<鈴木達央/朏 ユズル役>
Q.収録お疲れ様でした。今回のドラマを演じられてみてのご感想をお願いいたします。
A.TVシリーズで少しだけお邪魔させていただいて、今回再登場ということだったので嬉しさもありつつ、またあの錚々たるメンツを相手にしなくちゃいけないというプレッシャーというか楽しみもありつつでどういった形で関わるのかなと想像しながら収録を楽しみにしていました。
このドラマCDの前に一度、舞台版で構築されているお話ということもあって、脚本がすごく面白くて、ひとつひとつ台詞を噛み砕いたり、どういう風に演じようというのが自分の中でどんどん出てきちゃって、わくわくして仕方なかったです。
実際に収録しているときも自分の中から出てくるものが毎テイク違ってきましたし、舞台と同じで少しずつ違う本番を何公演も繰り返していくような感覚で、これがずっと続けばいいなと思いながら収録しました。もっと演じていたかったですね。楽しかったです。
朏としてのシーンは冒頭のみですが、相変わらずの彼らしい物言いと、人との付き合い方で、関わった人を鼓舞するというところがやっぱり変わらないなと思って嬉しくもありましたね。
個人的には坂本が自分の過去を思い返すシーンで彼の執着や心情が語られるんですが、成長していくにつれて知らず知らずのうちに自分の外側に付けた鎧に、坂本自身が苦しめられていることを象徴するようで可哀想でもあり、本当に純粋な人だったんだろうなと可愛くもあり、とても印象的でした。
Q.タイトルにもなっている「夢見草」は桜の別名称です。鈴木さんご自身の桜にまつわる思い出・エピソードがありましたら教えてください。
A.桜の季節を四月と考えると「出会い」の季節って言われがちなんですけど、こういう仕事柄「始まって、終わって」というのが多い時期なので「別れ」というものも意識します。
だから桜の咲く季節になると、マイクの前に立てることは恵まれていてありがたいとあらためて感じます。他にもアニメのアフレコは舞台や映像の分野の方たちみたいに長期間一緒の現場で作っていくわけじゃなくて、何週かの収録でちょっとずつ絆を育んでいかないといけないし、今回のようなドラマCDだと収録が一度きりだったり、そういうある種の歯がゆさみたいなものを自分の中でしっかり噛み締めないといけないなとか、自分を律するために自分の仕事や環境に対して初心に立ち戻ることが多いです。そんなこともあって、桜の季節には連絡を取らなくなっていた方々と久しぶりに連絡を取ったりしますね。
Q.最後に、本作を楽しみにされているお客様に向けてメッセージを頂ければと思います。
A.TVシリーズでは少しの登場でしたが、今回再登場させていただきました朏 ユズル役の鈴木達央です。今回は坂本役も演じさせていただいております。舞台版があっての今回のドラマCDということで、舞台版とはまた違った解釈で、こちらに任せていただきながら演じさせていただきました。個人的には舞台とはまた違った印象にできたんじゃないかなと思いつつ、こちらの坂本も皆さんに受け入れていただけたら嬉しいです。
そのときには、朏って奴がいたなと思い返してもらえたら大変幸いです(笑)。
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