公開延期となっていた山田孝之主演映画『はるヲうるひと』が、来年2021年6月より全国公開されることが決定した。
鬼才俳優・佐藤二朗が原作・脚本・監督を手掛け、自らも出演した、映画『はるヲうるひと』。本作は、佐藤二朗が主宰する演劇ユニット【ちからわざ】で2009年に初演、2014年に再演され演劇界からも絶賛された舞台を映画化した作品。
主演に山田孝之、共演には仲里依紗、坂井真紀ら豪華キャスト陣が集結し、映画化を望んでいた佐藤二朗が約5年を掛けて完成させた本作は、2019年度第35回ワルシャワ映画祭の1-2コンペティション部門(長編監督2作目までの部門)に正式出品に続き、第2回江陵国際映画祭(2020年11月5-7日開催)にて最優秀脚本賞を受賞。
原作・脚本・監督、さらには自ら出演も果たした佐藤二朗が、その動向から絶えず目が離せない日本映画界のキーパーソン達=山田孝之/仲里依紗/坂井真紀らツワモノにしてキレモノ俳優陣と、“映画への愛、そして狂気的献身”によって生み出した≪異形の粋≫と言うべき“凄作”。
“笑え、殺したいほど憎くても”という強烈なコピーが象徴する、切なくも壮絶な世界観、そして監督・キャスト・スタッフが全身全霊でフィルムに刻み込んだ、“途轍も無さ過ぎる挑発”にして≪映画を超えた魂の記録≫に、注目だ。
<佐藤二朗監督 最新コメント>
韓国の江陵国際映画祭で最優秀脚本賞を頂いた。言うまでもなく、役者は「演じる」のみに執心するのがよい。当然のことだ。しかし僕にはどうしても「演じる」欲求とは別腹に「書く」欲求がある。役者ゆえ「書く」欲求は捨てるべきだと考えた時期もあった。しかし「お前は書いていい人間だ」と背中を押してくれた人が何人かいた。その人たちや、「何度読んでも魂が震える」と主演を受けてくれた山田孝之、日頃はわりと辛口(笑)なのに「このホンは面白い」と真っ直ぐに僕の目を見て言った坂井真紀、「このホンをつまらなく撮ったら僕の責任」と言ったカメラマン神田創らに、ほんの少しかもしれないが報いられた気がする。
役者界隈の賞で、頂いた唯一の賞がNG大賞のみの僕が、まさか異国の地で最優秀脚本賞を頂けるとは思いもよらなかった。そして石橋貴明さんとの対談で「賞なんていらない!」とカッコつけて言ったが、石橋さん、ごめんなさい、頂いたら頂いたで、嬉しいもんですね、賞。
■映画『はるヲうるひと』
2021年6月よりテアトル新宿ほか全国ロードショー
出演:山田孝之 仲里依紗 今藤洋子 笹野鈴々音 駒林怜 太田善也 向井理 坂井真紀 佐藤二朗
企画・配給:AMGエンタテインメント
(C)2020「はるヲうるひと」製作委員会
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