中村獅童『超歌舞伎』の“忘れられない景色”を明かす、無観客公演は「いつも通り暴れたい」

芸能総合 公開日:2020/08/15 12
この記事を
クリップ

――2016年に初めて超歌舞伎を披露したときのことは覚えていらっしゃいますか?


「もちろん、覚えています。僕らが半信半疑で作ったものが、どこまで初音ミクさんのファンの方たちに伝わるか。サブカルチャー好きのいわゆるオタクと呼ばれている方たちに受け入れていただけるか、非常に不安だったんですね。最初は歌舞伎ということでとても構えてご覧になっていたんですけど、最後はいつも通り、騒いでくれというノリでやったら、みなさん総立ちで。笑って泣いて、最後の幕が閉まった後も涙涙の公演でした。幕が降りた後、客席から“スタッフさん、ありがとう”という声援が聞こえたときは作り手も出演者も感動して泣いてしまって。デジタルチームと我々歌舞伎のスタッフみんなが繋がった瞬間は、いまだによく覚えています。そしてこの公演があったから、今日の超歌舞伎があるのかなと。あの爆発した瞬間があったのは、チャレンジして良かったっていうことですからね。忘れることは出来ないですし、超歌舞伎が中村獅童のライフワークになればいいなと思った日でした」


【写真】初音ミクとのコラボにコメント盛り上がる


――やはり歌舞伎座で公演するときと、空気も違うんですか?


「まずお客様の人数が違います。歌舞伎座だと満員になっても2000人ぐらい。対して超歌舞伎のときは5000人ぐらい入っていましたから。5000人の若者の圧というのはなかなかすごいものがあります。同業の歌舞伎俳優が見に来たとき、『お客さんの熱意と熱い声援に感動した』と言っていました。自分が演じているのにおかしなものなんですけど、お客様に感動させられちゃうっていう(笑)。初年度は1日3公演で最後はヘロヘロになりましたが、5000人のお客様のおかげでなんとか乗り越えることができました」


――今年は無観客でのネット配信。何か違いを感じることはありますか?



「いつも通りやらせていただくだけです。もう5000人のお客様の笑っている姿、泣いている姿、ペンライトを持って応援してくださる姿は僕の脳裏に焼き付いていますから。そんなことを思い浮かべながら演じたいと思います。無観客ですが、最後のフィナーレではいつも通り、お客さまがいるつもりで暴れたいなと(笑)」



――無観客で演じることに不安はないと?


「まったくないですね。NTTさんとドワンゴさんの技術、そして優秀なスタッフが集まっていますから。歌舞伎の配信というのは超歌舞伎が元祖だと思っていますし、僕らもプライドがあります。スタッフさんの力を借りて、僕らは思いっきり演じるだけ。四の五の考えるより、熱い気持ちを作品にぶつけたいですね」

2/3ページ

この記事の画像一覧 (全 26件)