『蜜蜂と遠雷』松岡茉優&鈴鹿央士、驚きのピアノ練習法や“心が洗われた”共演の感想に迫る

映画・舞台 公開日:2019/10/01 11
この記事を
クリップ

世界最高峰のピアノコンクールに挑む4人のピアニストの挑戦、才能、運命、成長を描いた映画『蜜蜂と遠雷』。史上初となる直木賞と本屋大賞をW受賞した恩田陸の傑作小説を映画化した作品だ。その4人とは復活をめざす元天才少女、栄伝亜夜(松岡茉優)。最後の夢にかける一児の父、高島明石(松坂桃李)。信念を貫くピアノ界の貴公子、マサル・カルロス・レヴィ・アナトール(森崎ウィン)。そして音楽に愛された少年、風間塵(鈴鹿央士)。それぞれの思いを秘めた彼らが、人生をかけて今、コンクールでぶつかり合う。そこで第42回日本アカデミー賞では『勝手にふるえてろ』で優秀主演女優賞、『万引き家族』では優秀助演女優賞を受賞した松岡茉優と、オーディションで風間塵の役を勝ち取った新星、鈴鹿央士に直撃インタビュー!




――まずは台本を読んだ感想を教えてください

松岡「実は台本が完成したのが撮影の直前だったので、原作をベースに練習をしていたんです。だから台本を読んでというより、私たちキャスト、スタッフも含め、すばらしい原作に対する敬意というものがありましたね」

鈴鹿「僕は映画の台本を読むというのが初めてだったんです。描写とかも書いてありましたが、それがどうやって映像になるのかが楽しみで。正直、分からないということが一番大きかったです」

松岡「現場でスタッフの方が“じゃあ、シーン何々から返します”と業界用語を使うときがあるじゃないですか。そしたら鈴鹿くんが袖をつんつんして“返すって何ですか?”と聞いてくるんです。私もなんかうれしくなっちゃって“返すっていうのは…”って意気揚々と説明してしまいました(笑)」

鈴鹿「本当に何も分からない状態だったんです(笑)。あのときはありがとうございました」


――鈴鹿さんは今回、お芝居をするのが初めてだったんですか?

鈴鹿「はい」




――松岡さんからご覧になった鈴鹿さんのお芝居はいかがでしたでしょうか。

松岡「オーディションで風間塵の役を得た鈴鹿くんは、すごく才能があるんだなと思います。リハーサル室でピアノの連弾をするシーンがあったんですが、私は彼の目を見たらセリフが飛んでしまって」

鈴鹿「えっ!?」

松岡「冗談じゃなくて、本当に。私も鈴鹿くんみたいに、無邪気にお芝居をとらえていた時期があったんだなぁって懐かしく思う反面、寂しく思ったくらい。芸歴が長くなるにつれ、このシーンは強めに言ったほうが後のシーンに生きる…とか、そんなことばかり考えていましたが、彼の目を見てはっとしたんです。今、この瞬間を生きて相手を探るというのが、お芝居の根源だよなぁって。そのぐらい彼のお芝居には感動しました」


――今の話を聞いて鈴鹿さんは?


鈴鹿「ニヤニヤしちゃいます(笑)」

松岡「ふふふ」

鈴鹿「でも、マネージャーさんからは松岡さんはホントにスゴイ方だから、一緒にお芝居をして飲まれてきなさいって言われていて」

松岡「何を言ってるの(笑)」

鈴鹿「最初は意味が分からなかったんですけど、実際に松岡さんとお芝居をしたら、なんか頭が働かなくなって。言葉だけが、ぱ~っと出てきたんですけど、これが飲まれることかぁって納得しました」

松岡「本当に? 飲まれたのは私のほうなんですけどね(笑)」


――先ほど、松岡さんは「鈴鹿くんみたいに、無邪気にお芝居をとらえていた時期があった」とおっしゃっていましたが、いつごろのことですか?

松岡「私は16年この世界にいたため、お芝居も合理的に考えているようなところがあって。でも、鈴鹿くんみたいにお芝居をとらえている時期があったとしたら、高校生のころ。毎週事務所のお芝居のレッスンに通っていたころは本当に楽しくて、無邪気に練習をしていました。よく初めて大役をもらった子をほめることがあるじゃないですか。私は作品も見ずに、“出来るはずない”と思い込んでいたんですけど、鈴鹿くんのことを同じようにほめていて(笑)。やっぱり新鮮な才能と出会えるとうれしいんだなぁ、伝えたくなるんだなぁということが分かりました。市場直送のフレッシュな子が現れると心が洗われて、うれしくて、ありがとうって言いたくなるんだと思います」

1/2ページ

この記事の画像一覧 (全 17件)