乃木坂46、3期生が舞台で見せた本気の演技
乃木坂46 3期生による本格演劇『見殺し姫』公演初日の6日午後、マスコミにゲネプロが公開され、その演技の実力を披露した。ゲネプロ前に行われた記者会見で「(演出・脚本を担当した)松村武さんが、ひとりひとり実際の性格にちなんだキャラクターをくれた」(山下美月)「『3人のプリンシパル』からの半年間の成長を見て欲しい」(梅澤美波)というように、12人のメンバーたちが個性的な役をパワフルに演じる快作だ。 物語の舞台は平安末期。都の外れの竹林に囲まれた館で暮らす12人の姫。時にぶつかりながらも仲むつまじく暮らす彼女たちを守護する老いた法師・蓮時、そして“おとど”と呼ばれる母がわりの女主人。ここからしてなにやらワケありな設定だが、その理由を解き明かしていくのがこの『見殺し姫』のストーリーだ。 物語を回していくのは久保史緒里が演じる「日記を書く文学少女」である汐寝(しおね)と、山下美月が好演する「好奇心旺盛でのぞき癖の持ち主」である沙霧(さぎり)。運命に翻弄される彼女たちの語り部でもある久保はその圧倒的な量の台詞を自分のものにし、観る者を魅了する。その久保とは対照的な小悪魔キャラの山下との掛け合いが面白い。 また「アクティブで真っ直ぐ」な久遠(くおん)役の与田祐希は力強い演技で存在感をアピール。舞台上を駆け回り、鋭いまなざしで客席を見つめるその姿にファンならずともハートを鷲づかみにされることだろう。記者会見で涙を見せていた大園桃子だが、「虫を愛でる心優しき姫」である那由他(なゆた)を天真爛漫に演じた。そんな彼女たちをベテランの藤木孝、かとうかず子が安定の演技でサポート。まとめ役、笑い上戸、泣き虫、病床の姫、男勝り…12人全員の魅力が客席にストレートに伝わってくるのである。 物語は、進むにつれやがて悲劇的な展開を見せていく。誰もがその運命を背負いながら自分の道を行く決意をするラストは感動的。それはメンバーそれぞれが役柄に命を吹き込んだ瞬間だった。2時間の劇中では3度のお色直しと、歌唱パート(5曲)も大きな見どころになっている。「歌だけじゃなく、演技も見せたい」──そんなメンバー12人全員の願いが詰まったのがこの『見殺し姫』なのである。 フレッシュさにくわえて歌と演技の実力を兼ね備えた3期生は、間違いなく乃木坂46の将来を背負って立つにふさわしく成長している。