初音ミク 史上初単独フルオーケストラコンサートに喝采の嵐

2016年8月26日(金)東京国際フォーラム・ホールAにて、史上初の単独フルオーケストラコンサートとなる「シンフォニー」が開催された。

15時には事前物販がスタートし、早くも多くのファンがオリジナルグッズを求めて行列を作った。さらにコンサート当日にして、「シンフォニー」の演奏曲を厳選収録した豪華2枚組のオーケストラライブCDが、2016年11月9日(水)に発売することが決定。会場予約限定でオリジナルB2ポスターがプレゼントされ、開場前から大きな盛り上がりを見せた。

そして開演時刻の19時、ニコニコ動画でハイクオリティなボカロPVを投稿してきたJETによる渾身のOPアニメーションから、コンサートはスタート。記念すべき第一の演奏曲は、ミクをまるで人間のように歌わせる”神調教”の代名詞、ボカロPのMitchie Mが本公演のために書き下ろしたテーマ曲『未来序曲』。過去の名曲を歌詞に散りばめた歌詞と、ミクの流麗な歌声、そしてジャンルを飛び越えて活躍中の栗田博文が指揮する東京フィルハーモニー交響楽団の名演で、早くも観客の目と耳を奪っていく。

オーケストラコンサート画像1

黎明期の名曲『ハジメテノオト』(malo)、そして『みくみくにしてあげる♪【してやんよ】』(ika)から始まる07年メドレー、アイドルソングから大きく幅を広げた08〜09年メドレーと、見事なオーケストラアレンジで難曲が演奏される。
の消失』(cosMo@暴走P)、『裏表ラバーズ』(wowaka)などのボーカルパートもクリアに再現され、観客からは感嘆のため息がもれた。

ミクをフィーチャーした音楽ゲーム「SEGA Project DIVA」の人気曲メドレーを挟み、ここで重大発表。

ユニリーバ・ジャパンのヘアケアブランド「LUX(ラックス)」が、ストレートヘアにフォーカスした新商品「ラックス スーパーリッチシャイン ストレート&ビューティー」の新CMに、を起用するとの発表が行われた。同ブランドアンバサダーであるハリウッド女優、スカーレット・ヨハンソンとの共演する、一部映像のイメージも特別公開され、「ミクもついにここまで来たか!」と唸る、多くのファンの姿が見られた。

コンサート後半は、鏡音リン、鏡音レンをフィーチャーした楽曲メドレーからスタート。『炉心融解』(iroha)から『ロストワンの号哭』(Neru)まで、高いテンションを保ちながら、一糸乱れぬ呼吸で演奏は行われた。ゲストとして出演した鏡音リン、鏡音レンのキャラクターボイスを担当する人気声優・下田麻美も「息を飲むとは、まさにこのこと。美しく、迫力のある演奏で、心が洗われる贅沢な時間を過ごさせていただきました!」と感激していた。

さらに、テーマ曲を担当したMitchie Mの楽曲メドレー、そして、自身も『虹色オーケストラ』として、ボカロ曲にオーケストレーションを取り入れたイベントを主催している40mPのメドレーが続く。ゲストとして登壇した40mPは、司会者の「もしここにがいたとしたら、どんな声をかけたいですか」との質問に、「たまには“この曲は歌えない!”って言ってもいいんだよ、と伝えたい」と答え、会場の笑いを誘った。また、日本トップレベルのオーケストラによるアレンジを目の当たりにし、「『ドレミファロンド』には動物の声が入っているのですが、それも楽器で表現されていて素晴らしいと思いました。今回の演奏を一つの完成形として、それを目指して(虹色オーケストラの活動も)がんばっていきたい」と意気込んだ。

『ウミユリ海底譚』(n-buna)、『ヒビカセ』(ギガP)、『ゴーストルール』(DECO*27)と続く最新曲メドレーの後、本編を締めくくったのはご存じ『千本桜』(黒うさP)。和のテイストを絶妙に表現した演奏で、会場からは大きなスタンディングオベーションが送られた。

鳴り止まない拍手に応えたアンコールは、ネタ曲として愛され続ける『ぽっぴっぽー』(ラマーズP)からスタート。意外な選曲に、会場からは笑いと手拍子が起こった。続いて、GoogleのテレビCMにも起用されたkzの名曲『Tell Your World』のイントロが流れると、一転して感動の拍手が巻き起こる。そして最終曲は、ファンの誰もが聴きたかった『メルト』(ryo)。思わず目に涙を浮かべる観客も多く、拍手は長時間、鳴り止むことがなかった。

誕生から10周年を来年に控えて、本公演で新たな一歩を踏み出した。クリエイターが卓上でひとり、一心に作っていた音楽が、多くの卓越した演奏家の手により、また違う輝きを得たコンサートだった。、クリエイター、そして作品を楽しむファンが紡ぐ物語は、どこまで大きく広がっていくのか−−オーケストラの余韻とともに、期待感は膨らむばかりだ。