沖縄を舞台に音楽で紡がれた青春を描く映画「小さな恋のうた」(5月24日全国公開)。そこに登場するのは高校生バンド。ボーカルの真栄城亮多(佐野勇斗)、ドラムの池原航太郎(森永悠希)、ギターの譜久村慎司(眞栄田郷敦)、新里大輝(鈴木仁)はその実力も認められ、明るい未来が待ち受けていた。ある日、亮多と慎司に1台の車が突っ込み、2人は路上に投げ出されてしまう。かろうじて一命をとりとめるも、記憶を失った亮多を待ち受けるのは、あまりにもつらい現実。そんな亮多たちの前に慎司の妹、舞(山田杏奈)が現れ、物語は大きく動き始める。この亮多と慎司を演じる佐野勇斗と眞栄田郷敦に直撃。映画についてインタビューを試みた。
――最初に台本を読んだ感想を教えてください。
佐野「最初は純粋にとても面白い話だなって思いました。でも、それ以上に出来上がった映像はヤバくて。もう、めちゃくちゃ感動しましたね」
眞栄田「慎司は物語の流れを作る大事な役どころだったんですけど、台本を読んだときはきっといろいろな経験ができるんじゃないかって思いました。もちろん、不安もあって。でも、キャストやスタッフ、監督に助けられて乗り越えることができました」
――眞栄田さんはこの作品が俳優デビュー作ですが、佐野さんからご覧になって、眞栄田さんはどんな印象でしたか?
佐野「僕が初めて映画デビューを迎えたときは、こんなに出来なかったなぁと思いました。作品に取り組む姿も真面目だし、ワンシーンワンシーンを丁寧に考えているし。初めてだから仕方がないじゃなくて、くらいついてこようとしていて。出来ない自分をちゃんと受け入れて悔しがっている姿は僕もすごい刺激を浮けました」
――眞栄田さんからご覧になった役者として先輩の佐野さんは?
眞栄田「台本を読み込んだうえで、佐野さんはそのときの気持ちとか空気、周りの人たちの感情をくみ取ってアドリブされるんですよ。すごいなぁって思って。僕はまだ経験値が全然足りないので、こうこうこうだから、こういう芝居をしようって考えてから現場に行くんですけど、佐野さんはアドリブ力も抜群。とても勉強になりました」
佐野「でも僕、実はアドリブはめっちゃ苦手なんです。初めてじゃないかなぁ、こんなにアドリブができたのって」
眞栄田「そうなんですか!?」
佐野「こうみえて、人見知りだからね(笑)」
眞栄田 「そうですか?」
佐野「うん、ほかの現場だともっと人見知り。きっと撮影までの半年間、楽器の練習期間があって、メンバーと打ち解けられたっていうのが大きいと思う。不思議なくらい、アドリブがポンポンできたから」
眞栄田「でも、感じたことを、そのまま芝居に出来るってやっぱりスゴイことだと思います」