藤江れいな、卒コンでみせたNMB48、AKB48への愛
AKB48は1期生でチームA、2期生でチームK、3期生でチームBと、各チームが同期のメンバーを中心に構成されていた。その後に4期生が誕生するのだが、4期生はチームに所属することなく研究生として各チームの正規メンバーが公演を欠席した際のバックアップメンバーを務めることが主だった活動だった。その後5期生が加入した頃にAKB48として初の研究生公演がスタートした。 4期生というのは、個人的に研究生の「1期生」と感じ、その4期生メンバーは研究生公演をキッカケに注目されるようになってきた。そんな4期生もいまではAKB48グループで現役として活動しているメンバーが数少なくなってきたが、NMB48の藤江れいなはその一人だ。 藤江はみんなの妹として可愛がられ、当時の研究生公演ではアイドル性の高い楽曲を歌うことが多かった。デビュー当時のステージパフォーマンスはお世辞にも上手いとは言えなかったが、日に日に成長が見えてきた事でファンが急増。2007年3月にチームAに正規メンバーとして昇格し、みるみるうちに人気が上昇し、AKB48グループシングル選抜総選挙でもランクインするようになった。 そんな藤江がAKB48グループ大組閣により、これまで慣れ親しんだAKB48からNMB48へ完全移籍することになった。NMB48チームMの所属となり、可愛いだけでなく、いつも真っ直ぐに頑張っている藤江はチームMのキャプテンになるまで成長した。かつて「末っ子娘」と呼ばれていた藤江が、NMB48では最年長のお姉さんとなり、チームのみならずNMB48そのものを引っ張っていく存在にまで成長した。 NMB48に欠かせない存在となった藤江は、2017年1月31日に行われたチームBⅡ「恋愛禁止条例公演」にて、NMB48から卒業することを発表した。4月14日に藤江の地元である千葉県・市川市文化会館で関東のファンを中心凱旋コンサートを開催し、そして、現在の活動拠点である大阪・オリックス劇場にて「藤江れいな卒業コンサート~君のことが好きやねん!~」と題した卒業コンサートを開催した。 コンサートのオープニング曲は、タイトルにもなっている『君のことが好きやねん!』からスタートした。この原曲はAKB48の『RIVER』のカップリング曲であり、アンダーガールズ名義で収録された『君のことが好きだから』であり、当時の次世代メンバーが選抜され、藤江もメンバーの一人。この楽曲の良さはもちろんのこと、選ばれたメンバーや当時の背景も含め、神曲とまで言われるようになった曲である。藤江にとっても大事な曲であり、その曲をあえてオリジナルではなく、NMB48に敬意を示した形で「関西弁バージョン」で披露したことに藤江のNMB48への愛を感じる。 懐かしさと新しさが融合した曲でいきなり会場もヒートアップし、続いて『Only today』『BINGO!』など藤江が研究生時代に歌っていた曲を披露。ユニット曲では『アイドルなんて呼ばないで』『初めてのジェリービーンズ』『黒い天使』などAKB48時代の代表曲を中心に披露した。さらに驚いたのが『ひこうき雲』や『大声ダイヤモンド』などNMB48のコンサートではあまり馴染みの無い曲も歌い、藤江の歴史をしっかりと感じさせてくれた。 大きな盛り上がりを見せたコンサートはあっという間に幕を閉じ、2時間がほんの一瞬で過ぎてしまった感じさえした。 本編の幕が閉じるとアンコールとして「れいにゃん」コールが会場に響き渡り、アンコールに応え藤江は再びステージへ登場。ここで山本彩を呼び込み、何と山本が作詞・作曲をした山本のソロ曲『幸せの欠片』を山本がギターを弾き、藤江が歌うという最初で最後となる夢のステージを見せてくれた。さらに『10年桜』と続くのだが、この曲は藤江がAKB48の表題曲に初めて選抜メンバーに選ばれた思い出の曲であり、当時を知るファンにとって最後にこの曲を歌ってくれたことに感激をしただろう。 藤江にとってAKB48グループに約10年所属し、その歴史をこの卒業コンサートでしっかりと見せてくれた。 卒業公演が5月27日と発表があり、残りの活動期間が後1ヶ月強となってしまった。淋しさもあるが、卒業前に藤江が所属するチームBⅡが、5月3、4日にAKB48劇場で出張公演をすることになった。藤江の育ったAKB48、そしてNMB48の後輩たちと一緒に里帰り公演となる。 残された期間は短いが藤江が歩んで来た10年は本人にとってもファンにとってもかけがえの無い時間なので、AKB48、NMB48での活動に誇りを持って次のステップに突き進んで欲しい。(ブレーメン大島) 写真(C)NMB48