全世界で爆発的大ヒットを遂げているポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』が、日本時間 2月10日に発表となった第92回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の4部門を受賞。外国語映画が作品賞を受賞するのは、アカデミー賞始まって以来という、歴史的快挙を果たした。
また、この快挙と日本での大ヒットを受け、ポン・ジュノ監督と主演のソン・ガンホ氏が2月下旬に凱旋来日することが急遽決定した。
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今回、外国語映画として初めてアカデミー賞作品賞を受賞するという偉業を成し遂げた『パラサイト 半地下の家族』。受賞の瞬間は、ハリウッドを代表する監督や俳優たちもスタンディングオーベーションで祝福した。それだけでなく、アカデミー賞作品賞とカンヌ国際映画祭最高賞パルムドール受賞という映画界の頂点 W 受賞を果たしたのも64年ぶりという、歴史を動かす快挙となった。(最後に W 受賞を果たしたのは、『マーティ』<1955 年パルムドール 、1956 年オスカー/米・英語>)。
さらに、アカデミー賞監督賞受賞は、これまでアジア人監督としてはアン・リー(『ブロークバック・マウンテン』、『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した 227 日』)ただ一人であったが、それに続いて史上2人目の快挙となった。
さらに、『1917 命をかけた伝令』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『マリッジ・ストーリー』など、話題作を抑えアジア映画として初めて脚本賞にも輝いた。それだけでなく、本年度より「外国語映画賞」から「国際長編映画賞」へと部門名称が変わった同賞に、韓国映画として初めてのオスカーをもたらした。
今回、アカデミー賞作品賞に輝いたことについてポン・ジュノ監督は、「最高です。信じられません。(このような賞を受賞できて)非常に光栄です。朝、目を覚ましたら全部夢だったんじゃないかって思えるぐらい現実味がないです。本当にすばらしいです。すでに人々は字幕という障壁を超えてきている。今後は、外国語映画が作品賞を受賞することが大したことじゃないようになったらいいと思う。ありがとうございます」と感謝の意を述べた。
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