総選挙注目メンバー「誰からも愛される」NMB48川上礼奈
6月18日に新潟「HARD OFF ECO スタジアム新潟」で開催される「AKB48選抜総選挙」。当サイトでは、注目のメンバーを各グループより紹介していく。 今回は、NMB48。 渡辺美優紀の卒業発表により、NMB48も新たなタームを迎えようとしている。新章を迎えるにあたり、グループにはチームを力強く支える人間がさらに必要となってくる。ではその軸を担うべきメンバーは誰か?と聞かれたら、筆者は1期生の川上礼奈と答える。 まず川上は、お笑いキャラ満載のNMB48の中にいても超ド級の存在感を放つ。うどんの国(香川県)からやってきた「宇宙一カワイイお姫様」という強烈な自己紹介の通り、ぶりっ子という言葉で形容するのもはばかられるほどの“私カワイイ!”に加え“うどんの国のお姫様”というナナメ上いくウザキャラでグイグイとバラエティ番組に出ては深い爪跡を残していく。常に話を振られては自らの世界に引きずり込んでいく力量、どんなに芸人やメンバー木下百花の鋭利でドライなツッコミで刺されても、ドン滑りしてもダメージなく切り替えしてはニコニコの笑顔と「悲しいれなぴょん」という魔法の一言でスルリと躱し、隙あらばグイグイと再度ツッコんでいく強心臓ぶり。この突き抜け具合に「NMBとまなぶくん」で彼女たちと仕事を共にするお笑いコンビ・かまいたちの山内健司も「こいつはスゴイぞ!」と舌を巻く。   しかし、ただのキワモノということもなく、振られれば必ず応える頭の回転の早さ、ムチャぶりすら難なくこなし、汚れ仕事も笑顔でこなす胆の強さも持ち合わせている。時に見せるドスの効いた声と本性(通称:素うどん)も含め、嗣永桃子以来の衝撃的なコメディエンヌであるとさえ思える。   濃密なキャラの陰に隠れがちだが、ステージでの川上はバラエティ時と比肩する輝きを見せる。元々オーディションの時には手拍子しかできなかったほどの素人だった川上。加入直後も決して光を浴びたとは言えず、厳しい時期を過ごしていたが折れることなく鍛錬し続けた。そして、チームMに加入する頃には数々のアンダーをこなすまでに成長、劇場にかかせないメンバーとなった。今でもその鍛錬は続き、公演での彼女はスラリと伸びた足と柔軟性を駆使した魅せるダンスを披露し、舞台に花を添えていく。曲によりコロコロと表情を変化させる魅せ方は秀逸の一言。センター曲『ちょっと猫背』はまさにアイドル・川上礼奈の魅力と持ち味が濃縮された素晴らしいステージに仕上がっている。川上の盟友・上西恵は「毎回公演が終わる度にDMMを見直している。練習も欠かさない」とこう評す。普段のホワホワしたキャラからは想像できないほどのストイックさの持ち主なのだ。アイドルという職業に真摯に向き合っているからこそ、もとめられるものに健気に応えようとするのだろう。   バラエティ、ステージの両方で全力に向き合う川上。彼女は見た人を笑顔にしたいからこそなせる技だ。その笑顔でいてほしいという精神は決してファンだけにむけられてのものではない。メンバー、特に後輩に対して強く彼女の心は注がれている。   今やNMB48の看板を背負うまでに成長した須藤凜々花は、川上に多大なる敬意を表している。デビューのため東京から単身出てきた須藤を案じ、NMB48メンバーとして、また生活に馴染むための相談相手として親身になって彼女を支え続け、加入当初はダンスを不得意とした須藤がチームN「ここにだって天使はいる」にて公演デビューするにあたり、チームが違うにもかかわらず須藤に手取足取りダンスを教えたという。中でも『ドリアン少年』センター発表の際に、落選したメンバーの空気を感じ取りやり場のない辛さを感じた須藤を、上西と共に真っ先にご飯に誘いメンタルをケアした逸話が須藤自身の口から語られている。その後の須藤の躍進は周知の通りだ。   須藤同様、ドラフト2期生の北海道出身の堀詩音、神奈川県出身の柴田優衣(先日に卒業発表…)という地方から出てきたメンバーに対しても良き相談相手となり、自分の休日を返上してダンスを教えるなどNMB48に馴染んでもらうための道標として働いている。川上自身、中学3年生で単身香川から大阪へと移り住み、寂しさや不安を経験してきたからこそ、辛い想いをさせたくないという一心が彼女を突き動かすのだろう。   ポスト山田菜々オーディションを経て加入した植村梓も川上への愛を隠さない。人見知りな性格、多大なる期待を受けての加入というプレッシャー、また特殊なタイミングで入ってきたため同期がいないという不安の中、川上は彼女の心の姉としてバックアップし続けている。加入から1年、頭角を現し始めた植村の躍進の影には常に川上がいたのだ。   こうしたNMB48の未来を担うメンバーがこぞって彼女への愛を表明している。過去に研究生公演にゲスト出演した際、先輩に対し緊張したそぶりを見せるメンバーに対して、いつものうどんキャラで巻き込んでいき、メンバーにキッチリとツッコませては場を和ませるという立ち位置を自ら作ったことも。彼女の柔らかな空気が若手メンバーをのびのびと活動させる土壌を作り上げている。もはや、川上の存在がなければ須藤や植村のような逸材も今のような輝きを放つことが難しかったのでは?とすら言える。つまり川上が未来のNMB48作りに大きな貢献を果たしていることの証明だ。   昨年YNNチャンネルで放送された「りぃちゃん25時間テレビ」の1コーナー「うどんの魔法が消えた日」は川上礼奈という一人のアイドルの素晴らしさ、そして彼女への愛が詰まった心温まるドキュメントであった。   これから5期生が加入し、慌ただしくなるだろう。そんな時に努力する度に輝き、寄り添い共に歩みチームを作る精神的屋台骨と言える川上の存在は不可欠になるはずだ。 ただ、そんな川上自身はバラエティなどではピックアップされる機会は多いものの選抜はいまだ未経験。決して不遇でも腐らず、むしろ他人を思いやる優しさを持ってグループを支える川上、高橋みなみではないが「頑張っている人が報われてほしい」。 ただ、先日もチームM公演で新作『甘噛み姫』を披露した際にセンターを任されると、大人びた表情と挑発的な仕草を見せるという新たな魅力を発揮していた。もう5年、だがされど5年。まだまだ成長中、これからの活躍に期待したい。見る人を全力で笑顔にさせる川上の姿は、きっと後輩にも頼もしく映るはずだ。(田口俊輔) 写真(C)NMB48