手塚治虫の「W3(ワンダースリー)」をノンバーバルパフォーマンスで舞台化
2018年に生誕90周年を迎える漫画の神様・手塚治虫の初期SF作品『W3(ワンダースリー)』。暴力の蔓延る地球は破壊すべき惑星なのかどうか、銀河パトロール隊W3の3人が動物に姿を変え、地球の実情を調査するというストーリーの名作が7月1日より舞台化するという。 今回、W3舞台化の構成・演出を出がけるのは、ウォーリー木下。 なんと、セリフを一切使わない「ノンバーバルパフォーマンス」という手法で手塚治虫W3の世界を表現するというのだ。 この驚きの“宇宙初”挑戦もいよいよ開幕間近ということでウォーリー木下氏を直撃した。 ―今回、数ある手塚治虫作品の中からW3というSF作品に出会った経緯を教えてください。 何かこう「新しいやつをやるぞ!」と色々考えていた中で、全くのオリジナル脚本で挑むというアイデアもあったんですが、やっぱり原作があったほうがやりやすいという流れになったんですね。そこに「手塚治虫生誕90周年」という情報が入り、ダメ元でお話に行ったところ、手塚治虫さんも実はサイレントアニメ作品への試みを実験していたということで、先方から「W3なんてどうですか」というアイデアを頂いたんです。改めて読み返してみるとアイデアが湧きまして「これで行こう!」ということになりました。棚ぼたです(笑) ―意外な出会いだったんですね。そのW3に大きくウォーリー木下流舞台アレンジが行われると思うのですが、テーマや設定などは原作のままですか? やはり僕の信条として換骨奪胎(他者の構想をうまく利用し、その形式を取り入れながら、新たな価値を生み出すこと)というものを大事にしているので、大きく設定を変えちゃうということはないですね。あくまでも舞台アレンジで入り口と出口は一緒にしようと考えています。それでいてお客さんが答えを出せるような。 ―もちろんウォーリー木下流舞台アレンジと言えば、「ノンバーバルパフォーマンス」ですが、このノンバーバルというパフォーマンスというのはどのようなパフォーマンスなのでしょうか。 マイム、ダンス、アクロバット、マジック、プロジェクションマッピングなどのパフォーマンスで言葉を使わずに全てを表現する手法なんですが、今回もW3の世界をセリフ無しで表現します。3分に一度の衝撃なんて大風呂敷でスタートしたんですが、構成をみんなで考えていくうちに1分に一度なんじゃないかってくらいに増えちゃってる感じで。 ―凄い衝撃の頻度ですね!それにしてもあのメッセージ性の強い作品をセリフ無しで伝えるというハードルはいかがですか?しかもW3は手塚治虫作品の中でもセリフが特に多い印象ですよね。 確かにセリフは多いかもしれませんが、逆に言うとセリフが少ない原作というのも少ないので。僕自身がメッセージ性を強調するよりも楽しさを前面に押し出してお客さんにストーリーやドラマを伝えたいと思っています。 ―以前に担当された「ハイキュー!!」に続く2.5次元作品となりますが、ハイキュー!!とは異なるジャンルということで心がけていることなどありますか? ガラッと変えていきます。逆に言うと毎回ガラッと変えているので(笑) 原作関係なく変えていきたいですね。 変えると言っても、作品の中から興味のある部分をひっぱりだして押し出していくということで、無いものを引っ張ってきて変えるというのはイヤなんですよ。 ―舞台化をすすめていくうえで大変なことや予想外にうまく運んでいることなどありますか? エライ大変なことが多いですね(笑) そもそも台本がないので現場でバンバンアイデアが出ちゃうんですよ。それを取り入れすぎると物語がなくなっちゃいますし、まとめていくのが大変ですね。日々進化し続けてますから。 ―そう考えると台本がないって凄いですよね。台本がないぶん設定をまとめる専門の方がいらっしゃるんですか? そうです。書記のような専門の係がいます。大変だと思いますよ、こう変えてみようという試みがうまく行かなかった場合は、やっぱり元に戻そうとかゴチャゴチャしてくる部分も全てキレイにまとめなくちゃいけませんから。 ―それは専門の方でないと務まらないでしょうね。いま色々アクトを変えたり元に戻したりというお話がありましたが、それに合わせて大掛かりなギミックなんかが変わっちゃうことは無いんですか? そこなんですよ。変えすぎると外部発注済みのものを変えなきゃならないなんてジレンマが生まれてしまうので、逆にそういう部分は絶対に変えないということで、良い意味での“留め具”になってますね。 ―音楽なんかも現場で変わったりするんじゃないですか? 音楽もバンバン変わりますね。専門のスタッフがいるのでアイデアがドンドン出てきちゃいます。 ―多くは役者さんじゃないという個性豊かな人たちと台本無しで舞台を作り上げながらまとめていくんですもんね。今も仕上げの過程かと思いますが、最終的な仕上がりは見えてきましたか? 一人ひとりが有能で特徴のある身体の言葉を持っているので、飛んだり跳ねたりしながらも着地点は見えているんです、常に。ただ、そこに着地しても“面白い以上”の豊かなものにならない気がしていて。お客さんが「もう一回観たい!」という“残るもの”を作るためにもう一個向こうに飛ぼうとしているところです。見えているものにしかならないという状況にはしないつもりです。 ―クリエイターの鏡とも言える取り組み方ですね! そもそも見えているところに行っても面白くないじゃないですか。既に8割は出来ているんですが残りの2割が問題で、ここに何かが隠れているんです。この作業ってコップの水をこぼす作業に似ているんですよ。水の入ったコップにコインを1枚1枚落としていくと、やがて表面張力が崩壊して水が溢れるでしょ。この面白さや魅力が溢れる現象が絶対に発生します。見たことのない作品に、作ったことのない作品になる気がしています。 ―素晴らしい言葉ですね!残りの2割に何かが潜んでいそうですね!ウォーリーさんの作品ですが、ノンバーバルパフォーマンスということで言語やカルチャーという障壁が少ないように思えますが、今回の作品で世界展開といった視野は? 日本で生まれた舞台作品が世界にという流れはまだ大きくないので、トップを走る作品になれば嬉しいですね。 ―期待しています!それでは最後になりますが期待しているファンへメッセージをよろしくお願い致します。 舞台ってちょっと敷居が高いイメージを抱く方も少なくないと思うんですよね、本当にこの作品は体験型アトラクションのような感覚で気軽に楽しんで驚いて頂ければと思っています。セリフが無いので老若男女が楽しめますし、今までに触れたことのない体験になると思います。是非新しいテーマパークに出かけるような気持ちで遊びに来てください! 【キャスト】 TeamA西島数博、フィリップ・エマール、川原一馬、椎原夕加里、石井咲、 TeamB藍実成、坂口修一、梅澤裕介、石井咲、関口満紀枝、松本ユキ子  Understudy: 廣瀨水美 【公演概要】 タイトル : 手塚治虫 生誕90 周年記念Amazing Performance W3(ワンダースリー) 宇宙初公演 : 2017 年7 月1 日(土)~ 9 日(日)※全20 公演 本公演 : 2017 年11 月3 日(金)~3月4日(日) ※195 公演予定 場所 : DDD 青山クロスシアター 価格 : 6,500 円 全席指定・税込 ※未就学児入場不可 一般発売 : 2017 年4月23 日(日) 原作 : 手塚治虫  漫画 : W3(ワンダースリー) 構成・演出 : ウォーリー木下 主催:Amazing Performance W3(ワンダースリー)実行委員会 (ニッポン放送/ 読売広告社/ シーエイティプロデュース/ 手塚プロダクション/ キューブ/ フラックス) 協力: 手塚プロダクション ※手塚治虫/ 手塚プロダクションの「塚」は旧漢字となります。 制作: シーエイティプロデュース オフィシャルHP︓http://www.amazing-p-w3.com 【チケット概要】 チケットぴあ: TEL:0570-02-9999 P コード:458-425 http://w.pia.jp/t/W3/ チケットぴあ、セブン- イレブン、サークルK・サンクス各店頭 ローソンチケット : TEL:0570-000-407 L コード:32195 http://l-tike.com/w3 ローソン、ミニストップ店内Loppi で直接購入いただけます。 イープラス : http://eplus.jp/aw3/ ファミリーマート店内Fami ポートで直接購入いただけます。 【インバウンド向けチケット販売サイト】 (セブンイレブン引き渡し可能) 6月1日(木)10時〜販売開始 【URL】https://www.j25musical.jp/en/stage/95 【チケットに関するお問い合わせ】 チケットぴあ TEL:0570-02-9111 【公演に関するお問い合わせ】 CAT チケットBOX TEL:03-5485-5999(平日10:00 ~ 18:00) 【URL】https://www.stagegate.jp/ 【オフィシャルHP】 http://amazing-p-w3.com/