「僕らは奇跡でできている」要潤、役作りは「ちょっとした異物感を」

芸能総合 公開日:2018/11/20 2
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常識や固定観念にとらわれない大学講師の相河一輝(高橋一生)の言動が周囲の人々を大きく揺さぶっていくカンテレ・フジテレビ系ドラマ「僕らは奇跡でできている」(毎週火曜21時~)。相河先生の素直で純粋な魂に歯科医師の水本育実(榮倉奈々)や学生たちが感化されていく中、中盤になっても相河先生を敵視するのが同じ大学の研究室で働く准教授の樫野木聡だ。「きっと相河先生のことを一番うらやましく思っているのが、樫野木なんです」というのは樫野木を演じる要潤。そこでドラマについて要潤に話を聴いた。




――どこまでも相河先生にライバル心を持つ樫野木って、どんな人物ですか?
「相河先生に教授の椅子を奪われてしまうんじゃないかと常に不安を抱えている野心家なんですよね、樫野木って。もちろん、相河先生は動物が好きなだけで、教授になろうなんて考えていません。そんな相河先生に樫野木は勝手に嫉妬心を抱き、ライバル心を持ってしまった男。一番、最初に台本を読んでから撮影を重ねて中盤にいたっても、樫野木に対するイメージは変わりません」

――要さんは演じるキャラクターに引っ張られてしまうほうですか?
「はい、かなり引っ張られますね。今回も普段から樫野木のことばかり考えているので、彼のことはすごくよく分かるんです。彼は相河先生を嫌っているというより、自分にないものを持っている相河先生がうらやましくて仕方がない。樫野木だって昔は相河先生みたいに動物を愛し、生徒たちに対しても一点の曇りもない授業をすることを目指していたはずなんです。それが、どこかでそんな情熱を失ってしまい、出世欲や自分さえよければいいっていう考えが突出しちゃって。樫野木がどこかに置き忘れてしまったものを相河先生が持っているからこそ、あんなに敵視してしまうんでしょうね。自分の好きな学問を純粋に追及する相河先生へのうらやましさが、嫉妬心に変わってしまったんだと思うんです」

――では、ご自身は相河先生みたいな方をどう思われますか?
「純粋に本質を貫いている人って、周りの人が放っておかないと思っていて。それが評価されたり、影響力につながっていくんじゃないかと。でも、僕は樫野木を演じているので、樫野木が魅力的に見せることだけを考えるようにしています。このドラマをご覧になった方が、樫野木を見て“こういうやついるよな”って思ってくださるように。樫野木って嫌なヤツに見えるけど、実は普通に仕事をしていれば、上を目指すことは当たり前のことだし、劇中でも決して間違ったことは言ってないように思うんです。だからこそ、多くの人に共感してもらえるような樫野木を演じたいですね。個人的には相河先生みたいな人は、すごく好きなタイプですけど(笑)」

――役者として要さんは感覚派ですか? それとも計算派ですか?
「現場によっても変わりますが、今回に限っていえば計算して役作りをしています。まず台本を読んで樫野木という人物を形成し、さらに現場に入ってから何層にも重ねて樫野木という色を塗りこめていきました。共演者のみなさんの波長だったり、監督やプロデューサーの意向だったりをすべて受け止めています。その結果、ちょっとした異物感を出すことで、あのバタバタ感が出たのかなって。自分が主役を演じるときは感覚派になることもあります」

――もし、役者仲間で相河先生みたいな人がいたら?
「共演するとなったら、すごく困るでしょうね(笑)。ドラマや映画の作品作りってチーム作業になりますので。ただ、マイペースでやられると困るけど、圧倒的に光るものを持っている役者なら、周りの人はついていくんじゃないかなって思います」

――ご自身が相河先生に似ているところは持っていますか?
「ないんじゃないかな。僕はどちらかというと樫野木タイプ(笑)。周りの目や意見を尊重してしまうので。“自分がこうだからこうだよ”って発言するのは、なかなか難しくて。だから僕も相河先生みたいな人をうらやましく思います」

――それでは、撮影がお休みの日は何をされているんですか?
「ひたすらほかの作品を見ていますね。映画だったり、ドラマだったり。時間が許す限り、今演じている樫野木のヒントや、彼の枝葉をつけられるように努力しています」

――めちゃめちゃマジメ! まるでつま先から頭のてっぺんまで“役者”という文字で埋め尽くされているみたいです。
「自分は芝居で出来ているって言いたいんですけど、それを言っちゃうと引かれるじゃないですか(笑)。でも、本当に常日頃から芝居のことばかり考えています」

――そこまで芝居にハマってしまったきっかけはあるんですか?
「僕の目標にする俳優が大杉漣さんであり、僕の師匠でもあるんです。大杉さんと初めてお会いしたのが連続テレビ小説『まんてん』で共演したとき。そこでいろいろなお話をしてくださって。役者は現場にい続けるべきだとか、自分が演じているときも、照明さんや音声さん、助監督と同じ思いで作品を作るべきだとか。大杉さんからは調和の大切さ、役をどういうふうに作っていけばいいか、役者としてのすべてを教わりました」

――その教えが芝居に対するアツい思いにつながっているんですね。
「というか、僕にはそれしかできませんし、そうすることでしか自分を表現できないんです」

――ちなみにタイトルにかけて、“奇跡”を体験したことはありますか?
「もう今の仕事が出来ているってことが奇跡。香川県で生まれて陸上しかやってこなかったのに、上京してすぐ『仮面ライダーアギト』のオーディションに受かって。当時、“仮面ライダーをやったら色がついちゃって、なかなか次の仕事がこないよ”って言われ、“そうなんだ”って思っていたら、次の作品も決まりました。それから今も役者の仕事を続けていられるのが、自分では奇跡だと思っています」

要潤によるドワンゴ大喜利
Q.「ド」うしますか? 明日、地球が滅亡するとしたら。
「実は昔から決まっていて。死ぬ前は砂肝を炒め、好きな味付けにして食べます(笑)」
Q.「ワン」コ派ですか? それともニャンコ派?
「ワンコ派です。フレンチブルドックのヤスを飼っているので」
Q.「ゴ」リラ、ラッパ、パリ。次に思い浮かぶ言葉は?
「ゴリラ。いや、僕ゴリラが好きなんです。めっちゃ強そうじゃないですか。動物園へ行ってもゴリラをずっと見ちゃいますね。ラッパとパリはそんなに好きじゃないので(笑)」


文:今 泉







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