俳優の綾野剛が5日、都内で行われた映画『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』(11月13日公開)のプレミアイベントに出席。共演した北川景子からビンタされるシーンについて「想像以上のビンタが飛んできて、早すぎてまったく見えなかった」と笑いを交えて撮影秘話を語った。
当初、北川は綾野をビンタすることに『綾野さんのお顔は叩けない』と戸惑っていたが、綾野自身と監督は「大丈夫」と背中を押したという。いざ本番になると恐縮気味だった北川から強烈なビンタが繰り出され、綾野は「想像以上のビンタが飛んできて、早すぎてまったく見えなかった。ちょっとふらふらしたくらい、しっかり入った」と苦笑い。しかし、「2人にとって大きなきっかけになる大事なシーンだったので、一切手を抜かずにビンタをしてくれた。さすがです」と感謝した。
北川とは2度目の共演で、今回は“警視庁No.1コンビ”としてバディを組む。共演経験があったことから「とにかく安心感ありますね」といい、「北川さんは聡明な方。聡明さで完成されてしまうので敵わないなって。普段はとてもチャーミングな方ですが、撮影になるとスイッチが入って役の眼差しになった」と回想。また、自身が演じた刑事については「とてもクレバーな男性」としつつも「かといっても協調性がある。個人ではなくチーム感を大事にしました。北川さん以外のキャストとも意見交換してコミュニケーションをとりながらチームを作った」と振り返った。
この日のイベントにはロックバンド[Alexandros]も登場し、本作のために書き下ろされた主題歌『Beast』を生披露した。
間近で鑑賞した綾野は「最高でしたね!めちゃくちゃ上がりました」と大興奮だった。
綾野と[Alexandros]のメンバーは親交があり、この日は久しぶりに対面。ベースの磯部寛之が「綾野さんは優しい人でご飯食べに行ったりします。いまはなかなか食べに行けないけど今日会えて安心した」と話すと、綾野は「久々に4人で会うと照れるね」とはにかんだ。
ボーカル&ギターの川上洋平は『Beast』について「世の中には白黒だけで判断できない物事はある。こういうモヤモヤをどう消化していくべきなのか。いつか曲にしたいと思っていたのでいい機会をいただいた。映画のテーマが安楽死。どういう歌詞を書いたらいいのか怖かったけど、映画のエネルギーがすごかった。自分なりの回答を置いてみました。僕なりの感想が含まれている」と説明。綾野は「映画で表現しきれなかったお芝居をこの曲で完成に導いてくれた。初めて聴いてすぐに(メンバーに)メールして感謝を伝えたんです」と語ると、磯部が「すぐに連絡くれたんですよ。『めちゃくちゃかっこよかった。ありがとう』って。相変わらず優しい人」とうれしそうに交流を明かした。
映画は、作家・中山七里氏による小説を原作としたクライムサスペンス。闇サイトで依頼を受けて人を安楽死させる“ドクター・デス”の捜査に乗り出す、警視庁No.1コンビ犬養隼人(綾野)と高千穂明日香(北川景子)の活躍を描く。