竹中直人 山田孝之 斎藤工、3監督が共同制作する映画『ゾッキ』クランクアップ

映画・舞台 公開日:2020/02/28 8
この記事を
クリップ

俳優の竹中直人・山田孝之・斎藤工、3監督の共同制作が注目される、大橋裕之の短編漫画集『ゾッキ』の実写映画がクランクアップを迎えた。

撮影地は大橋の生まれ故郷、愛知県蒲郡市。1シーンを3監督で演出するなど、挑戦が続く中、映画支援のために組成された地元の実行委員会は、スタッフ・キャストのロケ弁当に添える応援メッセージを募ったり、蒲郡市全体を巻き込んでロケ支援を行った。

撮影は、愛知県蒲郡市で2/4(火)にクランクイン。初日は竹中監督と斎藤監督が2人で演出するシーンからスタートした。



原作は大橋裕之氏の人気漫画『ゾッキA』『ゾッキB』。大橋氏の初期短編集で、およそ30編の短編作品が収録されている。映画『ゾッキ』はその中から多数エピソードを織り交ぜて構成し、脚本を舞台演出家・劇作家の倉持裕が書き上げた。

3監督にはそれぞれ担当のエピソードやキャラクターがあり、それらが繋がったり交差するシーンで、2人または3人で一緒に演出。3監督は互いを尊重し、アイディアを出し合ったり、本番のスタートを誰がかけるのかなどの、やりとりをしながら進行した。

大橋氏の作風はシンプルな線、半円や三日月で描く「目」、愛らしく奇怪な画風。何気ない日常の独特のおかしみや、人間の優しさをシュールに物語る。3監督は、その独特な世界観をどう実写に落とし込むのか。

ロケ地となった愛知県蒲郡市は、大橋氏の生まれ故郷。「海のまち」と呼ばれ、三河湾や山々の情緒ある風景が広がる。3監督は、原作が生まれた場所である蒲郡での撮影にこだわり全編オールロケを決めた。

気になるキャストは秋頃の発表となるが、担当のエピソードごとに3監督それぞれが行なった。口を揃えて「理想の、最高のキャストが集まった」と話しており、3監督のこだわり、人脈を集結させたクリエイティブに期待が高まる。

映画初メガホンとなる山田監督は2人の撮り方を見て、後半から始まる自身の担当シーンに備えていたが、撮影が始まると、初めてとは思えないほど落ち着いていた。3監督は俳優としての視点を生かしてキャストの立場に立ち、身体やメンタルのケアなど、演じやすい環境作りに努めた。それぞれ実演して演出する場面が見られたが、それ自体が見事で拍手が湧き上がった時もあった。

2月の撮影で寒い日が続いたが、天気にも恵まれ順調に進んでいった。2/24(祝・月)、映画『ゾッキ』のラストカットの撮影は、予定になかった斎藤監督が急遽駆けつけ、竹中監督、山田監督と3人一緒にスタートをかけた。21日間の撮影は無事にクランクアップした。

斎藤監督自身が操作したドローン撮影や、原作の大橋氏による美術協力など、見所の詰まった素材が集まった。これから編集作業に入っていく。映画『ゾッキ』は2021年全国公開予定。


<竹中直人(監督)コメント>
全てのキャスティングが、山田孝之組も、斎藤工組も最高のキャストが集まったと思いますね。僕も本当に理想のキャストだった。役者を演出するのはとても楽しい仕事なんで、撮影が終わって、今すごい寂しいですよ。でもこれからどんな風に仕上がっていくのかという緊張があるので、これからが始まりです。蒲郡の皆さんには大変お世話になりました。本当に良い所ばっかりでしたね。ロケハンも順調だったし。1箇所許可が降りないってなった時にちょっと焦ったんですけど、撮影がなかった時に散歩したら素敵な場所が見つかって、近所の方々もとても協力的な方で、とても皆さん優しくて。蒲郡の天候にも恵まれて、寒いと言っても耐えられない寒さじゃなかった。どこに行ってもご飯が美味しかった。皆さんが作ってくれたお弁当も、とても美味しかった。毎日毎日手書きのメッセージを頂けたのは本当に素敵な時間で、あっという間でした。

<山田孝之(監督)コメント>
大変なことはありましたが、本当に楽しかったですね。そして何より嬉しかった。このスタッフとチームで撮影が出来たことや、理想的なキャストが集まってくれて、目の前で芝居をしてくれているのが本当に嬉しかったです。特別な演出や見せ方はしていないですが、「お芝居をしていない風に見えること」が一番重要かなと思っていて、その人がその時を生きていて、その時感じた感情から言葉が出てくるようにしなければいけない。なので「相手の言葉を聞いて」というのはよく言っていたかも知れないですね。蒲郡での撮影は、本当に多くの人に助けてもらいました。そのおかげで、極限まで無駄なストレスなく、俳優さんたちに芝居をして頂くことが出来たと思います。地元の方の協力がなかったら出来なかったです。本当に感謝しかないです。大勢で動いていると頭で考えた通りにいかないことがほとんどですが、でも確実に今後の映画作りにおいて何かしら希望になる作品になるんじゃないかと、確信してますね。そうなったらいいな。

<斎藤工(監督)コメント>
これまで映画を撮ってきた中で、原作が初めてだったり、このスタイルは初めてだったのですが、振り返ると不安はなかったですね。ロケハンに来る度にここ最高だなって。蒲郡の方々にどうしてもセットじゃ映らない生きた時間があって、街自体の歴史みたいなものが絶対に宿るだろうなって。ここに役者さん達が存在することで間違いなく実写ならではの、ゾッキの世界になるんだろうなって確証があって。撮影が始まっても、キャリアのある竹中さん、山田監督、僕も含めて状況を見てじゃあ一歩下がろうとか、ここはイニシアチブを自分が取ろうとか三者が三様で出来たと思います。その複雑性みたいなものをスタッフの皆さんがきちんと指揮をとって下さって、僕らにとってもやりやすかったし、最高だった。僕らに困惑を見せることなく伸び伸びと、それぞれのシーンを一緒に切り取って下さった。編集に入るのが楽しみです!本当に満足のいく撮影ができたなと思います。

<大橋裕之(原作者)コメント>
お弁当に付いてくるメッセージカードは、幼稚園の園児さんたちが書いてくれて、すごい嬉しいなと思ったんですけど、漫画の内容として、友達のお姉ちゃんのパンツを売ってもらったりとか、道すがら女の人のお尻を触ろうとしたりと、ちょっと大丈夫かな…?僕は大丈夫なんですけど…。でも本当に10何年前になんとなく描いた漫画が映画化して、取り上げて頂いてすごい嬉しいです。やり続けてきて良かったなと思います。映画のスタッフ様も、蒲郡の街の方も関わった皆様が喜んで下さってるのが本当に嬉しいです。まだまだ公開前、公開後も大変だと思うんですけど、宜しくお願いいたします。楽しみにしています。

■『ゾッキ』
2021年全国公開予定

(C)映画『ゾッキ』製作委員会


※本記事は掲載時点の情報です。

この記事の画像一覧 (全 18件)