中村獅童『超歌舞伎』の“忘れられない景色”を明かす、無観客公演は「いつも通り暴れたい」

芸能総合 公開日:2020/08/15 11
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「ニコニコ超会議2016」で初演、昨年には再構成版が上演された『今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)』。8月9日(日)から8月16日(日)まで開催の「ニコニコネット超会議2020夏」の最終日に、『夏祭版 今昔饗宴千本桜』として装いを新たにし上演される。


中村獅童と初音ミクが主演を勤める本公演。今回はオンライン公演の特性をいかしたカメラワークで、無観客の東京建物 Brillia HALL (豊島区立芸術文化劇場)から配信される。そこで上演直前の中村獅童に直撃インタビュー。超歌舞伎に対する熱い思いを語ってもらった。

――ニコニコネット超会議2020夏で超歌舞伎が配信されると決まったときのお気持ちは?


「6月に南座での公演が入っていたんですけど、中止になりまして。今年、超歌舞伎は出来ないのかなぁと思っている中、決まりました。元々、超歌舞伎は配信でもやっていたコンテンツなので今のコロナ禍にデジタルの歌舞伎は非常に有利。みなさんと相談をしまして一番安全な形でやれることはどういうことだろうとずっと模索していたので、実現できると決まったときは非常にうれしかったですね」


――今回の演目は2016年と2019年に上演した『今昔饗宴千本桜』。


「超歌舞伎の幕開けがこの作品でしたし、去年の8月に京都の南座でも公演をしまして。超会議以外で歌舞伎の興行としてやらせていただいたとき、非常に広い世代の方たちに喜んでいただけました。いわゆるネット社会とはあまりご縁のないであろうお年を召した方たちも最後はペンライトを持って立ち上がって観てくださって、“面白かった”という声を聞けたときはうれしかったですね。なのでとても思い入れの深い作品です。今回は配役の変化もあるので、そこは当日のサプライズとして楽しんでいただければと思っています。コロナ禍の中、本当にご苦労なさっている方のことを思うと胸が痛むんですが、あえて良くとらえればいろいろなことが生まれ変わるチャンスにも成り得ると僕は感じていて。実は今回の配役の変化には僕らなりのメッセージが込められています。歌舞伎という伝統を守りつつ、革新を追求していくという意味で、配役にも注目をしていただきたい。“ゆくゆくは若い人たちやお弟子さんにどんどんチャンスが巡ってくるような歌舞伎界になってくれればうれしいな”という思いが込められています」



――確かに昨年の南座での公演はとても評判が高かったようですね。


「最初は歌舞伎ファンの方たちがどういう反応をするのかと思ったんですけど、最後は総立ちでした。もちろん、ペンライトなんて持っていませんでした。でも、いわゆるオタクの方たちが歌舞伎ファンの方たちにペンライトを貸す姿を見て、今の若者も捨てたもんじゃないなって思いました。お年寄りを放っておかず、一緒に楽しみましょうという空気を彼らが作ってくれたので、やって良かったなと。人と人との繋がりが薄くなった現代と言われますが、こうやって劇場にくる方同士が繋がったことが、僕はすごくうれしかったですし、忘れられません」

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