SKE48の小さな鉄人、市野成美が笑顔で駆け抜けた6年半

アイドル 公開日:2018/03/23 85
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春は出会いを運び、別れも共に連れてやってくる。実生活でもモチロン、アイドルの生活もそうだ。21日にはHKT48の宇井真白、4月にはNMB48の矢倉楓子、HKT48の山田麻莉奈、STU48の張織慧、48グループに一つの風穴を開けたNMB48市川美織が青春を過ごした場所を去り、新たな道を進む。

そしてSKE48・5期生、チームEの市野成美(いちの・なるみ/愛称:なる)も高校卒業と共に、巣立つことを決意した。ガムシャラ、全力が是のSKE48で、市野は6年半に渡り全身全霊を傾け真っ直ぐ突っ走ってきたメンバーであった。今稿では改めて市野成美が、どんな存在であったか記していきたい。

無尽蔵のスタミナの持ち主にして、小さな身体の全てをバネのように駆使し客席後方まで吹っ飛んできそうなダイナミズム溢れるダンスは“激しい”という言葉を体現。衣装のイヤリングが毎回のように吹っ飛んでは、衣装さんを困らせたという逸話が残されたほど。ただ激しいだけではない、愛らしい楽曲では柔らかくや愛らしい仕草を活かした、これぞアイドル!なパフォーマンスで魅せる(『アイドルなんて呼ばないで』『君のC/W』のダンスは必見)。そして、どんなときにも絶やさぬ笑顔。その笑顔はファンだけでなくメンバーにも伝染、市野が舞台に立つだけで一気にその場が華やぐのだ。松井珠理奈も「なるちゃんの全力パフォーマンスが大好き!」との言葉を送っている。

MCになっても、彼女の存在感は輝き続ける。終始ニコニコ、はなまる笑顔を見せては、全身を使ったリアクション(なぜかMC中にひたすら側転を繰り返したことも)、変顔で場を賑わす。時にイジられれば100倍にして返す……まさに、年中無休のハッピー野郎!そんな一人ボケツッコミな市野の姿に、8期生の深井ねがいはいたく尊敬、弟子入りを志願したほどだ。





ダンスのテクニカルさという点では他メンバーに譲る部分もあったが、公演の楽しさを全身から発し、観る人にダイレクトに届ける。市野の盟友の一人、福士奈央は一度五期オーディションで落選し一度はこの道をあきらめたものの、受験会場で遭遇していた市野が劇場公演で思いきり弾ける姿に奮い立ち、ドラフト生として再び門戸を叩いたという。この逸話が市野の舞台における存在感の素晴らしさを何より物語っている。

培ったダンススキルを駆使し、人数変更に伴いフォーメーション変更した際の歌割りや立ち位置などの考案を任されたことも。後輩たちには、分からないことがあればどんなに忙しくとも時間がなくとも付き添い丁寧に、仕事で久々に復帰する先輩にもわからないことがあれば教えた。松井玲奈は多忙の際、市野の熱心な教えに助けられたと感謝の言葉を述べ、「私のダンスの先生は(牧野)アンナ先生となるちゃん」と語ったことも。

さらには、柴田阿弥のポジションでアンダーデビュー(当時の最年少記録)を果たすと、今に至るまで数多くのスクランブルに出演。どんな急な要請でも引き受けては、期待以上のパフォーマンスを披露。覚えも早く、何よりも人を惹き込む陽の力を持った市野への信頼は厚く、毎年のように100回以上の劇場出演回数を記録。公演番長・斉藤真木子に桑原みずき、中西優香、市野が“師匠”と呼び慕った小林絵未梨という劇場公演の“鉄人”の系譜に市野も名を連ねた。特に斉藤は、お披露目デビュー間もない頃から市野を「最終兵器」と称し、一目置いていたほど。その信頼は最後の最後まで揺らぐことはなかった。

何事にも自分ができることがあるのならば、全てに全力で応える。この姿勢、並々ならない。「人に笑顔と元気を届けたい」、これが市野のアイドルとしての信条だ。激しいダンスも、突拍子もない行動で笑わせるMCも、終始絶やさぬ笑顔も彼女なりのファンへの歓待なのだ。

そんな市野もやんちゃ坊主(?)の盛りだった時代もあった。デビュー間もない頃は、年長メンバーを「おばあちゃん」と呼ばわり、“師匠”小林にシュッシュッ!とパンチを浴びせる……など手が付けられず。メンバー・ファン共々から“クソガキ”扱いをされることもしばしば。勉強も苦手で、いつもテストシーズンになれば点数の低さをイジられる始末。それが時を重ねるうちに、移動時間中には参考書を開いて勉強に勤しみ成績も上昇、MCでは回しも担当するまでに。こうした成長をメンバー、ファン共々温かく見守っていた。

誰もが市野を優しく見守っていたのは、親目線だけではない。彼女の心根の優しさがあったからだ。楽屋でもステージでも常にメンバーに寄り添い、先輩・後輩かかわらず、誰かが辛い想いをすれば即連絡を取っては励ましの言葉を送る。時には賑やかに振舞っては笑わせる、荒井優希曰く「サービス精神がスゴイ!!!」
谷真理佳も市野の優しさに救われた一人。HKT48からSKE48に移籍して初めてのラジオ仕事となる「1+1+1は3じゃないよ!」(東海ラジオ)では、いつものウザいぐらいのハイテンションぶりに緊張が滲む谷を、小林亜実と共にイジり倒しながらも優しく受け止め、いち早くSKE48メンバーとしての居場所を作りだした。
その他にも、ここに記しきれない程に、掘れば掘るほど泉の如く湧き出でる「なるちゃん、良いヤツ」エピソードの数々。それは自らの目で確かめていただきたい。

市野は常に笑顔を生み出し続けた。悲しい顔を見せたら、みんなが悲しむことを理解している。だからこそ、人を笑顔にするには常に自らが笑顔であるべきだ、という考えを体現していた。決して愚痴、弱音も吐くことはなかった。須田亜香里はそんな市野の真っ直ぐな姿勢に涙を見せたこともあった。常に人を笑顔にさせることを考え続けた市野、SKE48、いや48グループ一稀有な存在である。

市野がここまで走り抜けてこれたのは、最大の盟友である同期にして同い年の江籠裕奈(市野は江籠の“バーター”と自嘲)の存在の大きさもある。どんな些細なことでも気づきあい、笑い合い(時に些細なケンカもあり)、エールを送り続けてきた二人。江籠の自然体な姿が、市野の心にどれだけ大きな安らぎを与えてきたかは計り知れない。お互いに「ビジネス仲良し!」と言い合う“えごなる”。その言葉を裏返せば、絆は本物だったことが容易に伺える。

シングル表題曲に選抜されることはなく、全国ツアーに長らく参加できず、総選挙は最後まで目標の選抜入りは果たせなかった。「努力は必ず報われる」という言葉は、市野には決して有効な言葉ではなかった。それでも「全てが楽しいことだらけだった」と振り返る。あらゆることに対して「できます」という姿勢を貫き通し、与えられた場所で、全力で大輪の花を咲かし続けてきた市野。だからこそ、誰もが彼女を愛さずにはいられなかった。発表時、多くのメンバーが泣き崩れ、あらゆる形で惜別の想いを市野に届けた事実が全てだ。

3月27日の最終公演、きっと市野はいつもの満点の笑顔でファン、メンバーを迎え入れ、いつもの最高のパフォーマンスで魅せてくれるはずだ。「人に笑顔と元気を届ける」を信条としてきた市野なのだから。

文:田口俊輔
写真:ⓒAKS

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