ももクロは、なぜスタジアムライブを成功させられるのか?
ももいろクローバーZが、「ももクロ夏のバカ騒ぎ2017 -FIVE THE COLOR Road to 2020- 味の素スタジアム大会」を開催した。2日間で述べ100,902人を動員し、この夏で最も大規模なコンサートを行った女性アイドルグループとなった。アイドル戦国時代と言われ続けながらも、殆どのアイドルグループがドームでのコンサート・ライブも果たせない中、なぜももクロだけが人気を拡大し続けているのか? 今回、味の素スタジアムでの取材をする中で気づいたのは、「親子連れの多さ」だ。最近では、NMB48吉田朱里のように、アイドル活動以外で女性人気を獲得する例もあるが、ももクロの人気は異質。「しっかりとした」キッズルームや授乳室が完備している女性アイドルグループのライブは多くの取材をしているが見たことが無い。また、年配者のファンの姿も多く見かけ、まさに老若男女どの年代のファンも存在することが大規模コンサートになると解る。 なぜか? ライブを一度体験すればまた見たくなる。友人にすすめる、親と行く、子供を連れて行く…ももクロのファンの輪はライブを行うごとに拡大していく。中には会場に通うことで友だちを見つけ「モノノフ」を増やしていく面々も。こんな現象が起きるのも、ももクロのライブが誰が見ても楽しく、笑顔になり、元気をもらえる構成になっているからだ。 女性アイドルグループは男性ファンが殆どを占める中で、良くも悪くもファンを満足させるためにセクシーな楽曲や男性目線で可愛く思える演出に偏る傾向にある。そういった状況をいち早く脱却できたももクロのライブは、構成の幅がぐっと広がり子供から老人まで、男女問わず楽しめる内容に毎回なる。そして、会場へ足を運んだファンを満足させるからリピーターが増える。好循環が生まれている。 また、統計をキチンと取ったわけではないが、会場へ足を運んだ肌感覚として「箱推し」が他のアイドルグループよりも圧倒的に多く感じる。それは、序列や順位付けを行うことを望んでいないメンバーたちの思いを、しっかりとファンも理解し応援をしているからだろう。もちろんそれぞれ推しのカラーを身にまとっているが、会場の温かさは箱推しの雰囲気だ。 ファンの間でも場所取り、グッズの争奪戦などなど会場でも多々熾烈な争いを目にすることがアイドル現場では多いが、ももクロファンは自ら行動を律し、自分たちもまた楽しい会場を作る努力をしている。モノノフに話を聞けば頑張っているももクロメンバーに対するリスペクトで、ファンも行動には責任をもっていると話していた。だからこそ、今回のライブでももクロも運営もオープニングで「タッグパートナー」として会場の全景を映し「モノノフ」とアナウンスしファンを紹介、称えることが出来たのだろう。 アイドルとファンの理想的な関係が、ももいろクローバーZには備わっている。そこに、壮大で洒落の利いた演出が施され様々な豪華出演者が登場するのだから、中毒者が続出するのもうなずける。 アイドルであることを貫き通すももクロだが、すでにそのライブはアイドルの枠を越えている。来年の10周年に向け、スケールのでかすぎるとんでもないライブやイベントの告知がサプライズ発表されたが、まだまだ進化し続けるももいろクローバーZの人気は更に拡大していきそうだ。(取材/編集部・高橋学)Photo by HAJIME KAMIIISAKA+Z