「サブカルは無駄で役に立たない無意味なもの」。そんな劇中のセリフにドキッとさせられるのは、コロナ禍の現代において“エンタメ不要不急論”が湧き上がったからか。連続ドラマから劇場版に進出した『リトル・サブカル・ウォーズ 〜ヴィレヴァン!の逆襲〜』(10月23日公開)は、サブカルを害悪と捉える異世界を舞台にする。コロナの時代に撮影されたことから、今を反映させたワードもしっかりと組み込まれ、サブカルを取り戻そうとする主人公たちの熱い思いも真に迫る。ヴィレヴァン店員の一人を演じた森川葵も、本作を通じてエンタメの必要性を感じた張本人だ。エンタメは本当に不要不急なのか?話を聞いた。
「映画の撮影は自粛期間が明けて1ヶ月後くらいのタイミングでした。もちろんみんな心配や不安があったと思いますが、感染拡大防止についてしっかりと気をつけながら撮影を進めました」とアフター・コロナ時代ならではの名古屋ロケを振り返る。
“サブカルは無駄”というテーマも含め、まさに今日的議論が物語に反映されている。「コロナ禍での撮影ということもあり、物語の中に“ディスタンス”などのワードが使われたりしていて、今の時代だからこその作品になったと思います。コロナ禍の世界の現状は歴史的にも後々語られ続けることですから、その時代を反映させた証拠のようなものを作品として残せるのは貴重です」と価値を感じている。