山下健二郎は空気清浄機!久保田悠来はムードメーカー!阿吽の呼吸が生れた背景とは

今年一番話題をさらった連続ドラマ『M 愛すべき人がいて』で異才ぶりを改めて知らしめた鈴木おさむが脚本・監督を務めた映画『八王子ゾンビーズ』(7月17日全国公開)。一周回って斬新な展開や散りばめられたアソビから生まれる捻りの効いた笑いの数々には、“おさむ印”がしっかりと刻印されている。


その刻印をより一層濃くして、笑いの偏差値を高めているのが、主演の山下健二郎(三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE)とゾンビたちのリーダーを演じた久保田悠来による夫婦漫才さながらの絶妙なやり取りだ。その阿吽の呼吸が生れた背景を聞いた。


【写真】もっと写真をみる(全39枚)


2万3,000人以上を動員した舞台をメインスタッフ・キャストはそのままにパワーアップさせて映画化したゾンビコメディ。ゾンビたちにダンスを教えることになる僧侶・羽吹隆を山下、満月の夜に踊ることで成仏できるというイケメンゾンビ集団“八王子ゾンビーズ”のリーダー・仁を久保田が演じる。


山下にとっては映画初主演作だが「全員が初めましての場合は、顔合わせや本読みなど独特な雰囲気の中で緊張したり周囲を伺ったりして打ち解けるのに時間が必要です。しかし今回は以前から知っていた仲間たちと再集結でしたのですごくスムーズでした。いきなりトップギアでスタートすることができました」とプレッシャーは皆無だった。


一方、山下のことを「山下大西洋」「ケンジロウ・ヤマシタ」とリスペクトする久保田は「健二郎君は僕のボケを海のように広い心で拾ってくれる。アドリブで放つ細かいボケに対してその意図を理解して的確に指摘してくれるので、やっていて本当に気持ちがいい。これまでで一番伸び伸びと演じられたのは確かです」と舞台で培った揺るがぬ信頼感を口にする。


再集結キャストに対する信頼感は監督・脚本の鈴木にもあったようで、本筋とはまったく関係のないところで数々のおさむ節がトップギアで炸裂する。山下の釣り竿がなぜかゴボウだったり、ダンス練習中にゾンビたちがお尻でモールス信号を発したり。八王子ゾンビーズによる自己紹介歌唱シーンでは、久保田たちが生卵を顔面に滴らせ、ざるそばの麺を1本ずつ啜る姿をスローモーションで捉える。


山下は「おさむさんから『なんかよくわからないけれどゴボウ面白くない?』と言われたので、僕も『そうですね』と答えて、違和感なく言われたとおりに演じました」と舞台を経ておさむ流笑いの哲学を学習済み。山下は釣り好きで知られるが「あのゴボウは私物ではないし、ゴボウで魚釣りもしたことはありません!」とのことだ。



顔の上で生卵を割った久保田は「古き良き時代を感じさせるPV風演出は、まさにおさむさんの真骨頂だと思います。時代を感じさせつつ、逆にそれを新しいと思わせる。まさに『M』イズムがこの作品にはあります」と胸を張り「生卵やそばの意味?いまだわかりませんが、面白いので問題はありません!」とおさむ劇団員を自負している。


これら斜め上をいくアイデアへの対応力も、舞台という助走があったからこそ。ここだけの話、舞台当初は「理解できない部分が沢山あって、頭の中は『?』だらけでした」(山下)、「正直なところ、疑いの目もありました」(久保田)と異口同音に不安をぶっちゃける。しかし舞台の幕が明けると「お客さんの評判も反応もすごく良かった」(久保田)、「みるみる結果が出てくるので、さすがおさむさん!と思った」(山下)と一転、手応えに変化。映画化に際して怖いものは何もなかった。


1/2ページ

この記事の画像一覧 (全 39件)