NGT48「青春時計」がAKB48グループの未来を変える

メジャーデビューシングル『青春時計』が4月12日に発売される。MVがいち早く公開されたのだが、デビューシングルとして最高傑作の1つではないかと思える出来だ。

NGT48_青春時計CD盤
今回の楽曲は、MVと共に体感すると世界観に入り込めることができ、より感動が出来る。

『青春時計』を見て、聞いて思うのはAKB48グループのデビューシングルとしては異例の作品だということだ。制作陣には、MV監督に初のオリジナル楽曲『Maxとき315号』も手掛けた中村太恍氏。新潟県内外からエキストラとして参加したおよそ1000人のファンと共に、水曜日のカンパネラの振付や演出などを手掛けるコレオグラファー竹森徳芳氏の振付指導により、みんなで手をつないでダンスを披露するなど、笑顔のあふれる心あたたまる映像となっている。新潟の街を舞台に、が地元と手と手をつなぎ未来を作り出していこうという決意が見え、またどの参加者もメンバーも本当に楽しそうな笑顔を見せているのが印象的だ。

楽曲は、ふんわりとした不思議なラップが入る構成で、全体的にはノスタルジックな歌謡曲をベースとした作品。耳に残り、王道でありながら実験的な要素も含んだ楽曲だ。ここまでのAKB48グループ、または46グループも含めデビューシングルとしては過去になかった曲調だ。ここまで、デビューシングルに関しては、ダンスミュージックがベースとなる「アイドルソング」が多かっただけに、ある意味では曲に「勢い」がないとも言える『青春時計』は不思議なデビューシングルとなる。非常にクセになる一曲だ。

ここで、対象的なのが2016.年にデビューを飾った欅坂46。『サイレントマジョリティー』という、アイドルの歴史をガラリと変えた衝撃の一曲でその年の話題をすべて奪っていった。無機質であり、近未来的、戦闘モードで都会的でもある楽曲、そしてMV。すべてが新しく異質なのだが、平手友梨奈という圧倒的なセンターが全身全霊でこの楽曲をアイドルソングとして成立させる…まさに、奇跡の一曲と言える。この『サイレントマジョリティー』とは、コンセプトも楽曲も全く違うが、今回の『青春時計』には同じ衝撃を感じる。

それは、AKB48グループにとって大事な部分の「地方グループ」という価値観を、解りやすい形で今一度、感じさせたこと。そして、デビューシングルという今後の活動を決めてしまうと言っても過言ではない楽曲で、「懐かしさ」をイメージさせるという「実験的」なチャレンジをしているところだ。

『サイレントマジョリティー』というとんでもない楽曲が発売された後のデビューをは迎える。勿論、両グループを比べるのはナンセンスという声もあるだろうが、これだけ近い存在の二グループはどうしても対象になってしまう。その中で、自分たちの1番の強みを押し出してきたのブレない強さが、今回の『青春時計』に込められていると思う。

ファンの間で圧倒的に人気の高い『Maxとき315号』と共に、新潟を思い起こさせてくれる『青春時計』。この二曲を、デビューした時点で手にしている。地方の活性化という大きな課題を抱える日本の流れに乗り、AKB48グループの未来を変えるグループになる可能性は十分に高い。

間違いなく、2017年はの年となりそうだ。(編集部/高橋学)