やはり天才、市川海老蔵の「座頭市」が凄まじい
2015年2月、「六本木歌舞伎」第1弾となる「地球投五郎宇宙荒事」が上演され、市川海老蔵と中村獅童が共演、脚本を宮藤官九郎、演出を三池崇史が手がけ、連日満員の大盛況となった。 その第2弾として発表される、脚本をリリー・フランキー、演出は三池崇史が担当する新解釈の「座頭市」が遂にベールを脱いだ。歌舞伎界を牽引する市川海老蔵と、日本を代表する女優である寺島しのぶが22年ぶりの強力タッグも話題となっている今回の「座頭市」。 この「座頭市」、国民的な人気を誇る物語であり説明不要だが、ストーリー上、海老蔵の代名詞とも言える「眼力」が封印されてしまう(ただ、本編では掟破りの眼力も!?)。しかも、脚本リリー・フランキー、演出三池崇史という、舞台としては変化球だらけの演目となる。まさに「傾きまくった歌舞伎」とも言える。 結論から言うと、歌舞伎を見たことがあっても、見たことがなくても120%楽しめる最高のエンターテイメント作品に仕上がっている。海老蔵も公式HPで「幼馴染みのしのぶさんが六本木歌舞伎に参加してくださり、共演出来る喜びがとても大きいです」と話しているとおり、寺島しのぶとのコンビネーションも抜群。海老蔵が、舞台を所狭しと(客席での演出も多い)飛び回り、新解釈での歌舞伎をしっかりと表現している。 この特殊な舞台をしっかりと演じられるのも、当代きっての歌舞伎役者である海老蔵だからなせる技。その肉体から発せられるオーラと躍動感は感動を呼ぶ。そして、海老蔵に負けず劣らずな寺島しのぶの演技力。二人が化学反応を起こし続け圧倒されているうちに舞台は終わってしまう。まさに圧巻の一言しかない「六本木歌舞伎 座頭市」。 この舞台を見ると、「歌舞伎を見てみたい」という気持ちに突き動かしてくれることは間違いない。そういった意味でも、この六本木歌舞伎を上演する意味は非常に大きいだろう。