宮沢氷魚、映画初主演で“ゲイ役”挑む「自分に嘘をつくのが、一番辛い」

映画・舞台 公開日:2020/01/21 45
この記事を
クリップ

恋愛映画の旗手・今泉力哉監督が、映画初主演となる宮沢氷魚とタッグを組み、LGBTQというセンシティブなテーマに挑んだ作品『his』(1月24日公開)。『コウノドリ』『賭ケグルイ』、そして昨年は『偽装不倫』で広く周知されるなど着実に役者として経験を積んできた宮沢が、本作ではゲイであることを周りに知られないよう、東京の会社を辞めて田舎に移住した主人公・井川迅を演じる。そこへ8年前に突然別れを告げて去っていった恋人・日比野渚(藤原季節)が娘を連れて現れ――。


「LGBTQへの認識が普通になってくれれば」主演作へ希望込める


宮沢は、本作について「初主演ということもあり、かなりプレッシャーがあった」と明かす。しかし、LGBTQという挑戦的な題材に参加できることへの喜びや楽しみの方が強く「(僕自身に)そういう友達もいるし、彼らが住みやすい世の中になってくれればと思っていました。今はまだセンシティブな問題かもしれませんが、ゆくゆくはLGBTQへの認識が普通になってくれれば」と熱い想いを吐露。


LGBTQの友人がいたとはいえ、本作で新たにインプットすることも多かったという。特に実感したのは「自分が経験してきた“辛さや生きづらさ”では計り知れないほど、(LGBTQの人たちにとって)今の世の中は生きづらい」ということ。宮沢が言う“辛さや生きづらさ”とは――彼自身、クウォーター(アメリカ)というバックボーンから「小学生のころは結構偏見の目で見られていた」と明かす。そういった色眼鏡に対して、「子どもだったので、本当にしんどくて、なんで自分はこんな目でみられなきゃならないんだろう」と苦しんだ。




どうやって乗り越えていったのだろうか。「単純にクウォーターである自分に対して(相手が)理解することができなかったり、相手にないものを自分が持っていることへの嫉妬心だったり、いろんなものが入り混じって“偏見”が生まれると思うのですが、大人になるにつれ、“自分を分かってくれない人もいるんだ”ということを整理するようになりました」。


そういった経験は少なからず今回の役どころと共感する部分があったといい「自分が経験したことは迅の辛さに比べたら大したことないですが、迅という役を通して、誰にも言えない辛さに加えて、自分に嘘をつかないといけないというのが、やっぱり一番辛いと思う」と心を寄せる。


宮沢自身は外界から偏見にあっても、学校にオアシスを見出した。「僕の通っていた学校は、インターナショナルスクールだったので、みんながみんな違う。国も違うし、言語も違う。学校に到着さえすれば、もう大丈夫、安泰だ」とその存在の大きさに救われた。

1/2ページ

この記事の画像一覧 (全 24件)