■“少年”を演じるポイントは「声の張り」
「不安があった」という伊藤だが、『映像研には手を出すな!』で演じた浅草みどりは、視聴者や原作コミックのファンからも大絶賛されるほど素晴らしい表現力だった。同作の試写会では「声のお芝居は足し算だなと思った」と語っていたが、本作では“少年”という部分がキーポイントだったようだ。
「最初の声出しのリハーサルで音響監督さんに『いまやっている声は少年ではなく青年だね』と言われました。もともと私はそこまで声が高くなく、かすれ気味なので、それで男の子の声が成立すると思ってしまっていたんです。でも今回演じるのはわんぱくで好奇心旺盛な“男の子”なので、声の張りや希望に満ちた感じを表現できるように心がけました」。
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