2019年12月にAKB48を卒業し、女優としての新たな道を歩みはじめた太田奈緒。
今年はコロナ禍という苦しい年ではありながらも、舞台にラジオに京都府文化観光大使に就任と幅広い活躍が印象的だ。そんな太田奈緒が2020年の締めくくりに、久保田唱による完全オリジナルストーリーの舞台「ハンズアップ」に挑むとあり、その意気込みを訪ねた。
―まずは11月9日ですが、憧れの「京都府文化観光大使」就任おめでとうございます。
ありがとうございます。
―「京都府文化観光大使」として京都のこんな面を発信していきたいなど思いなどございますか?
知事さんもおっしゃられているんですが、やっぱり京都はお寺が多くて有名じゃないですか。
そういった有名なところではないところ、「穴場」の魅力的なスポットを知って、みなさんにお届けできたらいいなと思っています。
―今夏からはTOKYO FM「太田奈緒のサステナブル・ドリーム」ラジオパーソナリティとしての活動もあります。深いテーマの多い内容ですが、ラジオのお仕事は挑まれていかがですか?
個人での番組を持たせてもらったことがなかったので、凄く嬉しいです。
noteとも連携しているので、毎週文章にするのが難しいんですが、だからこそ考えて書くことになるので「文章にすることの大切さ」を感じています。
子どもたちの夢を教えてもらって、自分もその頃の気持ちを思い出したり、新しい夢を持ちたいなと思ったり、毎回色んな発見があって本当に楽しいです。
―そして久保田唱さん脚本・演出の舞台「ハンズアップ」の公演中ですが、現場の雰囲気はいかがですか?
前回から出演されている谷佳樹さんが、「前回はこうだったからこうしたい」「もっと緊迫感があった方がいい」といった意見を出してくださったり、富田翔さんもこれまでの経験からアドバイスをくださったりするので、現場は「みんなで作っていこう!」という感じで和気あいあいと一致団結しているのかなと思います。
―出演者14人全員がメインキャストという異色作ですが、太田さんが挑まれる役どころについて少し教えてください。
私が挑むキャサリンは「天真爛漫な女性」なんですけど、その裏の部分がちょっと見え隠れする感じで、その理由が舞台でどんどん明らかになっていきます。
見ている方にとってはちょっと苦しくなるようなシーンも多いのかなと思います。
―普段の太田さんとキャサリンを比較して「似ているな」と感じる部分や、「真逆だな」と感じる部分はありますか?
「似てるな~」と思える部分は…、ほとんど無いんです(笑)
私は落ち着いていると言われる方で、テンション的に上がるということがあまりないんです。
キャサリンは、人を面白がって笑うこともあるキャラクターなので、演じる部分での難しさはありますね。今はとにかく色んな方に意見を聞いて、「もっとこうしてみたらいいんじゃないの?」という言葉を実践してみたり、久保田さんに相談したりしながら役作りに挑んでいます。
―「ハンズアップ」の練習中に印象的だった出来事やエピソードなどございましたら教えてください。
私自身が人見知りなので、「こういうのどう思いますか~?」とか、「なんか違和感あったりしませんか?」とか聞くことが元々出来なかったんです。
それでもAKB48を卒業してからは、「ちゃんと自分から積極的にアドバイスをもらいに行かないと!」と思うようになり、共演者の方々にアドバイスをもらいに行ったり、意見を求めに行けるようになったこと自体に、自分でも成長を感じました。同時に、「意見をもらえることってこんなにありがたいんやな」と痛感しました。
―ご自身のキャラクターとは真逆なキャサリンを演じるのはご苦労もあったかと思いますが、新たな発見などはありましたか?
役柄的に、最初は天真爛漫なんですが、一つのきっかけから変わるんです。それが最後にはまた天真爛漫なキャラクターに戻るということで、気持ちや感情のふり幅が大きいんです。
この別々に見える気持ちには、しっかりとした“繋がり”もあるので、「この “繋ぎ”を違和感なく見せられたらいいよね」「どうやったら自分の感情ではないこの感情が繋がるんだろうね」という課題があり、一人のキャラクターについて凄く深く考えることになり、色んなことを学びました。
―お忙しい昨今かとは思いますが、最近のハマり事などございましたら教えてください。
稽古が始まってから、「牛乳にきなこ入れて飲む」ということにハマってます(笑)
稽古が遅くまであるので、夜ご飯にしようかな~とは思っても時間的に遅かったりすることもあるので、「これで我慢しよっ」と飲んでいるうちにハマってしまいました。よく混ぜて飲むんですが、それでも溶け切らずに“ダマ”になっちゃったりするじゃないですか、それがまた美味しいんですよ!是非やってみてください!
一同:
(笑)
―ありがとうございます!今度トライしてみます!今回のタイトル「ハンズアップ」は手を上げろとの意味合いがありますが、最近「バンザーイ!」やったぞ!と思ったエピソードなどございましたら
ファンクラブを開設させて頂けたのが嬉しいです!
自分のファンクラブを持たせて頂けるなんて思っていなかったので、自分の中で嬉しさと驚きでいっぱいです。
太田奈緒 オフィシャルファンクラブ「Nao Cafe」(https://fanicon.net/fancommunities/3184)は、プレミアム会員さんと一般会員さんに分かれていて、生配信だとか、みんなでグループチャットのように会話が出来たり、プレミアム会員さん向けには1対1でLINEかのように会話が出来る、「1on1トーク」機能があったりします。
握手会が卒業してなくなってしまったため、ファンの方との触れ合いがどうしても減ってしまっていたんですが、この「1on1トーク」機能は、握手会に代わるくらい私を近くで感じて頂けるものになるんじゃないかと思っています。
―昨年末のご卒業があり、様々な方面へのご活躍続いた2020年ですが、コロナなどもありました。ここまでの1年を振り返ってみていかがですか?
予定していた舞台も中止になってしまいました。
今から女優さんとしての第一歩!夢持ってやってきたので、やっと舞台に立てる!と思ったタイミングでもあったので、中止の知らせには、将来のことを考えたりしました。
でも、そこで感じたのは舞台に立たせて頂くことのありがたさ。「お客さんの前に立つということは本当にありがたいことなんやな」という思いで、この思いを改めて実感する、気付く機会にもなったのでその点は良かったなと思っています。
―ちょっと気の早いお話かともおもいますが、来年の目標などいかがでしょう?
今年の前半は思うように出来なかったり、もどかしい気持ちがあったので、来年は舞台はもちろん、映像のお仕事にもどんどん挑戦していきたいですね。
ファンの皆さんにもワクワクして頂けるようなことができたらなと思いますし、新しく私のことを知って頂ける機会もたくさん作れるように頑張りたいと思います。
舞台や演技が中心の2021年になると嬉しいです。
―それでは最後になりますが、舞台「ハンズアップ」の魅力を読者に向けて是非よろしくお願いいたします!
14人の色んな職業の方が集まってきて、そこで生と死をかけたゲームをするんですけど、その中で人間の葛藤ですとか、苦しみだったり、どこか共感できて、ホロっとくる部分もあります。
見ている方に必ず共感して頂けるポイントがあると思うので、色んな気持ちをお土産に抱えて帰って頂けるよう頑張ります。是非会場までお越しいただければと思います。
舞台「ハンズアップ」は、11 月 23 日(月・祝)まで、東京・北千住 シアター1010 で公演中。