梶裕貴、コメディドラマに初挑戦「とことん攻めてみようと吹っ切った」

アニメ・声優 公開日:2019/04/26 15
この記事を
クリップ

―役作りはどのように行われたのでしょうか?

台本に書かれていることに対し、頂いた演出で応えていければ、最低限のラインはクリアできます。でも役を任せて頂いている以上、いかにそこにプラスアルファを加えられるか。それを大切に考えながら取り組みました。

今回僕が演じた裏沢直人は、とある作戦を遂行するために、皆さんに指示を出しながら物語を動かしていく役割もありつつ、日常会話とも違うシチュエーションでの芝居が必要になってくる役どころです。そのためか、共演者の皆さんも「ここまでゲストさんのセリフ量が多いのは珍しい」と仰っていたくらいセリフが多かったのですが(笑)、僕としては見せ場をたくさん頂けた事になるので、とても嬉しかったですね。

台本をいただいてから約2週間、声優の仕事を終えて、家に帰って、台本に沿って、動きや芝居のイメージなどを作っていきました。キャラクターとしての芝居とはいえ、映像の世界で役者としても活躍されている皆さんにダメ出しや指示出しをするのは、本当にハードルが高いな、と思いましたが…(笑)、やるからには「とことん攻めてみよう」と吹っ切って「ここはこういうチャレンジをしてみよう」などそれぞれのシーンに合わせ、色々なシュミレーションを組み立てました。その後、実際に現場で共演者の皆さんと一緒にお芝居をして、さらに色々と上乗せやブラッシュアップをしていきました。

実は、台本に大まかな流れはあるものの、役者に“おまかせ”の場面も多くて。(笑)だからこそ、色々なアドリブも加えられたりしますが、それが“ウケた”としても次のテイクで同じものをなぞるだけだと、芝居も笑いも鮮度が落ちてしまう。まさに「ナマモノ」だと感じました。だから毎回、怖がらず「どう返そうかな?」「ここは仕掛けてみよう」などと考えながら、果敢に芝居でぶつかっていく姿勢を大切にするようにしていましたし、皆さんそうして作品に取り組んでいらっしゃいました。


―今回は様々な挑戦があった現場という事が伝わってきます。そうした経験から得られた事などをお聞かせください。

この作品は、特に「自分も相手も、それぞれ仕掛けた芝居で空気や芝居が変わっていく」という要素が強いと思うのですが、これらに必要な事は“練習”や“準備したもの”の枠を超え、自分の人生で経験したもの全てを、フル活用する事でした。例えば自分が触れてきた“笑い”の引き出しや、演劇の経験などです。

そして、もう1つ。リハーサルが終わった後、皆さん自主的に現場に残られて、それぞれ掛け合いを行う相手と一緒に芝居の練り上げをされていました。ドラマや映画、アニメのアフレコ現場など…どのフィールドのどの場面においても、自発的に「良いものを作るにはどうしたら良いか」をそれぞれのセクションが、作品のためを思って真剣に考える事はすごく大切な事だと感じましたし、僕自身もそういう役者でありたい、とあらためて思いました。今回皆さんと作品づくりをご一緒させていただき、ジャンルは違えど、作品に対して同じ想いで向き合われている姿を見て、役者魂がとても熱くなりました。今回、ドラマ形式でありながら、舞台、そして即興コメディでもあるという一味違った作品に素晴らしい共演者の皆さんやスタッフの皆さんとご一緒させて頂くことができ、役者として非常に有り難いチャンスを頂けた、と感謝しています。

2/3ページ

この記事の画像一覧 (全 2件)