『サイレント・トーキョー』総工費3億円“渋谷スクランブル交差点”撮影レポート到着

映画・舞台 公開日:2020/11/06 19
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12月4日(金)より公開の映画『サイレント・トーキョー』より、西島秀俊、中村倫也、広瀬アリス、勝地涼、加弥乃が参加した撮影オフィシャルレポートが到着した。




本作は、1971 年に誕生したクリスマスの名曲「Happy X-mas (War Is Over)」。世界中で歌い継がれるこの曲にインスパイアされた小説『サイレント・トーキョー And so this is Xmas』(河出文庫刊)を映画化。原作は、「アンフェア」シリーズなど多くのベストセラーを世に送る秦建日子が、クリスマスの東京を突如襲った≪連続爆破テロ≫に翻弄される国家と人々の姿を克明に紡ぐ。そして、怒涛の展開で読者を魅了したこの小説を、大ヒットシリーズ『SP』を手がけた監督・波多野貴文が、緻密なリアリティーと圧倒的スケールで描き出す、サスペンス・エンターテインメント作品だ。



総工費3億円の渋谷スクランブル交差点

今回解禁となったのは、一連の事件を独自に追う渋谷刑事課・警部補の世田志乃夫を演じる西島秀俊、不可解な行動を取る IT 企業家の須永基樹を演じた中村倫也、興味本位で犯行現場に来てしまう会社員・高梨真奈美役の広瀬アリス、そして世田とバディを組む生真面目な新人刑事役・泉大輝を演じた勝地涼、真奈美の同僚で須永に心惹かれる会社員・印南綾乃を演じた加弥乃らが参加した“渋谷スクランブル交差点”の撮影現場レポ―ト。


撮影が行われた渋谷スクランブル交差点のオープンセットは、栃木県・足利競馬場跡地の一部 2 万 2 千平米弱の空間に再現され、総工費はなんと 3 億円。「このオープンセットがなかったら映画はできなかった」と波多野監督をはじめ、スタッフの誰もが口を揃えて言う。5 月に場所探しがはじまり、7 月に建設開始、8 月中旬、スクランブル交差点、ハチ公前改札、ハチ公前広場と見慣れた光景が完成した。さらにそこにクリスマス感を出すために 5.5m のツリーと祝祭感ある巨大壁画が作られた。完全コピーされたスクランブル交差点のオープンセットに加え、サイネージや看板など様々なライトが入り混じった夜の渋谷の独特のまばゆさも再現。群衆、建物、乗り物などを照らす光はどの地点から渋谷の街を捉えるかによって、色味が異なる為照明は照明機材会社が悲鳴をあげるほど、在庫をすべて借り出すほどの数を使用している。



突如東京を襲った連続爆破テロ事件。犯人から予告され第一の事件現場となった“恵比寿”につぎ、渋谷は標的とされる。爆弾の在処も犯人の動機もわからぬ危機的状況にも関わらず、未曽有の大事件に、好奇心と恐怖から、妙なテンションに陥った群衆たちが続々と詰め寄り、渋谷は大混乱に。爆弾、そして犯人を追う大量の警察官たちの物々しさと相まって、現場は異様な雰囲気が充満する。


事件の鍵を握る者たち、野次馬、純粋にクリスマスを楽しみたい若者たち、ハチ公前付近を封鎖して警備に当たる警察官たち、爆発物処理班等……老若男女、日本人も外国人も混ざり合った祭りのような場面を撮影するため、足利に総勢 1 万人のエキストラが集結(一日、最大 1200 人)。人気ユーチューバーの“みきおだ”、そして若者から絶大な人気を誇る“あの”も参加して盛り上げに一役買った。1 日 1000 人を超えるエキストラを動員し、極寒の中行われたこの渋谷スクランブル交差点のシーンの撮影に費やされた期間はなんと約 2 週間。犯人から声明が出されている爆破予告時間が「18:00」ということで、日の出ているうちにリハーサル、日が落ちてから撮影を行い 1 日に撮影できるシーン数は 1~3 カットだ。


西島秀俊、中村倫也らキャスト・スタッフ・エキストラの連携




西島、中村、広瀬、勝地、加弥乃それぞれがオープンセットに入ると、このシーンを共に乗り切るエキストラに向けて大きな声で「宜しくお願いします!」と挨拶。渋谷スクランブル交差点で起きる前代未聞の大事件をあらゆる角度から捉えるため、極寒の中何度もエキストラと共にテストを重ねていく。爆弾、そして犯人を追って渋谷に訪れた世田と泉。大量の警察官が必死に声を飛び交わし、犯人から指定された「ハチ公付近」というざっくりとした爆弾の在処から人々を遠ざけようとする中、2 人は辺りを見渡し、怪しい人物がいないか目を光らせる。そんな中、ふざけた若者が「爆弾だ!」と発声。群衆たちはパニックに陥り、警察官たちの必死の努力虚しく、予防線は決壊していく。そして世田と泉はパニックに陥る群衆を掻き分け、声の元へ走っていく。一連の渋谷スクランブル交差点のシーンの中でも緊張が走る場面であり、キャスト、エキストラ、そして、カメラマンたちスタッフの連携が崩れることの許されない撮影だ。そんな緊張感溢れる撮影ではあったが、西島、勝地ともに、リラックスを忘れず、時にエキストラともコミュニケーションを取り、士気を高めていた。


好奇心から渋谷へとやってきた真奈美、そして真奈美に連れられ共に渋谷を訪れる綾乃は、合コンで知り合った須永を見つけ追いかけていく。須永の手にはカメラ。群衆たちに紛れ須永は渋谷の様子を撮影していく。“不可解な行動を取る”、そんな怪しげな肩書がつけられた須永を演じる中村は、大混乱を演じる 1000 人ものエキストラの中、独特のオーラを放ち、落ち着きを見せつける。広瀬、加弥乃の 2 人も中村に負けじと、“群衆”を代表するかのように、好奇心と恐怖が入り混じった絶妙な演技を披露。本作で共演シーンの多い 3 人は、緊迫したシーンの撮影が続いていたが、劇中とは打って変わって時に冗談を言ったり、渋谷スクランブル交差点の再現度について話したりと、和気あいあいとしていた。動くたびエキストラと体がぶつかってしまうことが不可欠となる場面で、3 人とも、常にエキストラへ気遣いの言葉をかけていた。


「監督冥利に尽きる」爆発の瞬間のスケール感・臨場感



爆発する瞬間の撮影は高速レールにハイスピードカメラ(ファントム)を走らせ一気に撮影。巨大扇風機の風が吹き(かなりの風力)、通行人が横っ飛び、ダウンジャケットが破裂して羽が舞う、DJ ポリスが車の上から落ちる。各々がちょうどいい動きになるのが難しく、テストを何度も重ね、本番も何度も行った結果、予想外のとんでもない出来事に巻き込まれる人々の瞬間の表情が鮮烈に映った。「僕の作品の特徴であるステディカムを多用することで緊張感をいかに持続させるかを意識している。爆破のスケール感、臨場感を出すため、これまで以上に機材も駆使して表現できたら」と波多野監督。これだけの規模のオープンセットで撮ることは「監督冥利に尽きる」と満足そう。


また、実際、こういう事件が起きた場合、どういうふうに警察は動くのか、警察や爆発物処理班、爆弾事件の捜査のプロフェッショナルなどに取材を重ねて再現。カメラマンの山田康介は多数のエキストラの中にステディカムでぐいぐい入って撮影する。「カットで割ればできることを、なるべくカットを減らして撮る。それが今回の渋谷の表現には合っている。雑踏の中で物事が起こっていることが見せやすい」と山田カメラマン。カメラは最新のハリウッド超大作、ジェームズ・キャメロン監督『アバター2』でも使用されるソニーのラージセンサーカメラ・VENICE を使用。ドローン、空撮、巨大クレーン、OSMO カメラ等あらゆる機材、多くの人材を総動員。



この渋谷スクランブル撮影は『踊る大捜査線』や『海猿』よりも大変だったとプロデューサーの小柳智則は言う。キャスト・スタッフ、そして裏の主役ともいえる“群衆”を演じたエキストラたちが思いを一つに完成させた、この作品の最大の見せ場となる、圧巻の渋谷スクランブル交差点のシーンに期待せずにはいられない。


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