再現系コスプレイヤー「そうび」が狙う次なる展開プランに迫る
同人サークル上海アリス幻樂団が手掛ける東方Projectシリーズを中心としたハイクオリティなコスプレ衣装、また圧倒的かつ幻想的な作品構成、更にコスプレの電子制御やCAD・3Dプリンターを用いたデイティールアップ。これら一連の流れを自らプロデュースまでやってのけるというコスプレイヤーそうび。 前回の熱いこだわりに続き、今回は制作現場の実情やコスプレ界の現状に迫る――。   ー前回、聖白蓮衣装でのこだわりなどお聞きしましたが、そうびさんと言えば聖白蓮の光るエア巻物が印象的ですよね、あれもまさかご自身でプロデュースを? そうび 共同作品になりますが、きっかけはそうなりますね(笑) 元々、静丘さんと知り合いだったので、彼がそういった電飾技術を持っていることは知っていたんです。そこで、「エア巻物、光ったらかっこ良くない?」と声をかけてみたところ「いいねぇ!」といった流れになりまして、当初はファングッズ的な感覚で挑みました。 【クリック】インタビュー前篇「リアル過ぎる世界観の再現で異彩を放つコスプレイヤー「そうび」」 ー意外にも軽いノリからスタートしているんですね!とは言え相当な労力と時間を費やしたんじゃないですか? そうび プロジェクトのスタートから完成までは1年くらいですかね。制作自体は3ヶ月ほどでしたので、打ち合わせが長かったですね。実務では静丘さんが電飾系システム、造形(3Dモデル出力)がDaiさん、(透明シート作成)がシンイチさん、アプリケーションが五味さん、私がデザインを担当していました。 エア巻物両端の持つ部分は原作絵では青いバトン状のものなんですが、少しアレンジを加えたかったので密教法具の独鈷(どっこ)や五鈷杵(ごこしょ)をモチーフにデザインしました。 こういった作業を各々が分担し、九州から北陸まで様々な人がインターネットで進捗管理できるように進められ、結果的には3Dプリンターで出力してもらったり、エア巻物は心拍に連動してカラーがかわったり、撫でると触れたところから順に色が変わったりと当初予定していたものを凌ぐ出来上がりになりました。 ーこれは本当に素晴らしい作品ですよね。市販はされないんですか? そうび 実は海外から見積依頼があったりと問い合わせも多いんですが、まだまだ実現にはハードルも高そうです。原材料も高かったりしますし。でもLEDシステムは静丘さんの方で商品化まで漕ぎ着けるかもしれません。 ー聖白蓮とエア巻物の組み合わせで挑まれた写真作品なんかはもう異世界そのものですもんね。カメラマンさんは決まった方にお願いしている感じですか? そうび 写真は以前から仲良しの人がコスプレ撮影の技術も持っていたり、気心の知れた方に頼んでいますね。初めての方とかには行きづらいですね。人見知りなもんで(笑) ー全くそんな風には見えませんが(笑) そうび 本当に人見知りなんですよ!写真も撮影後の現像はカメラマンさんにお願いしますが、レタッチは自分でやっちゃいますし。 ーえ!?レタッチまでご自身で!?多彩過ぎません!? そうび もう色々と「作りたい!」の気持ち先行で(笑) 写真は「これ!」という成果物ですが、衣装は違うんですよ。私の中では「作る」と「着る」は当初よりセットなんです。だから衣装も「満足したな~」という後に売ったりしたくないんですよ。友達や信頼のおける方に提供したことくらいはありますけど。 少しでも自分の中でケチが付いた衣装には袖を通したくありませんし。 ースゴイ…。もう職人ですね。 そうび 友達にもよく「職人気質」って言われますね(笑) ーしかし、そうびさんのようにここまでご広くご自身でこだわりを持って活躍するレイヤーさんであれば、コスプレカルチャー自体も客観的に捉えているのではないでしょうか。今のコスプレカルチャーをどうご覧になっています? そうび ひとことで言うと「もったいない」ですね。 ここまで海外と直結した間口が上手く活用されていないという現状は、本当にもったいないと思います。 これだけ海外需要が大きくて勢いのある日本の産業が放っておかれているわけですから。 海外のレイヤーさんが日本に来るという機会も増えたんですが、やっぱり活動が精力的なんですよ。そういうのを見せつけられると同じ日本のレイヤーさんには「負けてほしくない」って思いますし、私自身も「負けられない」って思いますね。 ー今、海外レイヤーさんの話題が出ましたが、日本のコスプレカルチャーと海外のコスプレカルチャーを比べてみるとどんなことを感じますか? そうび 海外のコスプレカルチャーって明るいんですよね。日本のコスプレカルチャーはやっぱり今も「ヲタク」「気持ち悪い」といった目で見られがちだったりもするので、レイヤー側もパフォーマンスに力を入れたり、積極的にエンターテイメント性を持たせてサブカルの域を脱しないと、停滞期が長期化してしまいそうな気がしています。 ー流石ですね。最後になりますが、今後の展開目標はズバリ海外ですか。 そうび 行きたいですね!旅行も好きなんで。 ーいやいや旅行じゃなくて!そうびさんのレイヤーとしての海外進出狙いましょうよ! そうび SNSなんかでは英語やフランス語だけでなく、アラビア語といった海外の方から声をかけてもらう機会も増えてきたので頑張りたいです! アイドル系のレイヤーさんには十分な注目が集まっていると思うので、作品の世界観を再現する私達のような再現系レイヤーにも注目が集まるようにしたいですね。 あとは自分の作ってきた衣装の展示会なんかもやってみたいです! ー十二分な素質をお持ちかと思います!今回は貴重なお話ありがとうございました。 写真撮影:753/Nori/ツッペ/もにかわ 【クリック】ニコニコ動画のページ 【クリック】企画ページ