兒玉遥「これからの兒玉が楽しみだと思われるように」初舞台への意気込み語る

芸能総合 公開日:2019/09/13 6
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2019年6月、約8年間在籍していたHKT48を卒業し、女優業への道を歩み始めた兒玉遥。そんな彼女が、グループ卒業後、最初に挑む女優の仕事が舞台「私に会いに来て」(9月上演)だ。本作は、ポン・ジュノ監督が手掛けた映画「殺人の追憶」をモチーフにしており、実際に起きた猟奇的殺人事件を追う刑事や記者たちの秘めた思いが綴られる。劇中、女性記者パク・ヨンオク役を演じる兒玉に、稽古直前の心境や、舞台にかける思いなどを聞いた。


兒玉演じるパク・ヨンオクは、藤田玲演じるエリート刑事キム・インジュンや、中村優一扮するチョ・ナンホ刑事ら男性陣と共に、猟奇的殺人事件を追う女性記者だ。「彼女はキャリアウーマンで、スーツをビシっと着る役。街でスーツ姿の女性がいたら佇まいを観察したり、説得力のあるしゃべり方を研究したりしました。私は普段しゃべり方がおっとりしているので、声のトーンや発声の仕方もいろいろ考えました」と役作りへ余念はない。

グループ卒業後、女優としての初仕事となるが、舞台というジャンルについて「約1か月間、みっちりと稽古をしてから、みなさんにお芝居を見せられるという意味では、はじめの一歩としてはありがたいです」と感謝を述べると「お芝居に向きあえる時間がたくさんあるので、自信を持ってみなさんの前に立てるように頑張りたい」と強い視線で語った。

お客さんの前で芝居を見せるという意味では、これまで何百というステージに立った経験のある兒玉にはアドバンテージがある。「お芝居とライブでは表現することが全く違うとは思いますが、お客さんの前に立つという意味では、あまり緊張感や戸惑いはないので、これまでの経験が活きると思います。またアイドルというのは当日、いきなり曲を覚えるように言われるなど、予定が変更になることは日常茶飯事なので、舞台の生もの的な部分はとても楽しみなんです」と心強い言葉も。

不安に思うこともあるというが、基本的に「ポジティブ」だという兒玉。そこには「不安なことや心配なことって考えてしまうと、行動できなくなってしまう。どうせやるならポジティブな気持ちでワクワクしながら物事に取り組んだほうがいい」という持論がある。本作についても「アイドル時代のようにメンバーがいないので『甘えられない』という緊張感はあります」という不安な気持ちを「一から演者の方との絆を深めていき、作品を作り上げる過程は楽しみでしょうがないです」とプラスに昇華しているようだ。

「女優になりたい」とアイドルを卒業した兒玉。小さいころから人前に立って、自身を表現し、人の感情を動かすことへの憧れはあったようだが、女優業に対する意識が強くなったのが、2016年に公開された映画「湯を沸かすほどの熱い愛」だという。「あの映画を観て、宮沢りえさんと杉咲花さんのお芝居に引き込まれました。漠然としていたお芝居についての憧れが、お二人の演技を見て“演じる”という仕事をどうしてもやりたいと思ったんです」。

役になって気持ちを表現する――。兒玉自身“感情”に向きあうために、日記を書くようになった。「自分自身がしっかりないと、誰かを演じることなんてできないと思ったんです。その日あったことや、未来を想像したり、自分を労わったり……。いろいろな感情と向き合う時間は大切にしています」。

好きな女優や俳優はたくさんいるというが「具体的な目標は立てない」という兒玉。これまでの人生においても「3年後、5年後はまったく想像できなかった」から、目の前のことに全力投球することを意識している。「いまはこの舞台です」と目を輝かせると「でも、やっぱり女優さんとして活躍しているのが一番の思いかな」とつぶやく。

舞台、映画、ドラマなどジャンルにはこだわらない。どんな役柄でも、しっかりと監督や演出家の期待に応えられるような芝居を見せることが当面の課題だ。それでも「学生の青春ものはやってみたいですね。まだ高校生の制服はいけるかなと思っています」とはにかむ。

「しゃべり方を含め、これまでの兒玉遥のイメージとは全く違う役」と本作で演じるパク・ヨンオクについて語った兒玉。「これからの兒玉が楽しみだ」と思ってもらえるような芝居をすること、そしていい意味でイメージを裏切るような面を見せること、そんな強い思いを心に秘めて作品に臨むことを誓っていた。

取材・文・撮影:磯部正和

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