女優転身の浅川梨奈、ホラー映画撮影で“笑いの刺客”に恐怖する

映画・舞台 公開日:2019/05/30 11
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ヤンキー、アイドル、スケバン、メガネJK、陰りのある少女…。与えられたキャラクターに合わせて変幻自在に色を変える。そんな恐るべき潜在能力を持つ若手女優・浅川梨奈が、『殺し屋1』、『麻雀放浪記2020』の脚本家で知られる日本映画界の恐るべき才能、佐藤佐吉と出会ってしまった。


主演映画『黒い乙女Q&A』は、奇妙な夫婦に引き取られた児童養護施設育ちの孤独な少女・芽衣(浅川梨奈)に降りかかる未曾有の恐怖を描く本格的ホラー。伏線が散りばめられた『Q』(5月31日公開)、答え合わせと同時に大どんでん返しの『A』(8月16日公開)の2作連続公開となる。




『トウキョウ・リビング・デッド・アイドル』、『血まみれスケバンチェーンソーRED』、『映画 としまえん』などホラー映画出演の多い浅川梨奈だが「怖いのは苦手。自分が出ているホラー作品を観るたびに怯えすぎて心臓が痛い」とかなりの怖がりで、本作オファーには「ガチのホラーが来た!」とビクビクだった。しかし独自の世界観を展開させる佐藤佐吉監督による一筋縄ではいかない物語に引き込まれた。「Qで描かれた伏線がAですべて回収される展開、唐突に“隕石”というワードが出てくる世界観が凄く面白くてぶっ飛んでいる。脚本になる前のあらすじ段階ですでに面白いと感じた」と好奇心が恐怖を打ち負かした。


演じた芽衣は、過去に何かを抱えている孤独な少女。心を閉ざしている役どころで、セリフも極端に少ない。サービス精神旺盛で饒舌な普段の浅川梨奈とは180度違う。「普段の私とのギャップが凄い。セリフで多くを語らない分、表情や動作で表現しなければいけない」と演じる上での難しさも感じたが「難しいからこそ面白い」と刺激を受けた。


確かにセリフは少ないが、目線や顔の角度などを工夫して役柄の心境を醸し出そうとする浅川の表情はかなり饒舌。芽衣というキャラクターを立体的に表現している。加えて「ホラー映画嫌い」というのが信じられないほどの“絶叫クイーン”ぶりも、浅川梨奈の表現者としてのレベルの高さを物語っている。


芽衣が養母役の三津谷葉子に襲い掛かる場面は、狂気的と書いても大げさではない。「絶叫はホラー映画には重要。そこで観客が冷めるか物語に没入するかが決まると思っている。絶叫一つにしても、その恐怖の対象が芽衣にとって近い存在なのか、それとも遠い存在なのか。距離感によっても変わる」とただ叫ぶのではなく、役柄の心理も乗せて悲鳴を上げた。感情のストッパーを外した結果「モニターで見た自分の顔に自分で驚きました。絶叫して目を見開きすぎていて、白目の割合多すぎ!しかもボロボロ涙も出てきて…。死ぬ気でやらせて頂いた分、納得のいくシーンになった」と絶叫姿を見どころに挙げる。


前編『Q』では、芽衣にしか見えない謎の霊体と養父母の薄気味悪さがジワジワと恐怖を醸成していくが、撮影現場での浅川梨奈を恐怖させたのは、ほかでもない養父役の和田聰宏の存在だった。「とにかく笑わせてくる!私が恐怖に怯えた表情をしなければいけない場面ではわざとお蕎麦にむせるし、卵を吐き出す。和田さんの謎のアドリブに対して、自分の手をつねって笑わないようにした」と笑いの刺客との激闘を振り返る。もちろん「タイトなスケジュールの中で、大先輩として和田さんが場を和ませてくれた」とその意図は汲んでいる。


今年SUPER☆GiRLSを卒業し、本格的に女優に転身。King&Princeの平野紫耀、橋本環奈ら出演の『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』では重要な役どころで参加する。順調な滑り出しも「女優としてまだまだと痛感する事ばかり。毎回120%の力を出しているつもりだけれど、毎日反省会。常に悔しい」と貪欲。国民的ドラマ・NHK連続テレビ小説への出演も目標の一つだが「しかし今の私では経験値的に足りない。自分で『女優業を頑張っているぞ!』と自負できるようになって、その時にチャンスに巡り合えたら最高。ただし猶予はない。二十歳になって女優の道に進むと決めたので、出来るだけ早く自分のレベルを上げていきたい」と思いを打ち明ける。冷静かつ慎重だか、負けず嫌い。恐るべき潜在能力の源はここにある。

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