【ロングレポート】AKB48“シアターの女神”村山彩希、初のソロコンサートで魅せたパーフェクトなまでの劇場愛

アイドル 公開日:2019/01/16 48
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AKB48恒例の新春TOKYO DOME CITY HALLコンサートウィークも折り返し地点を迎えた。15日夜に開催されたのは、チーム4キャプテン、村山彩希のソロコンサートだ。

2011年に13期メンバーとして加入以来、AKB48の原点にして魂である劇場という場所からメディア人気とは違った形で、AKB48での夢と希望の道を作りだし続ける村山。2014年から4年連続で公演出場回数1位という偉大な記録を打ち立て、まさに劇場の守護神にして“シアターの女神”たる活躍を見せる彼女が、活動7年目にして初ソロという大舞台に挑む。タイトルはズバリ「私は私の道を行く」。劇場にその身を捧げ続け、己が信じた道をひた走り、今や劇場の最重要人物にまで上り詰めた彼女らしいタイトル。




「みなさんと最高の“公演”を作れたらなぁ、と思います!」という村山の影ナレで火が点く場内。

場内が暗転、黄色と赤の“ゆいりんご”カラーのサイリウムが一斉に灯る。盛大な「ゆいりー!」コールが轟く中、ステージ後方のヴィジョンにAKB48劇場へと歩みを進める村山の姿が映し出される。扉を開け前へと進む度に、華やかな衣装へと変化していく。そして劇場のセンター…ゼロポジションに立ち、画面の中の村山が微笑んだ瞬間、イントロが鳴り響く。第一音で場内の誰もが“あの曲”だと理解すると、「オォッ!」と快哉を挙げた!! その声に導かれるように登場した純白のドレス姿の村山。幕開けを飾るナンバーは『シアターの女神』!! 劇場を何よりも大切に考える彼女からの挨拶代わりにして、この日の決意表明だ。感極まり思わず涙をためるも、すぐに笑顔に変えた村山は一言ひとこと噛みしめるように歌う。

2曲目は『スコールの間に』。4年前の、さいたまスーパーアリーナで開催されたヤングメンバー全国ツアーでのセンターで踊る村山の姿が頭を過った人も多いだろう今曲では、軽やかなダンスを見せる。続くは王道アイドルソング『彼女になれますか?』。公演デビューを飾った「RESET」公演で披露して以来、思い出も馴染みも深い楽曲だ。右へ左へとステージを大きく使った大らかなダンスが光る。

MCをはさみ、「みなさんに楽しんでいただけるように、こんな企画を用意しました!」の一言。ここから「村山彩希Presents 劇場曲ベストアワード」がスタート。村山が思う素晴らしい劇場曲を“部門”ごとに披露していく。最初の部門は、「ユニット部門」。その名の通り、『残念少女』、『Blue rose』、『この世界が雪の中に埋もれる前に』という、劇場ユニット楽曲をソロで魅せていく。これがたぶん初挑戦だろう、NMB48のオリジナル公演曲である『この世界~』は、元NMB48岸野里香の歌声に一目ぼれして以来愛してやまない楽曲。今まで岸野の歌唱の『この世界~』が至高と考え、披露する機会がなかったものの、この日ついに自らの殻を破ったようだ。

『この世界~』の曲終わり、腕時計を見る仕草をする村山。すると後方から岩立沙穂北澤早紀篠崎彩奈茂木忍の13期生が登場!『7時12分の初恋』を5人でパフォーマンス。およそ2年前、同会場で開催された13期生単独コンサートの記憶が甦る。

曲終わりのMC、北澤は「モニターを見ていたみんなでウルウルきた」と、大きくなっていく仲間の姿に感動したようだ。

着替えのために舞台袖へと捌けた村山の代わりに、場繋ぎを任された13期。さて、鬼の居ぬ間になんとやら。ここから、村山の“ぽんこつ”ぶりを探るコーナー「彩希は彩希の道を行く」が始まる。事前に村山に解いてもらった常識クイズの回答を見ていこうというものだ。まずは英単語力テストでは、劇場を「Thater」、キャプテンを「coptien」と答える始末…。続いてはことわざクイズ。「可愛い子には“楽しいこと”をさせよ」「目の上の“まゆげ”」と、ある意味村山の真っ直ぐさが表れた回答が続々飛び出る。しまいには「海老で鯛を釣る」を、「海老を…ワニ?サメ?あっ!ワニ、ワニ、ワニ!!!」と回答。予想の遥か斜め上を行く思考には思わず4人も苦笑い。「彩希は“おバカ”の道を行く」という結論に落ち着いついた。

続く「コール部門」では16期生を呼び込み、共に『みなさんもご一緒に』『ずっと ずっと』『その汗は嘘をつかない』という、村山が一昨年にプロデュースした「レッツゴー研究生!」公演の中でも、盛り上がり必至のアッパーチューンを続々投下。道枝咲と共に特大ジャンプをてはしゃいでみたり、田口愛佳とポーズを決めるなど、存分に楽しむ村山。手取り足取り教えてきた後輩たちの成長を喜ぶかのようだ。

その後、16期生全員からの手紙のサプライズが。代表して山根涼羽が読み上げる。16期との出会いから、村山の劇場に懸ける想いに感銘を受けた思い出、そして村山がいたからこそ今の16期が存在するのだという感謝が綴られる。思わず目頭熱くさせた村山は、学業のため不参加の黒須遥香を含めた全員で、再び同じステージに立とうと強く約束した。

いよいよ終盤。最後の「パフォーマンス部門」に突入。特別なライブで度々披露してきた特技のタップダンスから、『100年先でも』『思い出以上』『毒蜘蛛』というアダルトな楽曲を、妖艶なダンスで魅せていく。

ラスト前MC、活動を続ける中で、劇場公演が一番大切であることを今改めて実感していると述べる村山。すると、かつて大先輩である前田敦子が語った「AKB48に自分の人生を捧げる」という言葉と重ね、「私はAKB48劇場に自分の人生を捧げようと思います!」と力強く宣言。ラストナンバーにしてセンター曲『それでも彼女は』が始まる。己が信じた道を進むことの美しさを綴った歌詞を、ありったけの情感をこめて歌う村山。その後ろにはデビューから今に至るまで劇場で見せてきた涙、笑顔…の様々な村山の姿、そして「愛する場所に立ち続けたい」の文字。劇場という場所への最大級の愛を込めた感動的なパフォーマンスと演出による美しい光景の中、村山は深々と一礼。舞台を後にした。

熱は冷める気配がない。するとこの日、観劇に来ていた“心友”岡田奈々が、ファンからアンコールの発動を求められると「これからもゆいりーを愛し続けますか!?」の一言。モチロン場内は大声で応え、「ゆいりー!」コールが巻き起こる。

場内に再び光が灯ると、ブルーの美しいドレスに着替えた村山が登場。峯岸みなみのソロ曲『私は私』でアンコールは幕開け。村山が初めて所属したチーム4のキャプテンを務めた峯岸への最大限の賛辞を込めての選曲だ。それだけでなく「自分しか歩めない道を進もう」とうたう歌詞、今や自らがチーム4を牽引する立場となった村山の姿が綺麗に重なった。

「尊敬する先輩の曲を“自分らしく”歌います」の一言で、敬愛してやまない元NMB48山本彩の『JOKER』、元℃-ute鈴木愛理の『Be Your Love』を歌う。ストイックに自分を研ぎ澄まし続ける両者の楽曲を選曲するとは実に村山らしい。ついに最後の瞬間を迎える。もっとやろうよ!の惜しむ声に、「劇場に来れば会えますから!いつでも劇場で会えますよ!!」と、再び“劇場で”会いましょうと約束し『Mosh & Dive』で、大切な日に幕を閉じた。

終演後、劇場公演恒例のロビーでのお見送りも実施と、つま先からテッペンまで“シアターの女神”としての矜持が炸裂した、まさに村山にしかできない1日になった。自分らしく歩み続ければ、いつか大舞台へとたどり着く…村山がその身で証明し続ける限り、AKB48未来は明るい、そう思わざるを得ない素晴らしいライブであった。


ⓒAKS

写真引用:村山彩希岩立沙穂北澤早紀篠崎彩奈の各公式Twitter

取材・文:田口俊輔

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