12日、都内で行われた映画『喜劇 愛妻物語』の公開記念イベントに夫婦役を務めた主演の濱田岳、共演の水川あさみ、娘役の新津ちせ、そして足立紳監督と参加した。
気鋭の脚本家・足立による自伝的小説を自ら映画化。結婚10年目のセックスレス夫婦の愛憎劇をユーモアと罵声をたっぷり交えて描く。
大ヒットアニメーション映画『君の名は。』の新海誠監督を父に持つ新津は、罵詈雑言夫婦の娘役を演じて「私のお父さんやお母さんと全然違くて。台本だとはわかっていけるけれど、やめてくれないかなぁと。辛い日々でした」とぶっちゃけ。それにすかさず足立監督は「君のお父さんくらいヒット作を出していれば喧嘩にはならないよ~」と自虐ツッコミで爆笑を取っていた。
妻とのセックスを目論む売れない脚本家・豪太役の濱田は、印象的なシーンを聞かれると「改めて愚かだと思ったのは痴漢シーン。何をやっているんだ僕は!?と。あれ以上の愚かなことはありません。すごく印象深い」と苦笑い。そんな豪太にうんざりしている毒舌妻・チカ役の水川は「罵声を浴びせ続けると麻痺する。普段『たん壺!』とか人に言わないから印象的。あの言葉にどういう気持ちを乗せていくの?と思った」と独特過ぎる悪口セリフを振り返っていた。
ソーシャルディスタンスを保ちつつ観客を入れての久々の舞台挨拶に水川は「ここに立てているのは、撮影を振り返ってみても待ち遠しくて愛おしい時間でした」とシミジミする一方で「この映画がCMを打っていると聞いてビックリ!このビンボー映画が…」と劇中同様に毒を吐いていた。
足立監督は、念願の封切りもコロナ禍だけに「公開を迎えられたのは嬉しいけれど、映画は一人で見るよりも家族や友達、仲間と観て楽しむもの。早く大勢で観られるようになればいい」と願っていた。