橋本奈々未が見せたアイドルとして新しい形の卒業

の人気メンバーとして活躍したが、2月20日のさいたまスーパーアリーナで卒業コンサートを行い、芸能界を引退した。006

これまで、48グループ、46グループ合わせ多くの人気メンバーが卒業をしてきたが、橋本の卒業は新しい形を示すものとなったように思えた。

ファンの間で「御三家」とまで呼ばれる人気を誇った橋本が、卒業と同時に芸能界を引退すると発表したことが驚きだったが、さいたまスーパーアリーナでの卒業コンサートでも、満員のファンを集め本当にこの日が「最後の日」になるとは思えないような雰囲気が会場に漂っていた。それは、クールで飄々としている橋本のキャラクターがそうさせたのかもしれないが、橋本が考案したセットリスト含め不思議な空間だった。多くの大会場での卒業コンサートを取材してきた経験から言えば、特殊な卒業コンサートだったと言える。

翌日から、女優でもなく芸能人でもない「」になる、ということは会場にいるすべての人間が頭で理解しながらも、どこか現実的ではない雰囲気が広がっていた。

勿論、これまでもアイドルを卒業してそのまま芸能界を去るケースはあったが、橋本の卒業・引退は悲壮感のない、取材を通していままで味わったことのないもの…ほんとうの意味での「卒業」だったように思える。

少なからず、そのグループで人気を獲得したメンバーは、芸能活動を何かしらの形で続けることが通例だった。事実上姿を消したとしても、SNSなどで消息が解ることが多く、全くもっての完全引退というものは、近年のアイドルでは記憶にない。ハロー!プロジェクトでも芸能界引退を表明したメンバーもいるが、その後の進路をしっかりと表明するものがほとんどで、橋本のように卒業後が全く公表されないのは珍しい。

今回のが徹底していたのは「サヨナラ」。を代表する楽曲となりそうな『サヨナラの意味』から始まる橋本のスタッフへ、ファンへ、メンバーへのサヨナラは徹底したものだった。それは、卒業コンサートも同じで、サヨナラにこだわった構成で橋本が最後にファンへ向けた言葉が「サヨナラ」だったのも印象的だ。「いままでありがとう」と卒業コンサートではコメントされることが多いが、「サヨナラ」はなかなか聞くことが出来ない挨拶だ。

まっすぐな性格でしっかりとした考えを持っていた橋本は、卒業でしっかりと「サヨナラ」を伝えた。これは、アイドルの卒業では、新しい形を示したのではないかと思う。

サヨナラは悲しいことでも、残念なことでもない、新たな旅立ちとして祝福をするという事を教えてくれたのではないだろうか。この橋本の卒業をきっかけに、もっとアイドルたちの「サヨナラ」の意味を考えるように、ファンもなっていくのではないだろうか?(編集部/高橋学)