宮沢氷魚「キスされると思った」切なさ高まる“おでこコツン”シーンの撮影秘話

映画・舞台 公開日:2019/12/11 7
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『愛がなんだ』のヒットが記憶に新しい、今泉力哉監督最新作『his』が2020年1月24日(金)に公開される。主演にはテレビドラマ『偽装不倫』で多くの視聴者の心を掴んだ宮沢氷魚。本作では映画初主演にして、周囲にゲイだと知られることを恐れ、東京からひとり、田舎にやってきた主人公・井川迅(いがわしゅん)役を演じる。迅が恋焦がれる日比野渚(ひびのなぎさ)役には、U-NEXTのオリジナル配信ドラマ『すじぼり』で連続ドラマ初主演を務めるなど話題作への出演が絶えない藤原季節。恋愛映画の旗手・今泉力哉監督による、男性ふたりの恋愛と「好きだけではどうしようもない」“その先”の物語が描かれる。同性の二人が子供を持ち、家族として世間とどう向き合い、生きていくのか…彼らを待ち受ける社会との関わり方や偏見、差別、優しい眼差しが描かれている。


映画『his』の予告編やポスタービジュアルでも象徴的に使用されている“おでこコツン”。切なさが最高潮に高まるこのシーンの撮影秘話を今泉監督に語ってもらった。「この<おでこをくっつける>という動きは、もともと脚本にはありませんでした。私が撮影現場で思いつき、氷魚さんにはあえて何も伝えず、季節さんにだけ“静かに近づいていっておでこをくっつけてほしい”と伝えました。つまり、本番撮影時、氷魚さんは相手がどう動くか一切知らないまま演じていたので、季節さんが近づいてきたとき、もしかしたらキスされるのでは?と考えて演じることになる。そうした緊張感と心のざわめきを狙ったシーンになります。実際、カットをかけた後、氷魚さんに聞いたらキスされると思った、と話していました。狙い通りです(笑)」もちろん、この演出方法なので何度も撮り直すことはなく、少ないテイクでOKが出たとのこと。

今泉監督の演出について宮沢は「自由に演技させてもらった」と振り返る。「だから僕らも悩みましたが、監督が一番悩んでいたと思います」と宮沢が語るには理由があり、今泉監督は明確なビジョンやゴールを指し示して導いていくという演出方法ではなく、「役者には常に現場でも不安でいてほしい」と語り、一緒に出来る限り悩み、共に生み出していくスタイルを採用しているからだ。今泉監督は役者が演じることに慣れてしまうこと、役を掴んで理解し過ぎてしまうことを怖れていたと言う。

だからこそ、恋愛や本作でいう親子、家族といった人間関係の感情の機微をリアルに切り取れるのだと、藤原も語る。「人を好きになるっていう気持ちに答えはないんだなって、今泉さんと一緒に作品を作って思いました。答えがないところに向かうときは、めちゃくちゃ苦しいですが、そういう答えのないものを撮ろうとするのが“今泉映画”の真髄なんだなと思いました」。

今泉演出がたっぷり詰まった本作、ぜひお楽しみに。


■『his』
2020年1月24日(金)より新宿武蔵野館 ほか 全国ロードショー
配給:ファントム・フィルム
監督:今泉力哉
企画・脚本:アサダアツシ
音楽:渡邊崇
出演者:宮沢氷魚 藤原季節 松本若菜 松本穂香

(C)2020映画「his」製作委員会


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