2020年秋、初の舞台化で好評を博した『ぼくらの七日間戦争』が、熱い要望に応える形で2022年2月2日(水)~6日(日)東京建物Brillia HALLにて再演決定となった。
原作はもちろん、1985年に宗田理により書き下ろされた、『ぼくらの七日間戦争』(角川文庫)。
当時、中高生を中心に爆発的なヒットとなり、その後も映画化やアニメ化など様々なメディアを巻き込み、今も広い世代に読み継がれる名作だ。
今回はこの注目舞台でキーパーソン橋口純子役を務める、元AKB48樋渡結依にその制作舞台裏や意気込みを語ってもらった。
―広い世代に読み継がれる名作を原作とした舞台ですが、出演が決定した際の心境いかがでしたか?
多くの人がこの作品のタイトルを知っていますし、表紙のビジュアルが思い浮かぶ方もいます。
私も作品に触れる前に、作品の存在や、大まかな内容も知っていました。
凄く有名な作品なので、私の周りにも既に読んでいる友達がいて、その子が「面白いよ!」とオススメしてくれたのを覚えています。
今回、初舞台の私には、もったいないくらいのカワイイ女の子役を頂けたので、「頑張らないといけない」と気が引き締まりました。
―ツイートには「みんなで稽古がんばってまーす!」とのお言葉もありますが、お稽古現場の雰囲気などいかがですか?
共演者には同世代の方も多いので、和気あいあいと楽しくお稽古させて頂いています。
ヒロインがセンパイでもあるAKB48の北澤早紀さんです。私も元AKB48ということで、早紀さんはアイドルとしてもセンパイなのですが、舞台としてはもっと大先輩です。
わからないことを気軽に聞けたり、アドバイスをもらえたりするので本当に心強いです。
―子どもたちと大人たちの対立が物語の中心にありますが、大人のみなさんとはいかがですか?
私が挑む、橋口純子ちゃんのお母さん役(橋口暁子)が、月影瞳さんなんですけど、凄く優しいんです。
たまたまおそろいでピンクのマスクだった時は、「本当に親子みたいだから一緒に写真撮ろう!」って言ってくださって。
遠山景織子(柿沼奈津子役)さんも優しくアドバイスをくださったりと、現場は優しい雰囲気に包まれています。
―樋渡さんにとっては初舞台。演技の難しさなどいかがですか?
お稽古が始まったばかりの頃は、緊張していたこともあって演技が小さかったと思いますし、舞台ならではの演技が出来ていなくて、声の強弱で表現しようと考えていたところがあったんです。
そこを演出・脚本の久保田唱さんに、「純子さんは、英ちゃん(主人公・菊地英治)が好きなので、もっと演技で出せたらもっと良くなる!」ですとか、「もっと怖がっているところをわかりやすく表現してみよう!」と、舞台ならではのアドバイスを頂き、「舞台ならではの演技」というものに気付かせて頂きました。
―樋渡さんが挑まれる、橋口純子ちゃんについて少し教えてください。
英ちゃん(主人公・菊地英治)という男の子が大好きな女の子で、それを隠さずに出していく積極的な子です。
みんなと仲良く出来る子なんですけど、ちょっとぶりっ子な一面があって、そこがカワイイし、クラスのムードメーカー的な部分のある子です。そういったキャラクターを意識して演じたいと思っています。
―実際にご自身と比べていかがですか?「似ているな」感じられるところはありますか?
似ていると思うのは、ちょっとぶりっ子なところですね(笑)。
私はAKB48でアイドルをやっていたこともあって、学校の友達と写真を撮る時や、ふとした瞬間にカメラをむけられると、ついつい「にゃん♪」みたいなポーズをとっちゃって、周りの友達が「えっ!?」ってなることがあるんです。
そんなちょっと天然みたいなところは似ている部分だったので…、やりやすかったですね(笑)。
一同:
(笑)。
―逆に「違うな」と感じられるところは?
違うなと思うところは、男の子に積極的なところです。
AKB48をやっていたので、学校生活でも意識的に男の子とあまりしゃべらなかったんですよ。
そうなると、男の子たちも気を遣ってしゃべりかけてきてくれなくなっちゃって。
本当は楽しく雑談くらいして欲しかったんですけど…。
なので、委員会や運動会といったイベントを男の子たちと協力してやり遂げるといった経験も無いんです。『ぼくらの七日間戦争』みたいに男の子たちと協力して大人に立ち向かう明るさ、そこは私と純子ちゃんの違う点ですね。
好きな男の子にしか話かけないくらいの積極性は、カワイイなと思いますし、いいな~と羨ましく思える点です。
―キービジュアルも発表され劇中では中学生役となります。樋渡さんは中学生時代を振り返ってどんな子でしたか?既にアイドルとしても活動されていたかと思いますが。
純子ちゃんは恋愛恋愛!ですけど、私は男の子と会話もしなかったくらい中学時代は恋愛に興味がなくて。
それより、数学の問題を一番に解いて先生に褒められようと頑張ったり、委員会や委員長をやりたくて立候補するタイプでした。
自分で自分を忙しくしたかったんだと思います。なので、少し“出しゃばり”な部分がありました。
そんな“出しゃばり”も、AKB48での活動が忙しくなり、学校に行けないことも多くなって落ち着きました。
今思うと…、ちょっと恥ずかしいです(笑)。
―お忙しい昨今かと思いますが、お稽古の合間や息抜きにハマっていることなどございましたら教えてください。
最近はずっと好きなんですけど、「ネイル」にハマっています。
休みの日に変えたり、ジェルネイルマシンも持っているので、家でいろいろ試行錯誤したりするのが大好きです。
今はお稽古期間でもあるので、移動中や空いた時間には、『ぼくらの七日間戦争』のお稽古動画や、最初の公演を演じられた方の映像を見たりして勉強しています。
お出かけも好きなので、コロナが落ち着いたら、お出かけも再開したいと思っています。
―子どもが大人社会に反旗を翻す『ぼくらの七日間戦争』にちなみ、子ども時代に「こんなワガママを言っておけばよかったな」というものがあれば教えてください。
私がもし、中学生に戻って何かワガママを言えるとしたら…、部活選びでワガママを押し通したかったですね!
本当はテニス部に入りたかったんです。でも先生に「芸能活動で忙しいから、テニス部は無理だよ~」と言われてしまって。
結果的に私は軽音楽部に入って楽しく過ごせたんですけど、本当は一生懸命走ったりボールを追いかけたりしたかったんです。
あそこでワガママを押し通して、テニス部に入っていたらどんな中学生生活だったんだろうな~って今でも思っちゃいます。
―それでは最後になりますが、舞台『ぼくらの七日間戦争』の魅力や意気込みを視聴者に向けよろしくお願いいたします。
今回、私は初めて舞台をやらせて頂くので、不安も大きかったんですが、稽古をはじめて共演者のみなさんの迫力のある演技に、「私もこんな風に演じられたらいいな!」と思うことが出来ました。
私なりに持っている、「カワイイ明るい純子ちゃん」になりたいと思っています。
この舞台は、私が生まれる前、昭和時代のお話なので、タイトルを聞いて「本を読んだことがあるよ」「映画を観たことがあるよ」という方も多いかと思います。そんな方には自分の学生時代のことを思い出しつつ楽しんで頂ければと思っています。
新しくこの作品に触れる方には、「昔はこんな風に大人にしばられていたんだな」「体罰や締め付けという問題もあったんだな」と今の時代との違いや、今の時代の良いところを考えるきっかけにして頂けると嬉しいです。
色んな方に見に来て頂ければと思っています。
こんな時期だからこそ、観に来てくださった方にスッキリと元気になって帰って頂けるよう頑張りますので、よろしくお願いいたします。
【information】
舞台「ぼくらの七日間戦争2022」
日程:2022年2月2日(水)~6日(日)
会場:東京都 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
https://bokura7.com/(外部サイト)
樋渡結依 公式サイト:https://hiwatashi-yui.com(外部サイト)
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