廣瀬智紀『映画刀剣乱舞』鶯丸役は「まっさらな状態で飛び込んだ」

映画・舞台 公開日:2019/01/30 45
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いよいよ『映画刀剣乱舞」が公開。昨年、実写映画化が発表されてから、長かったぁ~と思うファンも多いだろう。それがいよいよ出陣となった。

原案となる「刀剣乱舞-ONLINE-」は、名立たる刀剣が戦士へと姿を変えた“刀剣男士”となって歴史を守るために戦う刀剣育成シミュレーションゲームで、“刀剣女子”なるものを生み出した超人気コンテンツ。舞台やミュージカルなど、2.5次元舞台でもファンが増大し、アニメの世界でも大きな足跡を残した。しかも映画版には舞台『刀剣乱舞』の出演者が集結。とはいえ、ぶっちゃけ実写化になった作品に落胆する人も多いだろう。だが、そうならないと断言できるほど『映画刀剣乱舞』の完成度は高い。ド迫力のアクションしかり、刀剣男士たちの微妙な表情しかり、ストーリーともにとにかく格好良く、胸を打つ作品に仕上がっている。まさに映画だからこそ出来ることがすべて入っていると言ってもいいかもしれない。そこで今回は刀剣男士の1人である鶯丸を演じた廣瀬智紀を直撃してきた。




――最初に『映画刀剣乱舞』の出演が決まったときの感想からお聞かせください。

「ただただうれしかったです。というのも、いろいろなジャンルでメディアミックスされている作品ということを知っていましたし。自分が参加できるってことを想像したこともなかったので、光栄に思いました」


――しかし、今回は舞台『刀剣乱舞』の出演者が多く、舞台では鶯丸をほかの方が演じられていました。廣瀬さんにとっては初めてとなる「刀剣乱舞」の世界。そのプレッシャーみたいなものはありましたか?

「“とうらぶ”の世界って、それぞれのストーリーによって、キャラクターがまた違うキャラクターにもなっているんですよね。刀剣男士との関係性も、その都度、微妙に変わってもいますから。そういうことを踏まえると、自分の鶯丸が舞台版の鶯丸と違ったキャラクターであってもいいのかなって思っていて。だからプレッシャーは、それほど感じませんでしたね」


――そして「刀剣乱舞」と言えば、やはりアクション。実際にアクションをしてみて、いかがでしたか?

「僕、映画でこれほどアクションをさせていただくのは初めてだったので、とても楽しかったです。なぜか歳を重ねるにつれて、アクションをする作品が増えてきて(笑)。ただ今回の鶯丸って、アクションがめちゃくちゃあるってワケじゃないんですよ。だからもっとがっつり鶯丸の戦うところを見せたいなって思ったのも、正直な気持ち」


――映画に入る前、舞台『刀剣乱舞』のほうはご覧になったんですか?

「いえ、撮影がオールアップをしてから拝見していました。予備知識として、あまり舞台版を入れないようにするって自分のテーマがあったので。もし先に見てしまったら、自分の中で僕の考えた鶯丸が変わってしまいそうな気がしたんです。まっさらな状態で、自分が勉強した『刀剣乱舞』の世界に飛び込みました。舞台で経験してきた方たちの中に、僕が混じることによって、何か化学反応を起こしたいって思いがあったんです」


――三日月宗近役の鈴木拡樹さんとは舞台で何度も共演した仲ですよね。

「はい。映画の撮影に入る前も舞台『髑髏城の七人 Season月 下弦の月』で一緒でしたし。舞台が終わった後、“すぐクランクインだね”って話し合ったことが、つい最近のことのようです」


――鈴木さんって、どんな方ですか?

「すごくフラットな人ですよね、拡樹くんって。普段、裏の顔を見せないタイプなのかな。それとも、いつでもあのままかもしれないけど(笑)。そのミステリアスなところも拡樹くんの魅力だと思っていて。ものすごく影で努力する人っていうのは知っています。今回の映画版では、拡樹くんをはじめ、ほとんどの人が知っている人たちだったので、環境的にはすごく甘えさせてもらいました。全員が僕にとっての信頼できるパートナーといっても過言ではありません」


――ちなみに、廣瀬さんと共演された方たちは口をそろえて廣瀬さんを天然だとおっしゃっていましたが、ご自身に自覚はありますか?

「えっ!? 全然そんなことはないと思うんですよ(笑)。突然、突飛なことを言っちゃったりするっていう自覚はあるんですけどね。そういうところをツッコまれて“廣瀬くんは天然”だと言われますけど、意識してやってることじゃありません。正直、自分では天然かどうか分かりませんし。ただ、僕の言葉でなんとなく空気が和むことがあるんですよ」


――あっ、そこは空気を読めているんですね。

「自分の言葉が周りの人たちをイライラさせるようなことがあったら怖いんですけど、そういう空気にはなってないので。まぁ、自分で分からないだけかもしれないですけどね(笑)。自分の何気ないひと言によって、周りの方たちが和んでいただけるなら、このままでいいかなって思います」


――もしかして、計算の天然さんですか?

「とにかく人が喜んでいたり、笑顔になってくれたりすることがすごく好きなので、自分が笑いの種になれるなら、なんでもやります!」


――「刀剣乱舞」には、たくさんの刀剣男士がいますが、ほかのキャラクターを演じてみたいと思うことは?

「僕は鶯丸をやらせていただいたので、ほかのキャラクターをやってみたいって思うことはありません。鶯丸一筋! もし、また演じさせていただく機会があるなら、もっともっと突き詰めて、鶯丸を演じたいです」


――『映画刀剣乱舞』で、やり残したことは?

「彼がどうしても戦わざるを得ない因縁みたいなものがあったら、そこを物語にして、楽しんでアクションをやってみたいです。そういう意味では『刀剣乱舞』って無限の可能性を秘めた作品だと思いますね」


――ちなみにオススメのシーンはありますか?

「個人的には三日月宗近と織田信長(山本耕史)のシーン。『髑髏城の七人』で僕が演じた無界屋蘭兵衛は、山本耕史さんも演じていらっしゃっていて。そして天魔王役だった拡樹くんと山本耕史さんが、今回の映画では三日月宗近と織田信長として対峙しているんです。ものすごく感極まっちゃいました。だから、2人でいるだけで、僕的には超オススメのシーン。『髑髏城の七人』を見ていない人には、なんのこっちゃ? と思われるかもしれませんけど(笑)」


――自分的な見どころというと?

「鶯丸は、どんなキャラクターですか?って聞かれたとき、僕はすごくマイペースで、のほほんとしているって答えているんですよ。でも、この映画での鶯丸は自分の役割をまっとうとしようと、結構しゃっきりしていて。そういった意味では、これまで『刀剣乱舞』をご覧になってきた方たちにも新鮮に映るんじゃないでしょうか。そんな僕の鶯丸をぜひ楽しんで観てください」


文:今 泉