漫画界の巨匠、手塚治虫の不朽の名作として知られる「七色いんこ」を舞台化。
代役専門の天才役者にして泥棒という異色のキャラクター、七色いんこを主人公にした犯罪活劇となっているが、そのいんこ役に、乃木坂46のメンバーでも舞台経験の豊富な伊藤純奈が、初の主役として抜擢された。また、いんこを追う警視庁の刑事、ヒロインの千里万里子役にはけやき坂46の2期生松田好花が、2回目の舞台で初めての単独出演となった。公開に先立ち、関係者、報道陣向けのゲネプロが行われる前に伊藤、松田が揃っての囲み取材が劇場で行われた。
伊藤は「稽古時間がすごく短くて、好花ちゃんと揃う時間があまりなかったんですが、演出家の三浦さんはじめ、スタッフの皆さんがやさしく、いろいろなことを教えてくださったので、なにも心配なく初日を迎えられそうです」と晴れやかな表情を見せたが、松田は「本格的な舞台が今回で2回目で、純奈さんとは逆で、私はすごく緊張していていますが、純奈さんはもちろん、周りのみなさんがアドバイスをくださったので、それを本番の舞台で生かせるように頑張りたいともいます」と少し緊張気味にコメントした。
2人とも坂道シリーズのグループ所属だが、今回の共演が初めて。伊藤は「乃木坂46は人見知りがすごく多いので、(松田も)人見知りかな?って勝手なイメージを持っていたんですが、最初から笑顔で(笑)、気さくで、私も人見知りしないタイプなので、初日から仲良くできたなって。すっごく人懐っこいので、可愛いです。わんちゃんみたい(笑)。いつもふにゃふにゃして嬉しいこと言ってくれるので照れますが、こっちも嬉しくなります。まだ”純奈さん”って呼ぶので、最終日までには”純ちゃん”って呼ばせたい」とにこにこ。松田は「学年的には一つ上、19歳で同い年なんですけど、それを思わせないオトナっぽい空気が出ていて、舞台上でも存在感があって憧れですね」と伊藤の顔を見つめた。
舞台を数多経験した伊藤も、天才役者で男という2つの壁を乗り越えなければならない役柄については「最初お話をいただいた時は”天才役者””男役”というパワーワードに”おー”となって、”男役”を気にすることが多かったのですが、アドバイスしてくださる方が身近にたくさんいるので、この立ち回りはもっとこうやった方がいいとかすぐ教えてくださるんです。私生活では歩き方を意識しましたかね。男性の方に男らしさを聞こうと思ったんですけど、男性って男性だから”男らしさ”って分かんないのかなって思って、専ら女性に聞いていました」と苦労を話し、最後に「この作品は手塚先生原作の大きな作品です。私と”このちゃん”(松田)はアイドルなんですが、良い意味でアイドルらしくない舞台が出来るよう頑張ります。公演期間は短いのですが、すごい濃い時間だったなという作品を見せられたらなと思うので、楽しみにしていてください」とメッセージを送った。
舞台「七色いんこ」は10月4日(水)から10月8日(月・祝)まで全8公演、渋谷のAiiA 2.5 Theater Tokyoで上演される。
ⓒ舞台「七色いんこ」製作委員会