高橋一生と蒼井優は「理想的」、監督が語る“本物の夫婦感”

映画・舞台 公開日:2019/10/04 7
この記事を
クリップ

一目で恋に落ちて結婚した妻との日々を描き、”ラブドール職人”という型破りな設定とセンセーショナルな展開に多くの話題と共感を呼んだ、タナダユキの小説「ロマンスドール」。男女が強く惹かれ合い、そして時間とともに変わっていく感情と関係を繊細に描いた物語は、2008年に雑誌『ダ・ヴィンチ』で連載されるやいなや、多くの話題と共感を呼んだ。発表から10年、原作者自らがメガホンを取り、純愛と性愛が交差する、新たな映画作品が誕生した。2020年1月24日(金)に全国公開となる。

主演を務めるのは、映画『引っ越し大名!』やTBSドラマ『凪のお暇』での好演も記憶に新しい、高橋一生。妻への愛情をうまく伝えることのできない不器用さと複雑さを併せ持つ主人公・北村哲雄を魅力的に演じる。妻の園子には、『彼女がその名を知らない鳥たち』(17)で第41回日本アカデミー賞に輝き、映画作品ではタナダ監督と『百万円と苦虫女』(08)以来11年ぶりのタッグ、また、高橋とは『リリィ・シュシュのすべて』(01)以来18年ぶりの共演となる女優、蒼井優。良き妻でありながら、胸の中の秘密を打ち明けられない園子の姿を繊細に演じている。 さらに二人をとりまく共演陣に、浜野謙太、三浦透子、大倉孝二、渡辺えり、きたろうら個性豊かな実力派俳優陣が集結した。惹かれ合い結婚し、愛し合った先に二人がもった”嘘“と”秘密“とは―。変わりゆく男女の感情をリアルに映し出す、美しく儚い、大人のラブストーリーが誕生する。




そもそも何故ラブドール職人を題材にした小説を執筆しようと思ったのか。タナダは「15年ほど前にラブドールの存在を知って、そのクオリティの高さと美しさに衝撃を受けました。“ここまですごいものを作る人たちがいるんだ”って、ドールを作る人の話を書いてみたいと思ったんです。というのも、私はもともと職人に対する尊敬と憧れがありまして、そこで、“こういう素晴らしい技術を持った職人もいるんだ”ということを書いて、自分が受けた衝撃を伝えたいと思いました。それと同時に夫婦の物語も描きたいと思い、“ラブドール職人が、自分の仕事を妻に隠している”というストーリーラインができました」とコメント。


10年という時間を経ての映画化については、「小説を発表した当時はラブドールという題材に時代がまだ懐疑的でした。その後、渋谷のギャラリーで展示会が実施された際に長蛇の行列ができて話題になっていたんです。しかも行列を作っているのは若い女性で、ドールを美として鑑賞・感嘆していた。それを見て、今なら映画化できる、純粋に作品として受け取ってもらえるのではと思いました。そして早い段階で高橋さんと蒼井さんのキャスティングが決まり、企画が一気に動いていきました」と、時代の変化と理想的なキャストを確保できたことが要因だったと明かす。

また、「敢えて小説をあまり読み返さないようにしました。原作ものを映画化するときはいつもそうしています。原作と小説は親戚関係でありつつも、別のものと思っていまして。そういう点でも、映画化が小説から10年後でよかった。いい距離感ができました」とコメントし、改めて“今”映画化することについての思いを語った。

原作者且つ監督であるタナダが理想的と語る高橋一生蒼井優。高橋が演じるドール造形士・哲雄は、演技力と手先の器用さをあわせもつ俳優が演じることが絶対条件。タナダが「哲雄役を託せるのは、高橋一生さんしかいない」と確信したのは、資生堂特設サイトのショートムービー「Laundry Snow」(17)で初めて仕事をした時のこと。「昔から力のある俳優さんだと思っていて、仕事をする前から密かに、哲雄をやってくれないかなと思っていたんです。その時は80年前のクリーニング屋で働く役で、薬剤をトントンとつけて服のシミを取る作業があったのですが、お芝居に非の打ち所がないだけでなく、すごく器用でもあって、より一層、哲雄を託せるのは高橋一生さんしかいないと確信しました」とコメント。「哲雄に関しても、原作を書いている私でも理解しきれていなかったかもしれないような部分を丁寧にすくい取ってくれ、ふとした表情や仕草も含めて、すべてに納得がいくお芝居でした。撮影時は毎日、この人に託してよかったなとしみじみ思っていました」とその演技を絶賛した。

1/2ページ

この記事の画像一覧 (全 4件)