実力派女優・萩原みのり、コンプレックスが原動力に「まだまだ売れていない」

映画・舞台 公開日:2021/12/01 13
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2021年の出演作品は10本を超えるなど、確かな演技力で映画、ドラマに引っ張りだこの萩原みのり。最新作映画『成れの果て』でも、自身の過去にあった悲惨な事件の加害者になった男性が、姉と婚約したことを知り、陰鬱な気持ちを爆発させる難役を繊細な演技で好演した。充実一途に感じられる萩原だが「まだまだ自信が持てない」と意外な言葉が口をつく。10年近いキャリアを持つ萩原が抱えている思いとは――。


演じることで初めて理解できる感情もある

地上波連続ドラマ初主演を果たした『RISKY』を始め、『白い濁流』、『お茶にごす。』など作品ごとにまったく違う顔を見せる萩原。その振れ幅の大きさは、若手女優のなかでも群を抜くほど変幻自在だ。映画『成れの果て』で演じた小夜も、心に大きな傷を残した事件に関与した男性が姉の婚約者になったことを知り、ある衝撃的な行動をとってしまう――といった、一筋縄ではいかないキャラクターだ。


これまでドラスティックな役柄を数々こなしてきた萩原をしても、本作の台本を読んだときは「役を受けるべきか悩んだ」とコメントするほど、小夜がとった行動について理解ができなかったという。そんななか、「とにかく小夜という女性の側に寄り添いたい」というシンプルな思いを拠り所にオファーを受けた。

半信半疑で臨んだ現場。実際小夜という女性を演じると、「台本を読んで頭のなかで想像していたよりも、比べ物にならないぐらい苦しかった」という。しかしその一方で「演じてみたことによって、台本では理解できなかった小夜の最後の選択も腑に落ちるところがあったんです」と、現場で役柄を含め、作品を作り上げていく醍醐味も実感することができた。


現場での変化「監督から演技のことで意見を求められるようになった」

2013年にドラマ『放課後グルーヴ』で女優デビュー以来、数々の映画やドラマに出演してきた萩原。特に近年は、主演作を含め出演ラッシュが訪れているが、現場での立ち振る舞いには変化が生じているのだろうか――。


「デビューしたてのころは、自分が思っていたことを口に出したり、監督に相談したりすることはまったくできませんでした。言われたことを、とにかくしっかりやるだけ」と振り返っていたが、そんななか「思ったことを言ってもいいタイミングは少しずつ増えてきたのかな……」と感じることも。


最初に変化を感じたのが、2017年に公開された映画『ハローグッバイ』での現場だったという。「あの作品では初めて台本の会議に参加させていただき、キャラクターを作る段階から一緒にやらせていただいたんです。すごく楽しくて、こういう時間が増えたらいいなと思っていました。そのときから少しずつ、監督が演技のことで意見を求めてくれるようになった気がします」。


本作でメガホンをとった宮岡太郎監督も萩原にいろいろと相談してくれる監督だったようで「私もメチャクチャたくさん相談しながら小夜という役に向き合っていけました」と充実した現場だったことを明かす。


一方で「監督から声を掛けていただけると話せるのですが、自分から率先してアイデアを試してみたり、監督に演技プランをぶつけてみたりする勇気はまだ全然ないんです」と苦笑いを浮かべる。


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