AKB48チーム8が舞台挑戦で見せた可能性
AKB48チーム8所属、永野芹佳、中野郁海、谷川聖、佐藤七海、太田奈緒、小田えりなの6名が舞台「絢爛とか爛漫とか」に挑戦をする。2016年9月9日(金)、品川プリンスホテルクラブeXにて公開稽古が行われ報道陣、関係者を前に堂々とした演技を披露した。 まず驚かされたのが各メンバーの演技力だ。各メンバーが確実にいま持てる以上の演技を見せていた。 今回の舞台は円形で360°観客に囲まれる。その中央で、各公演は4人のメンバーのみで構成。ゲストもなく、BGMも極端に少ない。舞台の上には4人だけの声が響いている。転換も多くはなく、春夏秋冬をイメージした4回が基本構成となっている。中野郁海、永野芹佳がダブルキャストとして演じる野村文香は、1時間55分、殆ど出ずっぱりとなる。二人の集中力の高さには脱帽だ。 「絢爛とか爛漫とか」は1993年に初演されてから何度も各所で上演されてきた飯島早苗の普及の名作であり、過去にAKB48の先輩たちも演じた舞台だ。昭和初期に、文士である若き乙女たちという難しい設定。演出に逃げることも、BGMに救ってもらうことも出来ない、まさにメンバーが演劇に真正面から挑戦をする真剣勝負となっている。 結果から言ってしまえば、「いつ練習をする時間があったのだろうか?」と疑問に思ってしまうほどに完璧な演技で、公開稽古の段階でも膨大なセリフの中で、噛んでしまったのは一言二言。一発勝負の舞台では許容範囲どころか完璧に近くセリフが自分たちの身体に入っている印象だった。 セリフが完璧、それだけではなく「女優としての形をまだ持っていない」初心者のメンバーだからこそのキラメキを持った演技が随所で見えた。ベテランの演者が見せる圧倒的な存在感はそこにはなく、その変わりに彼女たちは等身大でいましか見ることが出来ない輝きを放っている。この場所、この場面、このタイミングでしか見ることが出来ない貴重な瞬間に立ち会える。仕事に、恋に、将来に悩む乙女たちの青春劇はキラキラと光り、感動を与えてくれる。 今回、6人は非常に大きなチャレンジとなる舞台をスタートさせた。現時点では、間違いなく成功するだろうという程に素晴らしい劇となっていることから、「絢爛とか爛漫とか」をキッカケとして更にチーム8は演劇への道を切り開いていくことだろう。