日本アカデミー賞、最優秀賞最多8部門受賞は「万引き家族」

映画・舞台 公開日:2019/03/01 15
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本日、都内で「第42回日本アカデミー賞」の授賞式が行われた。総合司会には、6年連続で務める西田敏行と、昨年「彼女がその名を知らない鳥たち」で第41回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞に輝いた蒼井優が登壇。冒頭「みなさん、こんばんは。平成最後の日本アカデミー賞授賞式始まりました」と西田が挨拶すると「昨年スピーチの滑舌が悪かったために、今日は滑舌に気を付けて頑張りたい」と蒼井は意気込んだ。




昨年、最多部門を受賞した「三度目の殺人」の是枝裕和監督による「万引き家族」が今年も最多13部門を受賞。昨年、第71回カンヌ国際映画祭で、最高賞であるパルム・ドールを獲得、日本人監督作品としては1997年の今村昌平監督「うなぎ」以来21年ぶりに受賞。また、先日行われた、第91回 アカデミー賞(2019年)外国部門賞にもノミネートされるなど海外でも高く評価されている。最優秀作品賞も期待される中、SNSの口コミをきっかけに大ヒットとなった「カメラを止めるな!」にも注目が集っていたが、前評判通り見事に「万引き家族」が最優秀作品賞を受賞。ほか、助演女優賞、主演女優賞など最多8部門で最優秀賞を獲得し、気付けば今年も“是枝作品”祭りとなった。


特に印象的だったのは、最優秀主演女優賞を受賞した安藤サクラの受賞スピーチ。深々と一礼すると、涙を浮かべながら「正直これからどうやって子育てをしながら、作品に関わる時間を作ればいいのかずっと分からなくて、私はこの万引き家族で感じたのは、子育ては24時間、映画の現場も24時間、子育ては全力でやらなければならないし、映画の現場でもみんなと全力を尽くしていかなければならなし、それをどうやってこの作品と関わりながら、どうバランスをとったらいいのか分からなくて」と出産後初めての映画の現場で、子育てと仕事の間で苦悩したことを明かし、そして未だにそのバランスを取ることが難しいと苦しい胸中を吐露。しかし「やっぱりどうしたって、ものすごい映画の世界の方には憧れをいただいてしまうんだなっていうのをはっきり自覚しました。受賞式が始まってから、自分が曖昧な気持ちでいることがすごく嫌で、ずっともやもやしていたのですが、こうやって素晴らしい賞をいただくことができて、必ず自分の中で決着をつけて、きちんとまた映画の時間に携われるような環境に自分自身を整えて、また映画の世界に戻ってきたいって思いました。本当にありがとうございます」と決意表明を受賞の喜びの言葉に変えていた。


最後に最優秀作品賞の発表で「万引き家族」がコールされると、松岡茉優が涙を見せる中「撮影からちょうど一年、長い旅をこの作品と続けてきましたけど、ほんとにいいラストを迎えることができました」(是枝監督)「素敵な時間をありがとうございます。本当に濃い…、まだたった一年とは思えないような一年間でした。かい、みゆ(子役)やったねー!ありがとうー!」(安藤)と喜びを口々に語り、同イベントを締めくくった。


<最優秀各賞受賞結果>(発表順、敬称略 ※一部抜粋)

最優秀作品賞:「万引き家族」

最優秀主演男優賞:役所広司「孤狼の血」

最優秀主演女優賞:安藤サクラ「万引き家族」

最優秀助演男優賞:松坂桃李「孤狼の血」

最優秀助演女優賞:樹木希林「万引き家族」

新人俳優賞:伊藤健太郎「コーヒーが冷めないうちに」、中川大志「坂道のアポロン」「覚悟はいいかそこの女子」、成田凌「スマホを落としただけなのに」「ビブリア古書道の事件手帖」、吉沢亮「リバース・エッジ」、上白石萌歌「羊と鋼の森」、趣里「生きてるだけで、愛。」、平手友梨奈「響ーHIBIKI-」、芳根京子「累―かさね―」「散り桜」

最優秀監督賞:是枝裕和「万引き家族」

最優秀脚本賞:是枝裕和「万引き家族」

最優秀アニメーション作品賞:「未来のミライ」


©日本アカデミー賞協会

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