先月11日に改名し、3月27日(水)に念願のデビューシングルを果たすけやき坂46改め、日向坂46。改名発表のSHOWROOM特番内で同時に発表された、「デビューカウントダウンライブ!!」が3月5日と6日の2DAYSにわたり横浜アリーナで開催した。公演は両日ともソールドアウト。観客動員数は2日で24,000人に上った。
残念ながら2期生の濱岸ひよりは体調不良のため欠席となったが、お馴染みとなった欅坂46の『overture』のあと、『ひらがなけやき』からスタート。佐々木久美は「私たちは2月11日に改名を発表したのですが、自分たちも事前に聞いていなかった話で、みなさんにちゃんと”けやき坂46”としてのご挨拶が出来ていません。なので今回は前半は”けやき坂46”ラストライブということでお送りします!みんな声出せますかー!!」とファンにメッセージを贈った。
VTRでは、たったひとりの”けやき坂46”だった長濱ねるも登場しながら、今までの歴史を辿るセットリストは、ファンには涙なしでは見られない。『誰よりも高く跳べ!』『それでも歩いてる』をパフォーマンスした後、二期生が登場し、乃木坂46のデビューナンバー『おいでシャンプー』、『イマニミテイロ』『ひらがなで恋したい』『半分の記憶』『期待していない自分』、そして『ハッピーオーラ』終盤には3期生として仲間入りしたばかりの”ひなのなの”こと上村ひなのも参戦、初々しいパフォーマンスをみせた。「”けやき坂46”は今日でいなくなっちゃうんですが、存在は私たち、そしてみなさんの中で生き続けますよね?ひらがなけやき坂46でした”!ありがとうございました!」とあいさつし、メンバーは一旦ステージから降りる。ここまでの11曲はけやき坂46時代の楽曲のパート。1月まで紡いできた”ひらがなけやき”としての彼女たちの歴史だった。
そしてステージに流れた、新しい扉を開く、”日向坂46”の『overture』が会場に響くと、ここからは“日向坂46”としてのコンサートが始まる。
会場もけやき坂46のシンボルカラー”欅色”の緑から、日向坂のカラー”そらいろ”のサイリウムを揺らし、“日向坂46”の門出を祝った。まずは3月27日発売の『キュン』を熱唱。彼女たちの可愛さと穏やかさと爽やかさが交差する秀曲だ。さらに『キュン』に収録されている『ときめき草』『耳に落ちる涙』『沈黙が愛なら』、佐々木久美、佐々木美玲、加藤史帆、高本彩花、小坂菜緒の新ユニットの楽曲『Footsteps』、そして”けやき坂46”名義での最後の楽曲『君に話しておきたいこと』『抱きしめてやる』を披露し、『JOYFUL LOVE』パフォーマンスの後、秋元康氏がこの「カウントダウンライブ!!」のために書き下ろした未発表曲『日向坂』を披露。「みんなでまっすぐ進もうぜ、目の前に日向坂」力強く坂を上る彼女たちの笑顔は輝いていた。
アンコールでは、再び『キュン』を披露、そして今までのライブでも超絶盛り上がる『NO WAR in the furture』、最後は『約束の卵』で、日向坂46初のライブは幕を閉じた。
ライブの感想を聞かれた、デビュー曲でセンターを任された小坂は「いろいろ思うとこととかもたくさんあって…」と泣き顔に。隣りの加藤が必死で勇気づける中、声を絞り出し「不安なこともあったんですけど、(欠席の)ひよたん(濱岸)の気持ちも込めて、みんなでこのステージに立っていると思うと本当に嬉しいし、このメンバーとおひさま(ファンの総称)の皆さんに出会えて本当に嬉しいです。ありがとうございます!」とメッセージを贈った。
いつも欅坂46の背中を追い続けた3年間。長濱ねるが兼任を解かれ、大きな存在を失った中で、自分たちのあるべき姿を模索し続けた”けやき坂46”は、”日向坂46”となり、これまで育ててきた”ハッピーオーラ”に暖かい陽だまりの安心感が加わった、自分たちで築いた坂道を上って行く。“一本の欅から、青空が生まれた”…そんな彼女たちにエールを贈りたい。
撮影:上山陽介