選抜だけじゃない、AKB48実力派メンバーに注目
宮澤佐江の卒業発表に始まり、小林香菜、梅田彩佳とAKB48の歴史を彩ったベテランが相次いで卒業を決めた最中、NTG48 が走り出し、10周年記念シングルとなる43th『君はメロディー』のセンターにHKT48宮脇咲良を抜擢するという新たな息吹を感じさせる話が舞い込むなど、新旧が交差するトピックが相次いだAKB48グループ。 昨年、10周年を迎え、本格的な“再編”の動きが胎動し始める中、新たな道を歩むグループの屋台骨を担っていくだろう、芯の強い実力派のメンバーを各グループから一人ずつ選んでいきたいと思います。 AKB48 北澤早紀(チーム4) AKB48の魂である劇場公演にて強い輝きを放つ13期生、18歳の北澤早紀。強烈な個を持つメンバーの多い13期生において、北澤は文字通り“陰日向に咲く花”と言っていい立ち位置です。それは彼女の持つ残念エピソードの数々に表れている。チーム研究生のセレクションに合格したものの、一部のファンに不合格になったと勘違いされ「私はセレクション審査に通過したものです!」と投稿したり、街中で偶然遭遇した高橋みなみにファンと間違われるなど、哀しイイ話が満載。付けられたあだ名は“影薄子”。 だが、ステージ上での彼女はそのあだ名とは全く真逆の光を強く放つ。伸びやかな高音ボイスと跳ねる様に踊る軽快なダンス、豊かな表情で舞台に彩を添えていく。中でも『ウィンブルドンへ連れて行って』中盤での北澤パートは“スーパーさきたんタイム”と命名されるほどの素晴らしい瞬間を見せる。劇場で彼女の姿を目撃したら「影が薄い」なんていう言葉は間違っても口に出せなくなるほどの、魅力を放っています。 また本人も影が薄い、ということを自虐ネタとして消化できる心の強さとブレなさを兼ね備え、彼女がへこたれた姿を見たものはいない、という逸話がメンバーからあがるほどの芯の強さも持っている。 その真っ直ぐな性格は姿勢にも現れ、2013年度に159回という驚異的な劇場公演出演数を誇った。もちろん全メンバー中最多。それ以降も必ず出演回数上位者に彼女の名前が刻まれる。また、今春を持っての卒業が決定している名取稚菜はバラエティ番組「AKB48のあんた、誰?」にて自身の後継者の問いに北澤を指名した。数多くの公演に出演し、支えて来た劇場公演影の立役者である名取が、北澤を選んだのはまさに彼女こそ次のシアターの女神であることを認めたことに他ならない。「夢は大きく、志は高い」そんな北澤に多くのスポットが当たる日はそう遠くはないような気がします。(田口俊輔) 写真(C)AKS