三谷幸喜「なんという先見の明」大泉洋ら“ソーシャルディスタンス”保ってケンカ

映画・舞台 公開日:2020/07/01 15
この記事を
クリップ

三谷幸喜が書き下ろす新作舞台、PARCO劇場オープニング・シリーズ『大地(Social Distancing Version)』の公開フォトコールが1日、都内・PARCO劇場にて行われた。


7月1日から8月8日の会期で、都内・PARCO劇場にて上演される同舞台は、これまで様々な俳優へ台詞を書き下ろしてきた三谷が俳優への愛を込めて描く“三谷流俳優論”。大泉洋をはじめ、山本耕史、竜星涼、栗原英雄、藤井隆、濱田龍臣、小澤雄太、まりゑ、相島一之、浅野和之、辻萬長といった個性豊かなキャストが名を連ね、コロナ禍における“Social Distancing”を不都合に終わらせず、より豊かな演劇表現を創作した。


フォトコール上演前、舞台の解説のため三谷が登壇。拍手に出迎えられると、この日の雨模様について「大泉洋という男が雨男で、こういうことになるんじゃないかなと思っていました。見事に大雨の初日を迎えることができました」とジョークを飛ばした。



物語の舞台は、とある共産主義国家。娯楽そのものが禁止という独裁政権が横行するその国では、反政府主義のレッテルを貼られた俳優たちが強制的に集められ、施設に収容されている。政府の監視下のもと、広大な荒野を排し、農場を作り、家畜の世話をする彼らがなにより苦しんだのは“演じる”行為を禁じられたことであった。


三谷は「今、舞台俳優たちはなかなか演劇に携わることができなくなって、苦労していると思いますが、それと同じように、演じることができないという設定」と、現在のコロナ禍において苦しむエンターテインメント業界と同舞台の設定の関係性を説明。しかし、舞台の筋書きを考えたのは新型コロナウイルスが猛威を振るう前、2019年のことだと明かすと、「なんという先見の明なのかと、我ながら思います」と自画自賛した。


俳優らが収容される施設は、あえてベッドが分けられた配置となっており、壁のデザインも隙間を作ることで換気の良いスペースに。キャストらはお互いに近寄らないように演技をしているが、「感染を避けるために近づかない」消極的なソーシャルディスタンスにならないよう、“近づかない意味”も演出している。


三谷は「ケンカするシーンでは、接近しないでどうやってケンカするのかというのも、見どころのひとつ。大した見どころではないんですけれども」と掴みどころのない解説で現場を和ませつつ、「今はなかなか芝居ができない状況ですが、必ずまた、芝居ができるいつもの状態に戻りたいと思っております」とエンターテインメントへの愛情を示す。


さらに、約100年前に誕生した築地小劇場で、幕開けの際にどらが鳴ったという話を持ち出すと、「僕らが先陣を切ることになりました。ということで、今回の芝居も最初はどらの音から始まります」と締めくくり、どらの音とともにフォトコールが上演となった。


公開されたシーンは、俳優たちが集められた収容所に、管理官であるドランスキー(小澤)が訪れる場面。指導員のホデク(栗原)が、個性豊かな俳優たちをドランスキーに紹介していく。


山本は、なぜか上裸で登場する映画スター・ブロツキー役としてたくましい肉体を披露。ものまね芸人・ピンカス役の藤井はネガティブかつ賑やかなキャラクターで舞台を盛り上げた。


【写真】山本耕史、惚れ惚れする肉体美



また、三谷が「大した見どころではない見どころ」と紹介した、大泉扮する裏方兼務のチャペック、竜星演じる女形役者・ツベルチェクのソーシャルディスタンスを保ちつつのケンカシーンも要チェックだ。


※本記事は掲載時点の情報です。

この記事の画像一覧 (全 15件)