「マクロスΔ」ワルキューレ 集大成となる横アリ2ndライブ大盛況

1月28日・29日、TVアニメ「」から飛び出した戦術音楽ユニット””の 2nd LIVE in 横浜アリーナ「がとまらない」が開催。グループ初となる生バンドを背負ってのこの公演には、超時空ヴィーナスの活動の集大成が詰まっていた。

ライブは『ようこそ!・ワールドへ』からスタート。超満員の横浜アリーナのステージに5人が降臨すると、続く『Hear The Universe』まで、ピタッと揃ったダンスと見事に溶け合う歌声を笑顔で届け、それに応えるように会場のファンのボルテージも急上昇。素晴らしいライブスタートを切った。

さらに、キュートなミドルナンバー『不確定性☆COSMIC MOVEMENT』からは5人の厚いハーモニーが前面へ。『NEO STREAM』で巧みなコーラスワークを披露し、その空気を引き継いで突入した『Absolute5』では、ダンスやバンドと合わせても安定感のある重厚なコーラスが響き渡り、“風の歌”を退けているように感じられた。

続いて、各メンバーをクローズアップした楽曲中心のゾーンに。まず『LOVE! THUNDER GLOW』では、美雲ΔJUNNAが堂々と歌声を響かせる。続く『いけないボーダーライン』では、相変わらず色っぽくも力強く突き抜ける、サビラストのボーカルワークは鳥肌モノだった。

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曲明け、ステージにはマキナΔ西田望見とレイナΔ東山奈央が残り、移動用ドローン(という名のトロッコ)に搭乗。通路を走行しながら『ジリティック♡BEGINNER』を歌う。客席を挟んで掛け合いもしつつし、通路後方で合流してからの曲ラストではふたりの指でサインを形作る。さらにそのまま、『おにゃの子☆Girl』を歌い始める西田。17,000人の「からの!」を一身に受けて、間奏ではうれしさ余ってそのまま投げキッスでお返し。続く東山中心の『Silent Hacker』は、間奏でのストップモーションを織り交ぜたダンスパフォーマンスが圧巻の見せ場だった。

曲明けに上映されたフレイアの誕生日を祝うシーンでは、表示された歌詞の字幕に添って会場に『のバースデーソング』の大合唱が響き渡る。そして映像内には雪をバックに、フレイアΔ鈴木みのりが『God Bless You』を歌唱。冒頭からグッと来ているさまも伺えたのだが、それは実は、この日だけはメンバーに向けてこの曲を歌ったからだそう。その思いもあってか、より温かく大事に大事に歌われた1曲となった。しかし続く『風は予告なく吹く』は力強く堂々と歌い上げ、彼女の表現力の振り幅の広さを改めて感じさせてくれた。

そして前半のクライマックスが、『AXIA~ダイスキでダイキライ~』。この曲でのカナメΔ安野希世乃の歌声は、抜群の安定感を持ちながらもそこにこぼれそうなほど情感を乗せていくのだが、この日は特に最後の「ダイキライ」の歌い方が、この上なく哀しかった。そして続く『GIRAFFE BLUES』でもメインを執り、優しくも芯のある歌声がより深い悲しみを感じさせた。

そこに追い打ちをかけるかのように、ハインツによる『オーラ・サーラ~光る風~』が響き始め、スクリーンにも彼の姿が。その映像が消えた瞬間、同じ位置にハインツの歌を担当するメロディー・チューバックが登場! そのまま生歌を披露する。さらに、本編中で最も頻繁に流れた風の歌「ザルド・ヴァーサ!~決意の風~」も、続けて神々しく響かせていった。

その歌声に共鳴し、“風の歌い手”として覚醒した美雲が『ルーチェット・アルカーン~星の歌~』を歌う。ステージ上手側下段でJUNNAが清らかに独唱するなか、下手側上段には声優として美雲を演じる小清水亜美が現れる。ともにセンターに向かって歩み、ステージ上下段で“ふたりの美雲”がすれ違いつつ美麗なハーモニーを響かせていった。

曲が終わると、カナメΔ安野・マキナΔ西田・レイナΔ東山の3人がステージに登場。活動開始の頃の思い出話に花を咲かせ、話題に上った旧メンバー・クレア(日笠陽子)が特別ゲストとして呼び込まれ、4人での『涙目爆発音』を披露! 歌声はもちろんダンスの決めどころもバシッと揃い、今の5人につながる礎にふさわしいステージを見せてくれた。

その“今の5人”は、『僕らの戦場』で在るべき場所へと帰りゆき、続く『Walküre Attack!』ではトロッコで出動。クライマックス間近の会場のボルテージをさらに高め、『破滅の純情』では美雲が煽りにも熱を込めながらサビを歌い上げて引っ張る。逆に5人の歌声が恐ろしいぐらいにまとまるのが、『絶対零度θノヴァティック』のサビ。昨年のツアー以上の練度のハーモニーから、より深まった5人の絆を感じた。

そして本編ラストを飾ったのは、『一度だけの恋なら』。しなやかかつシビアなダンスと、さらに磨き上げられたボーカルとが詰め込まれたこの4分間は、彼女たちの集大成そのものだった。

曲明け、アンコールの声に対して「おのれ!」とボーグの声が響き渡る。しかしこの日は5人を(比較的)素直に褒め称え、続けてロイドとキースも口々にこの日の公演の推しポイントを語ると……なんとロイド役・石川界人、キース役・木村良平、ボーグ役・KENNがステージ上に登場! 軽快なトークで会場をさらに盛り上げていく。そして彼らと入れ替わりにメンバーが登場し、新曲『がとまらない』を披露する。彼女たちらしい勢いある楽曲はやはり見どころ満載で、2サビのソロで指鉄砲でファンのハートを撃ち抜いたマキナは実にキュートだったし、大サビでメンバーの間を縫って最前に駆け出て思いきり跳ねたフレイアも、エネルギッシュすぎるほどだった。

ここで各メンバーから、今の想いが語られる。まずは西田が「マキナを演じて悩んだこともあったけど、たくさんの声援に”これでいいんだな”と思えました。メンバーにも支えられてきたし、「」に出られて、皆さんに愛してもらえて幸せです」と涙声で想いを届ける。続く東山はキャスト・スタッフやファンへの想い、レイナの決めゼリフ「歌は愛」への試行錯誤など様々な話題に触れ、それらすべてを「は、私の人生にとって財産です」と、大事にまとめていた。

そしてこちらも涙のコメントとなったのが、JUNNA。声を詰まらせつつ、「『Absolute5』の歌詞のように、ひとりでも欠けたら意味を失ってしまうと思います」とへの思い入れの強さを語ってくれた。また鈴木は自身が壁にぶつかったときのことを振り返りつつ、「フレイアは、私に一生の宝物をくれました。ここにいる皆さんや来れなかった「」を愛してくれる皆さんと、今まで「マクロス」に携わってきたすべての皆さん……それが私の、宝物です」と語ってはにかみ、続けて各メンバーそれぞれに、それぞれのためにていねいに感謝を告げていた。

ラストを飾るのはリーダー・安野。「叶うならば、ずっと走り続けていきたいです」と過ぎゆく時間を惜しみつつも、「でも今を生きてるライブは生モノ。共有できたこの時間は今だけの、私たちだけのものです。今日の時間を共有してくださって、ありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えた。

そしてマクロスシリーズで歌い継がれる名曲『愛・おぼえていますか』を温かく穏やかなハーモニーとともに歌唱し、メインステージに戻っていつもの笑顔で『恋! ハレイション THE WAR』を披露。アンコールのラストが“Welcome to Walküre world.”と締まるのも、なかなか粋なものだ。

しかし観客は、あと1曲歌われていない“あの”曲を待ち望む。気づけば場内を、「!」のコールが包んでいた。その声に応えて再度が登場。しかも昨年雨で中止を余儀なくされた始球式用のユニフォーム姿で“横浜”に降り立ち、ちゃっかりリベンジを果たす。

その待ち望まれていた曲は、もちろん『ルンがピカッと光ったら』。サビのコールではもちろん大いに盛り上がり、2コーラス目にはこの日のゲストも全員登場。最後は全員集合した際のフレイアΔ鈴木のジャンプは群を抜いて高く、リアルに彼女のルンがピカピカ光っていたようだった。最後は5人で手を繋いで観客へと礼。安野の「また必ず、お会いしましょう!」の言葉とともに、ビッグでデカルチャーなステージは幕を下ろした。……と思いきや。

会場スクリーンには「マクロス35周年記念新企画始動!」と「TVアニメ最新作2018年放送!」の文字が。そう、まだまだ「マクロス」のバトンは受け継がれていく。そんな広がり続ける世界の中では、この先も決してはとまらないのだ。

※レポートは1月29日の公演