近藤孝行&小野大輔「こんな日がくるなんて」1stライブとは思えない圧巻のパフォーマンス

アニメ・声優 公開日:2021/10/25 19
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 2021年10月23日、声優・小野大輔と近藤孝行によるユニット「TRD(トラッド)」による初ライブ「TRD Special Live2021 -TRAD-」が神奈川県民ホールで開催された。今年6月に1stミニアルバム「TRAD」でデビューを果たしたばかりの彼らだが、過去にもユニット経験があるだけに呼吸はピッタリ。1stライブとは思えない圧巻のパフォーマンスで、観客を大いに魅了した。



青いサイリウムで埋まった神奈川県民ホール大ホール。そこへ「Vermillion Phoenix」の力強いイントロが流れると、ダンサー4人を従えた小野と近藤が颯爽と登場。黒のスーツに身を包んだダンディでクールな小野と、カジュアルなロックスタイルでヤンチャ感たっぷりな近藤。この正反対のキャラクターイメージが、TRDの大きな魅力だ。

そのギャップは歌唱面でも遺憾無く発揮されており、「Vermillion Phoenix」では艶のある低音ボイスの小野と、伸びやかな高音ボイスの近藤によるハーモニーをさっそく披露。まさにTRDのふたりにしか出せない唯一無二の美声だろう。続けて2曲目は「Take You Higher」。ダンサー陣と有機的に絡み合うような、キレッキレのダンスで大人の色気を見せつける。


MCを挟んでは、初めての試みとなる「朗読劇+ソロ歌唱」。小野の提案で実現したというこのコーナーは、それぞれのソロ曲の前に朗読劇を組み込むという、まさに声優アーティストならではの企画。台本を手にした小野がマイクの前に立ち、優しい声で「交際10年、同棲10年……」と語り出したその瞬間、観客は一気に小野の世界に引き摺り込まれていく。「遠距離恋愛のジレンマ」を綴った朗読劇が終わると、その余韻そのままにソロ曲「Just the Two of Us」を歌い上げる小野。そして続く近藤の朗読劇は「最愛の女性との出会い」を綴ったストーリー。穏やかで優しげだった小野が演じたキャラクターとは少し違い、こちらは情熱的でやや荒々しいタイプなのがじつに近藤らしい。ストーリーはアッと思わせる結末を迎え、そのままソロ曲「Baby, Can't Let Go」へ。既存の楽曲に「朗読劇」という表現を加えることにより、それぞれの曲に違った視点が浮かび上がり、新しく意味が形作られていく、なんとも不思議な体験だった。


ソロ曲のあとは、1stミニアルバム「TRAD」に収録された最後の曲「Game Changer」をふたりで熱唱。TRDの象徴とも言える激しいEDMロックに、それまで朗読劇に酔いしれていた会場の雰囲気は一転、一気にボルテージが加速して前半パートが終了。


後半戦はトークコーナーからスタート。ユニット名の「TRD」にちなみ、Travel、Radio、Dreamのお題についてトークを展開。コーナーの最後には声優の下野紘、森久保祥太郎からの応援動画が映し出されるというサプライズ演出も。

続くライブパートは、なんとカバー曲のコーナー。小野は、個人的に大好きだと語る久保田利伸の「雨音」と、レーベルメイトとなった下野紘の「ONE CHANCE」を披露。近藤は同郷(鳥取県)のスターであるOfficial髭男dismの「イエスタデイ」と、『テニスの王子様』で近藤が演じる大石秀一郎の人気楽曲「恋風」をセルフカバー。これまでのTRDの楽曲とはまったく異なる曲調ながらも、それぞれの持ち味を活かして自らのモノにするポテンシャルの高さはさすがの一言だ。


ライブはいよいよラストスパート。最後を飾るのは、2021年11月4日にリリースされる1stシングル「Strangers」に収録されている2曲。「Clock Hands」で完全シンクロしたユニゾンを聞かせたかと思えば、続く「Strangers」では4人のダンサーが再び登場。ステージ全体を使ったダンスとよりエモーショナルなハーモニーを披露、さらに進化したTRDを強烈にアピールしてライブは終了。

その後のアンコールでは、ふたりがユニットを組むきっかけとなった東方神起の「Rising Sun」、そしてこの日2回目となる「Take You Higher」を熱唱。ふたりは最後に「こんな日がくるなんて、本当に幸せです。感謝感謝です」(近藤)、「何も言えねえ(笑)。本当に本当に最高のライブでした」と締めくくり、ステージを後にした。


圧巻のハーモニーと迫力のステージングで会場を沸かせたのはもちろんのこと、朗読劇では会場を別世界へと誘い、トークでは飾らない姿を見せてくれたTRD。大人の落ち着きと青年らしさを兼ね備えた、このふたりにしか表現できない音楽とパフォーマンスの世界。この先どこまで進化していくのか、楽しみで仕方のない、そんな1stライブだったと言える。




※本記事は掲載時点の情報です。

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