映画『砕け散るところを見せてあげる』完成報告舞台挨拶が1日、都内で開催され、中川大志、石井杏奈、井之脇海、松井愛莉、北村匠海、矢田亜希子、原田知世、堤真一、SABU監督が登壇した。
本作は、アニメ化され人気を博した「とらドラ!」や「ゴールデンタイム」などの作者・竹宮ゆゆこの長編小説を実写映画化。受験を控える高校3年生の濱田清澄(中川)が、いじめにあっている高校1年生の蔵本波璃(石井)を救ったことから始まる、複雑な恋模様が描かれる。
正義感いっぱいの男性・清澄を演じた中川は「学校という社会のなかで、自分が思っていたことをしっかりと口にし、行動できるとても勇気のある男。そんな生き方が波璃に影響を与えたんだと思います」と役柄について説明すると、過去何度も共演している石井について「波璃という役はすごく難しいと思ったのですが、初日に会ったときズーンって来るものを感じました。波璃として生きる杏奈ちゃんの覚悟はすごかった」と称賛する。
そんな中川と同じ事務所で、小学生時代から共にレッスンなどを行っていたという北村は中川演じる清澄の息子・真っ赤な嵐役で出演。北村は「撮影期間は短かったのですが、とても素晴らしい作品、この映画で描かれる二人の愛が、痛々しくもきれいで美しく、映画を観て涙が出ました。同世代として主演の二人を誇りに思います」と最大級の賛辞を送る。
中川も「本当に小学生のころから匠海とは一緒にやってきたのですが、ちゃんと作品で共演する機会は、これまでなかったんです。今回、自分が主演をやらせてもらえる映画で、匠海が出てくれたことが、すごく嬉しかった」と満面の笑みを浮かべていた。
メガホンを取ったSABU監督は、主演を務めた中川と石井の芝居はもちろん「素晴らしいキャストの芝居を全部すくい取ろうと思った」と強い熱意で作品に臨んだことを明かすと「自信しかない映画に仕上がっています」と出来に太鼓判を押す。SABU監督の言葉に石井は「役者の仕事を続けてきてよかった」と感無量な表情を浮かべると、公開延期を経てようやく、4月9日に封切られることに中川は「今日、この場に立ててようやく公開できるんだなと思いました」と晴れ晴れとした表情を浮かべる。
続けて中川は「この作品に出会ったとき、清澄という役はどうしても自分がやりたいと強く感じました。自分にとって大切な宝物のような作品であり、成長させてもらった映画。一人でも多くの人に観ていただきたいです」と力強く作品をアピールした。