今年、第160回芥川賞を受賞して注目を集める上田岳弘が2015年に発表した同名原作をベースに、渡辺えり流の切り口で贈る音楽劇だ。今回は、かねてより渡辺えり作品への出演を熱望していた小日向文世とのんの二人を迎え、渡辺えり自身の念願だった“たくさんの役柄を少人数で演じきる”という手法に挑む。時を超え、性を超え、物理も超えて30の役をたった3人で演じる。三島由紀夫賞を受賞している話題の原作を、どのようにアレンジし、演技派の3人がどのように表現していくのか注目したい。
<渡辺えりコメント>
いつか、一緒に3〇〇の舞台をやりたいと前から言い続けてくれた小日向さん、そして!あまちゃんで共演した時から、いつかやろうと誓いあったのんちゃん。やっとその思いが実現します。「私の恋人」は今年芥川賞を受賞した上田さんの小説で、私が以前から書き続けて来た戯曲のテーマに重なる稀有な作品です。真実の愛、永遠の愛の悲痛なパロディの中にニンゲンの本質を見つめる作品です。全役を3人で演じ、夢を具現化するのが楽しみです。
【公演概要】
オフィス3○○「私の恋人」
脚本・演出:渡辺えり
原 作:上田岳弘「私の恋人」(新潮社)
出 演:小日向文世 のん 渡辺えり
ミュージシャン:三枝伸太郎
主 催:オフィス3○○
日 程:8月28日(水)~9月8日(日)
会 場:本多劇場(東京都世田谷区北沢2-10-15)