ももクロの人気は20年先まで続くのか?人気の秘密を徹底分析

アイドル 公開日:2016/04/10 7
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ドームツアーを成功させ、更なるステージへと駆け上がっているももいろクローバーZ。そんなももクロを愛する「モノノフ見習い」を自称するヤンキー漫画の巨匠・所十三氏と、ももクロの「公式」記者として活躍する小島和宏氏が対談をした雑誌連載をまとめた1冊が、白夜書房から発売されている「ももクロ画談録」。この本、非公式本ながら、メンバーの百田夏菜子が推薦文を寄せるなど、ももクロ界隈で話題となっている1冊だ。

今回、発売を記念して小島氏、所氏、担当編集者として座談会をまとめるN氏を呼んで緊急座談会を開催。前編では、所先生のももクロへの愛から、なぜ大人がももクロにハマるのかを討論。

そして、後編はもっと踏み込んだ話へ…。





-3人のそれぞれの立ち位置の違いも、明確に出ていますね。

小島
この3人、ももクロを見てるキャリアが全然違うんですよ。N君はもうホント「無印時代」からだからボクよりも全然早くて。ボク自身は2011年から、先生はその2年後の2013年からで、見てる時期も違うし、考え方も違うから、話してても「そうだよね!」「そうだ、そうだ!」で終わらないんですよ(笑)。「いや、それは違うでしょう~!!」みたいな。和やかに見えて割とかみ合わない。

N
割とかみ合わないんだけど、結果、それぞれが「あっ、なるほど」って納得する感じです。

小島
かみ合わないからこそ、「じゃあ、なんでそう思うんですか?」って問いかけにもつながるし「それはこれこれこういう理由で」と説明してもれらえれば「あっ、そういうことなら納得だわ」っていうのが、結構あって。そういう論争が今回は大幅に増量されているので、話しがもめて、ぐちゃぐちゃになっていくところが面白いかも(苦笑)。その言い合いの中に、「ももクロとは何か?」を掴むための色々なヒントが実は隠れていたりするんで、本にしてよかったな~と思います。

N
あとは、やっぱり先生の毎回のイラストですよね。


全部カラーにしてもらえると思ってませんでしたからね。

小島
先生のイラストが写真を超えるワケですよ。2014年夏の『桃神祭』と、同じ時期に前座で出演したレディ・ガガのライブが、1枚の絵に納まるってのは写真じゃ絶対表現できないし。


写真で残されてないものを勝手に描いちゃってるだけですよ(笑)。

小島
カラーで入れてもらった「あーりんロボが泣いてる姿」はスチールもムービーも撮ってなくて、ボクしか見てないんで、先生にこういう状況でって詳しく説明をして、イラストに起こしてもらったんです。写真が残ってないものを、こうやって再現して残すっていう作業もできたんで、それはすごくありがたいことだし貴重ですね。


歴史の説明にもなるところもありますよね。

N
小島さん、画談録の見本をメンバーに渡してくれたじゃないですか。彼女たちはどんな反応だったんですか?

小島
どこまで言っていいのかな? 高城さんはパラパラっと見て、「玉井さんはイラストの方が美人」って(苦笑)。

一同
(笑)。

小島
周りにいた人たちに「それは失礼だよ!」って言われた高城さんが自分のイラストを見つけて「すいません、私もイラストの方が美人でした」って(笑)。それと、表紙を見ていただければわかるんですすが、リーダー(百田夏菜子)が推薦文というか、抗議文を載せてくれているんです。これ、とりあえず本の概要だけ説明して、それに対して抗議文を送るという話になっていたんですよ。だけど、彼女はすごく真面目だから、やっぱり少しでも文章を読みたいから、(原稿を)送ってくれって言ってきたんです。

-おお!

小島
で、読んでくれたんですけど「マジでいい本じゃん!」って話になって。これまで相当な数のももクロの記事を書かせていただいてますけど、夏菜子ちゃんにここまで褒められたのは初めてですよ(笑)。なんか、ちょっと安心してます。

N
非公式本で初めて褒められるって、微妙に複雑ですね(笑)。

小島
まあね(苦笑)。でも、今のところメンバーは喜んでくれてはいるので、よかったなと。彼女たちはアイドルとして表に出ているわけだから、勝手に言われることも仕事のひとつではあるっちゃあるので、それを喜んでもらえたってことは、あながち的外れなことを言ってるワケでもないのかな~と。

-その中で、特筆すべき、というか、裏方であるマネージャーの古屋さんをピックアップするという。

小島
これは、公式本では絶対に出来ない。非公式だからこそですね。


これは、オイラが提案させていただきました。こういうところでなら出来ることだと思ったので。

-メディアによく出ている、川上さんならばまだわかったのですが、マネージャーの古屋さんを特集するのは意外でしたね。


ちょうどその回の収録時期に、古屋さんとご一緒することがあったんです。そこで、「この人はももクロさんには必要だろうな~」とホントに思った。本の中でも書いてありますけど、ホントにこのポンコツさってのは大切だな~って(笑)。ある意味、ももクロさんたちも、良い意味で結構なポンコツじゃないですか。それをみんなが「頑張れ!頑張れ!」って応援するのが、ももクロさんとファンの関係でもあると思うんです。それこそね、レディ・ガガさんの前座をつとめたり、KISSとコラボしたりとか、遠く行っちゃったな~って思っても、ポンコツな彼女たちの姿を「ももクロChan」の中で見せてくれることで、遠くに行ってしまった感が、また引き戻されるっていうっていうかね。そういうのが、大事なんじゃないかって。

小島
ホントに。連載2回目の早い段階から、こういうのが打ち出せたのは良かったです。


振り幅を大きく出来ましたよね。早いうちに、変なことをやると(笑)。

-古屋さんを提案された時、編集としては、どうだったんですか?

N
古屋さんについては、すでに世に出ている色々な逸話や、小島さんからたまに聴くお話で面白いなーって思ってたんですよ。それこそ、現場に来ないとか(笑)。普通の会社だったら多分、クビですよね。でも、クビにならないのは、何か理由があるだろうと思い、掘り下げたら面白いんだろうなって。だからこれを読んだ世の中の「お前、ホントダメだなっ」って言われてる人たちが、勇気をもってくれたら良いですよね!(笑)

小島
彼女に取材させてくれとお願いしても絶対に断られるんですよ。公式パンフレットでは毎回関係者インタビューを載せていて、一度、次は誰のインタビューが読みたいかをアンケートしたんですけど、断トツで古屋さんのインタビューが見たいって声が多い。でも、本人が「嫌です!」っていう(笑)。

-あんまり出たくないんですね。

小島
絶対嫌だって。「おもしろくないですよ~、わたしなんかやったって。それになにも覚えてないし」って、のらりくらり。

N
でも、ファンは知りたがってるという。

小島
と思うんですよ。聞きたがってると思うけど。本人が「いや~。私なんか……」っていうのがあって出来なかった。だかあら、こういう形で出せてよかったんじゃないのかな?

-非公式本だからこそ、色々なネタが出せたんですね。

N
有安杏果(ありやす ももか)が風邪をひいて紅白に出られない、これは大変だぞって話をするのに、実は同じ時期に所先生が風邪をひいてしまったという観点から話してますからね(笑)。

小島
あれ、おもしろかったね(笑)。所先生が、同じタイミングでインフルエンザにかかって、大晦日は家で寝込んでしまうことになって。

-2年前の紅白でのインフルエンザですよね。


でもそれが、一人ひとりについて話をしていく最初のきっかけになったんです。

小島
同じタイミングでインフルエンザになった先生が、「オイラが今こういう状況だから、杏果さんもおなじ状況なんだろうな……」と思っていたという勝手な妄想で盛り上がってましたね(笑)。「オイラの熱も下がったから、そろそろ楽になったころでしょう」、みたいな。


オイラがこうやって回復して紅白を見れるんだから、有安さんもきっと大丈夫なはずだ、とか勝手に想像してました(笑)。

小島
勝手にシンクロして安心するという(苦笑)。それも素晴らしい楽しみ方ですよ! これを公式で書いてたら、何を書いているんだってなりますよ(笑)。

-紅白卒業に関しては、様々な意見がありました。


紅白卒業宣言について、今回は漫画で描かせてもらったんですけど、非公式だからこそ妄想で書けることもありますよね。音楽業界についてそんなに詳しく知らないので。

小島
あの卒業発表には、久しぶりに心がかき乱されたというか。まあ、落ちることはある程度覚悟はしていたんですけど、卒業宣言には一体何が起きたんだ?っていう。

N
「卒業」って言っちゃったら、もう出ないの?って思いますよね。

小島
所先生的にはそれが納得いかなかったみたいで。でもボクとしては、言っちゃった以上はそれをどう飲み込んで、前向きに転がしていくかが大事だな、と思ったんですよ。そこは久しぶりに先生とまったく話が平行線になりましたね(笑)。「いや、だからそれは先生」みたいな。ボクは「仕方ないじゃないですか」って言ったら、「オイラは納得いかないな~」って。このボクと先生のやりとりについては、最後の章で詳しく書いています。それを読んでいただいた上で、先生のマンガを読むと、さらに深まる。紅白については、いずれ裏側も含めてどこかで書きたいなとは考えていますけど、現時点では僕自身、唯一、言及した記事ですね。

N
紅白には落ちてしまいましたけど、アイドルブームの熱が徐々に失われつつある状況下で、ももクロが踏ん張ってドームツアーをやったのは、ものすごく意味があることだと思います。ももクロってまだドームツアーできるんだ!ってなると、ほかのアイドルたちも、まだ頑張ろうって思えるじゃないですか。

小島
ドームツアーは、本当にレベルの高いことに挑戦してるからね。


オイラ、ホントにほっとしましたよ。2枚のアルバムを初めて聞いたときに、これなら大丈夫だって思いましたけど、ちゃんとドームツアーもお客さんが入って。良かったなぁ~。

N
ボクみたいに、一度ももクロから離れた人にも見て欲しいなって思いましたね。ももクロは「Z」になってもう5年が経ちますけど、5年前から本質は全く変わってないことに、すごく感動しました。人気が長く続いている理由みたいなものが、なんとなく見えてきた気がしましたね。

-そんなみなさんに伺いたいのは、今後、ももクロが10年20年続くのか?というテーマです。

小島
今年、8周年なんで…10年は行くでしょう。だから、そこからは物理的な問題で、30歳超えて、アイドルっていうのは…まあ、当初から嵐さんみたいにやっていきたい、っていう話もありましたから。そこはもう女性アイドルとして未開の地を切り拓いていくことになると思いますよ。


彼女たちは、もう一生ももクロでいいんじゃないですかね? 腹くくってると思いますよ。活動自体はどんどん変わるじゃないですか。でも、やることは変わっても、ももクロももクロなので。この先どんな形になろうとも、ももクロももクロでいいっていうグループなので。彼女たちの人間性を考えたら、絶対にそう思ってるんじゃないでしょうか。

N
アイドルとして30歳になれるのか?というのは、大きな挑戦というかテーマですよね。

小島
だってね、あーりんがもうすぐ20歳になって、みんなが大人になった時には、もうちょっと変わってるんだろうと思ってたんだけど、何も変わってないですからね(苦笑)。けど、ステージ的にはキャリアを積んだが故のモノを魅せることができるようになったんで、これからはそこで勝負していくことになるだろうな。

N
今の所先生の悩みというのは、年を取っていく彼女たちの、変わらない幼児性というものに関して、ファンはどこまで甘やかしていいのか?というのがあるんですよね(笑)。

-親目線だからですね。


だから時には厳しくいこうかと…いや、でも、れにさんに取材ということで会った時、厳しいこと言えなかったもんな~。

一同
(笑)。

N
今後、彼女たちが大人になっていくうえで、ホントにこのままでいいのだろうか?ってのが毎回話して悩んでる感じです。

ももクロファンは、許容してるんですかね?そういった幼児性なども含め。

小島
許容はしてるんだろうし…。まあ、それはこっから先じゃないの?


幼児性は別にいいんですよ。オイラの自分の経験からすると、幼児性って一生持ち続けていくと思うんで。オイラもそういうところはあるんで、それはいいんです。問題は物事を知らない、当たり前の常識がちょっと欠けてるのが……(笑)。他のことがすごい出来ちゃってる子たちだから、やっぱり欠けちゃうんでしょうけど…漢字が書けないとか。

N
こういう話をいつも真剣にしているんですよ(笑)。


この前、れにさんが「紫」という漢字を間違えて(笑)。

-まさかの自身のカラーである紫を!


そこらへんのところとかね、あと、漢字が読めないことによって、台本とか、大丈夫かな? とか心配なんですよね。

-心配です。


心配は尽きないんです(笑)。

-また、綾小路 翔さんの対談も書籍で実現しました。

N
翔さんは、4年ぐらい前に小島さんにインタビューをしてもらおうと思って、一度オファーを出してるんです。だけどその時に翔さんは、「小島さんのレポートもいつも読ませていただいているし、ものすごいありがたいお誘いです。だけど、彼女たちがいないところで、ボクが勝手なことを言うのは、申し訳ない」と断られてるんです。本当に、もうこっちが申し訳なくなるぐらい丁寧に。でもそんな翔さんが今回は出てくれたんですよ。感激でした。

小島
ここまで深く語ってることはないと思うね。

N
なぜこんな奇跡が実現したかというと、氣志團というグループの誕生に、所先生のマンガによる大きな影響があったんだと思うんです。所先生のおかげで出て頂けたんですよ。


いやいや! こうやって今まで17回も、オイラたちが存分、勝手なこと言ってるのを見たら、じゃあそのノリで出てもいいんじゃないかって思ってくれたんじゃないですかね?

小島
いやいやいや! これは先生のおかげだと思いますよ。

N
先生が一緒の土俵でももクロについて話してくれるんだったら、ボクも出ましょうって思ってくれたんじゃないかなって、ボクは勝手に想像してます。

小島
わかるわかる。


もしかしたら、5年くらい前ですかね。オイラが「特攻の拓」のスピンオフ作品を描いた時に、応援メッセージを翔さんから、週刊誌に寄稿してもらったんですよ。オイラがそのお礼を兼ねて、翔さんが一条武丸(いちじょう たけまる=「特攻の拓」の登場人物)が好きだって言ってたんで、武丸の絵を描いて、30周年記念のTシャツと一緒に、氣志團さんの人数分お送りしたのを、もしかしたら覚えてくれていて…それを義理に感じてくれたのかなって思っています。

N
いずれにせよ感動的でしたね。先生と綾小路 翔が一緒にももクロを語るというのが。

小島
あれだけ、ももクロを特集して、毎回『氣志團万博』を大きく取りあげてきた『クイック・ジャパン』でも、やってませんから。

-快挙ですね。

小島
これは貴重な機会だし。まあ、初期に実際対バンやってるからこそ、言えることもたくさんあるので。


翔さんから頂いたCDを聴いてますけどね、やっぱり、いい曲っていうか。もう彼らはベテランなんですけど、眩しい若さっていうのをすごく感じますね。彼らは自分たちでその曲を作ってる。そして氣志團万博というすごいフェスを主催してやってる。やっぱりももクロさんにとっては、まだまだ遠い背中だろうなっていうのは感じてます。ずっと目指して欲しいな。

小島
なぜHKT48とも、乃木坂46ともコラボしている氣志團が、ここまでももクロを好きなのか?っていうのもこの対談では語られているからね。

N
そこは是非読んでほしいです。ももクロと氣志團との友情、絆の話なので。

小島
翔さんとの対談が実現できたことで、このタイミングで入れたい話は全部入れられたなーっていうのはすごく思う。

N
でも、本当に変わらないで続いてるってスゴイですよ。だからこそ、こうやって翔さんがももクロを2016年に語ることもできたわけで。

-すごいですね、確かに。


ももクロさんは、これからもずっと続いていきますよ!

小島
この前N君に言われて、確かにそうだ、って話になったんですよ。5人でこうやって続けられていること、そんな彼女たちを変わらずに応援できていることを、もっとありがたく感じた方がいいと。5年前に離れた人が久しぶりに見に来ても、同じメンバーがやっている。これは、非常に貴重なことなんですよね。だから、この本はももクロファンは勿論のこと、過去にファンだった人、あまり興味のない人、皆さんに読んで頂きたいです。どこから読んでも、成立する本なんで。絵だけみてもいいし。ぜひ、手にとっていただきたいですね。





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