モーニング娘。’15譜久村聖が話す「鞘師卒業」「’16への進化」
モーニング娘。’15が『冷たい風と片思い/ENDLESS SKY/One and Only』を2015年12月29日に発売。年内での卒業が決まっている鞘師里保の、モーニング娘。としてラストシングルとなる今作。モーニング娘。復活の立役者である道重さゆみの卒業、そしてエースとして常にモーニング娘。を引っ張ってきた鞘師里保の卒業を控え、これからのモーニング娘。はどうなるのか?リーダーである譜久村聖に聞いた。 -譜久村さんの聴いて欲しい曲ありますか? 譜久村聖 『ENDLESS SKY』です。今の13人の形を見せられる曲で、私たちのありのままを見てもらえる曲なんじゃないかなってすごい思っています。武道館で初披露させて頂いたんですけど、(鞘師)里保ちゃんの卒業を見送る曲になってるし、里保ちゃんの決意を歌ってる曲にもなっていて、すごく大好きな曲です。 -「今の13人の形を見せられる曲」っていうのを、もうちょっと細かく説明できますか。 譜久村聖 私たちが今伝えたい思いを、つんく♂さんが歌詞にしてくれてるんです。いつもつんく♂さんの歌詞って、つんく♂さんが作った言葉っていうんですかね? -つんく♂さん独特の表現とか言葉とかありますね。 譜久村聖 解読するのが難しいときもあるんですけど、私たちの伝えたかったことをうまく繋げて頂ける時もあって。『ENDLESS SKY』はまさに、いまの私たちの気持ちを表しています。この曲は、MV撮影のときも、何人も泣いちゃって…里保ちゃんも泣いちゃったんです。でも工藤遥ちゃんが泣いたところだけ使われてました(笑)。 -譜久村さんは泣いたんですか? 譜久村聖 私は泣かなかったです。でも、スタジオで里保ちゃんが撮影中に泣いてるのを見て、もらい泣きしちゃいましたけど。 -『One and Only』は全編、英語詞です。英語は大丈夫でしたか? 譜久村聖 いや~もう、これホントにできるのかな?っていう心配ばかりでした。でも特別に、いつもはレコーディングが1回だけのところを2回やらせてもらって、1回目はレコーディングスタジオで、英語の先生もいて、練習だったんです。で、1週間後にもう1回本番で録らせてもらいました。自分たちで、まずカタカナで書いた後に、言い方や発音をもう1回コピーして、違う紙に書いて、今度は先生に言われた「スー」みたいなところを! -スー?イントネーション的な? 譜久村聖 はい。それを教えてもらうのが練習レコーディング。それで1回歌ってみて、って言われて、歌って、その後にここはこうだよ、という感じで教わったんですけど、ほぼみんな直しがなかったんですよ。だから、それは結構すごいことだなって思ってます!英語が得意な野中美希ちゃんに教えてもらってるメンバーもいましたね。それでもみんな最終的には自分で体に覚えこませてきてました。全編英語詞って、モーニング娘。史上初の試みなんですけど、なんか、私たちにも出来るんだなって、モーニング娘。としての自信もつきました。 -『冷たい風と片思い』はどうですか? 譜久村聖 片思いの女の子の気持ちを歌ってるんですけど、よく見てみると里保ちゃんの性格とすごく合ってるというか、当て書きしたような感じに私たちは捉えていて、たぶんファンの方たちもそう思っているんじゃないかな?と思うんですけど。13人で歌ってるときは、ホントに里保ちゃんの気持ちを歌ってる感じで、他のみんなは振り付けしてても、里保ちゃんだけ立ったままというか、表情で伝えてたりするので、すごいグッときます。間奏に入ると、激しいダンスを踊るんですよ。それもまたこの曲の急に静かなところから激しく変わるので、この曲の見所だと思います。今までEDMの曲が多かったのに、急に3曲ともEDMじゃなくて…ビックリしました。一人の片思いの女性の曲を13人で歌うっていうのも、私たち的にはすごく意外というか、できるのかな?ってちょっと不安だった部分もあったんです。でも、曲の出来上がりを聴くと私たちらしく出来たんじゃないかな?と思います。 -じゃあ、どれも特別な大切な歌ばっかりなんですね。 譜久村聖 そうです。60枚目って、私たちもすごい楽しみにしていて。50枚目(『One・Two・Three』)からモーニング娘。の色が変わってきたと思うんですよ。だから、60枚目もどんな曲になるのかな?これからどんなモーニング娘。になるのかな?って思ってたら、今までのモーニング娘。っぽさも残しつつ、また違うジャンルの曲が来たので、次のシングルが楽しみになりました。 -その次のシングルには、エースとして支えてきた鞘師さんはいません。卒業はいつ聞いたんですか? 譜久村聖 発表の少し前に本人から聞いて、最初はまだ「卒業します」っていうよりは、するかもしれないみたいな感じで聞いてたので、なんだかんだ言って、しないんだろうな…って思ってました。里保ちゃんが卒業するっていうのがあまり信じられなかったんだと思います…。でも、その後、9期が集まった時に里保ちゃんが「卒業する」とはっきりと話してくれたんです。今後の予定っていうか、自分のやりたいこととか、そういうのを9期みんなで聞いたときに、「ここまで想いが固かったんだな」って思って。すごいふわ~ってしてたのを聞いてたのに、この何日間でなにがあったのかな?ってくらいしっかりと、自分の未来のこととか、卒業するにあたってのこととかをちゃんと決めてたから…私的には「もっと居てもいいんじゃないか」っていうか「まだなんじゃないかな?」って思った部分もあったので。道重さんが卒業された後に、もっとこのメンバーで叶えていきたいこととかもあったし、もっとこの13人で頑張りたいなって思ってるってことも伝えたんですけど…。 -結構説得したんですね?譜久村さんから。 譜久村聖 わたしはしましたね。でも、生田衣梨奈ちゃんとかは、すんなり「OK」って感じだったり(笑)、鈴木香音ちゃんは、急なことだったから、焦って質問攻めでした。 -リーダーとしては「モーニング娘。’16」と変わっていく中で、エースが突然卒業することをどう考えていますか? 譜久村聖 12期が成長したから大丈夫、ってことも言ってたんですけど、でも私は12期はこれからの方がもっと里保ちゃんから学ぶ時期なんじゃないかな、と思ってて。やっと最近周りが見れるようになってきたので、吸収していける時期に入るって思ってたから、なのでもうちょっと…。私が高橋(愛)さんを見送るときに感じた「早すぎる」っていうのと似てて、もっと後輩からも見ていたいっていう気持ちもあったと思うし、一緒に活動したいっていう思いもあったと思うし…。いままで先輩は、いつ卒業しちゃうかわからないから…っていつも思ってたんです。でも、同期が卒業するっていう言葉が浮かばなくて…。勿論いつか卒業はあるけど…気持ち的には「ずっと、ないもの」だと勝手に頭が思い込んじゃってたから、その分やっぱり…「えっ?」って気持ちが大きかったですね。 -まだ消化し切れてない? 譜久村聖 実感がないです。ちゃんと応援していこうって風に切り替えられてはいるんですけど、卒業コンサートをしないので。 -確かに鞘師さんがモーニング娘。として最後に参加するコンサートは年末のハロー!プロジェクトのカウントダウンライブ「Hello!Project COUNTDOWN PARTY 2015 ~ GOOD BYE & HELLO ! ~」です。 譜久村聖 カウントダウンコンサートで「鞘師里保、卒業スペシャル」ではないから…。この間の武道館もそうですけど、13人で最後の単独ライブってのもちゃんとわかってるし、そういう思いでやってはいたんですけど、そこで卒業ではないので、公演が終わった次の日も、普通に鞘師と話せてるからそれが不思議でしょうがなくて。 -気持ちの区切りがね。 譜久村聖 そうなんです。だから、結局、カウントダウンやったら、私たち2部も出なきゃいけないから、鞘師を見送った後にそのまま「’16です!」て言って、ステージ上でLIVEをするんですよ。 -確かに鞘師さんは1部で卒業になりますね。 譜久村聖 そうなんですよ。今まで経験してこなかった感じの卒業だからかな?実感がわかないのは。でも、もうすぐできてしまうんだなって…。 -リハーサルとかリリースのイベントとかやってたら、もうすぐですよね。 譜久村聖 そうですねー。シングルの発売週ってあっという間すぎるので。でも、60枚目のシングルを、2015年頭から13人で頑張ってきて、ホントに年末に1年間頑張ってきたその形を60枚目のシングルとして出せるのは、すごく嬉しいです。 -1位獲りたいですね。 譜久村聖 そうですね。 -結果は、年明けの1月4日にわかる…ということは鞘師里保さんはもうモーニング娘。にはいないんですもんね、結果が出た時には。 譜久村聖 そうですね。不思議な感じですね。しかも私たちはハロコン真っ最中なんです、4日って。 -でも、留学するとはいえ鞘師さんはハロー!プロジェクトのメンバーではあるんですもんね。 譜久村聖 うん。そうですね。でも、英語とダンスを覚えてくるって言ってたんですけど、英語を覚えるのにすごく時間がかかると思うんですよ。 -え?ナゼですか? 譜久村聖 私の予想として、留学先での生活に慣れないと…って言って1~2ヶ月くらいゆっくりしそうだな、と思って(笑)。 -鞘師さんのゆったりなリズムが。 譜久村聖 鞘師は、ホントにマイペースなので、たぶん親と行かないで一人で留学先に行く気がするんですよね…私の勘では。今までがそうだから、きっとそうなのかな?って思ってるんですけど。きっと何ヶ月間かゆったり過ごすと思います(笑)。 -英語を覚えるのも大変そうですよね。 譜久村聖 ダンスは大丈夫だと思うんですけど、英語を覚えるまで帰ってくるなっていうシステムだったら、ホント3~4年くらいかかっちゃうんじゃないかなーと思って。 -覚えるまで帰ってこられない仕組み。英語検定ありますからね。 譜久村聖 ダンスみたいな、感覚ではないので。ちょっと、それが心配ですね。 -なかなか海外には会いにいきづらいですよね。 譜久村聖 うーん。実は、5年間活動してきた中で9期だけで遊びに行くことって少なくて。仕事の途中でご飯に行ったりとか合わせて4~5回。 -それは少ないですね。 譜久村聖 里保ちゃんがしたいって言ってたお泊まり会とか、もっと4人で出かけたりしたかったんですけど、年末も結構忙しくて出来なくて…。この間、大江戸温泉に初めてオフを使って行けたくらいで…。あんまり帰ってくることが出来なかったら、私たち3人だけで行こうかな?って話してます。 -集まりが悪いのってなぜ? 譜久村聖 9期、10期、11期ってどの期も4人加入だから、小田(さくら)ちゃんが孤独感を感じたらヤダなーと思ってあんまり9期は集まらなかったんです。9期10期の中に急に小田ちゃんが入ってきたときに、寂しさを感じちゃったらヤダなって思ってたからでも元々、そんなに趣味の合う4人でもなかったですね。生田衣梨奈ちゃんは遊園地行きたいって日帰りで大阪とか行っちゃったりするくらい、行動力があるんですよ。 -見たまんまにアクティブ。 譜久村聖 里保ちゃんは、オフがあったらその日の午後から映画観に行くとか、家でゴロゴロするとかそういう人なので、早起きして遊園地とかは無理なんですよ。だから、その2人が、まず合わない時点で9期はあんまり遊びに行かないですね。後は、鈴木香音ちゃんはドタキャンが多い(笑)! -ドタキャン! 譜久村聖 以前に、みんなでお買い物に行って喧嘩になったことがあったんです。えりぽん(生田衣梨奈)が買い物が早くて、里保ちゃんは、細かく店内を見たい人だから、全然ペースが合わなくてお互いにイライラしちゃって…って騒動が起きて、そこから9期は一緒に遊べないみたいな感じになったんですよ。 -そこに鈴木さんは出てこないということは…。 譜久村聖 その日がドタキャンした日。 -そんな日にドタキャン! 譜久村聖 来ないし、喧嘩しているし…私はずっと見てました。 -まあまあって言いながら、見てたんですね。 譜久村聖 中間にいました。どっちのことも待ってました。 -さすがリーダーというか…。 譜久村聖 でも、別の日に4人で渋谷にご飯を食べに行ったんですよ。で、帰りにちょっと雑貨屋さん見て行こうか、ってなったときに、渋谷の大きな十字架みたいな…。 -スクランブル交差点。 譜久村聖 スクランブル交差点で、綺麗に4人が4カ所の店に分かれたときは、ビックリしました。一緒に買物に行ったのに、結局みんな別々になって違うお店に入っていく。それで、「あれ? どこ行ったんだろう」って思って、わたしが「どこにいる?」ってみんなに連絡すると、全然別の方向に全員がいて…。 -気持ちいいくらいに合わなすぎますね。 譜久村聖 もう、笑っちゃいましたね。ここまで来ると。 -なのに、仲が悪いとかじゃない。 譜久村聖 はい、仲はいいと思います。楽屋とかで、たまたま9期4人が揃ったときに「あっ、9期が揃ってる~。すご~い!」みたいな感じになるんですよ。これで仲がいいって言われても、信用してもらえないと思うんですけど(笑)。 -どう見ても仲は悪そうだけど、笑って話せるということは、ね。 譜久村聖 なんだかんだで、息は合う。友達の仲の良さじゃなくて、家族的感覚なんですよね。喋らなくても隣にずっと居られる、みたいな。絆が強いんです。 -絆が強いから、なんでも言い合えるんですよね?喧嘩もできるし。 譜久村聖 そう!言い合えますね。そうです。全部言い合えます。そういえばこの前、里保ちゃんのことを4人で話してたときに、たまたま吉澤さんから電話がかかってきて。 -おお!吉澤ひとみさん! 譜久村聖 「最近どう?」ってちょうどすごいタイミングで電話が来たのでびっくりしました。一人ずつ代わっていって、それぞれが結構長く喋ってました。 -何か感づいたものがあったんでしょうかね? 譜久村聖 そうですよね!だからスゴイびっくりしたんですけど。でもそうやって、卒業されて、一緒に活動してこなかった先輩なのに、気にしてくれて話してくれるっていうのが、スゴク嬉しかったですし、この間の武道館も見に来てくださって。「5人で出かけよう」って言ってくださったんですよ。 -吉澤さんから? 譜久村聖 私たちが一番先輩になって、つらいこともあると思うから、ぶちまけようぜ~!みたいな感じで。 -鈴木さん、ドタキャンしないといいですよね。 譜久村聖 本当に(笑)! -さて、鞘師さんも卒業して、リーダーとしての重圧は強くなってきそうですか? 譜久村聖 う~ん。なんですかね…。12人でリハーサルをして感じるのは、やっぱり、センターがいないと気持ち悪い感じは凄くします。モーニング娘。’15のフォーメーションダンスってセンターが居て当たり前だったから…「V」の字の形になったりとか。そこに、センターがいなくなるのが、気持ち悪くて、まだ慣れてないんです。 -わかってはいるけど。 譜久村聖 里保ちゃんはどんなときも「自分はモーニング娘。」って気持ちをしっかり持ってた人なので。例えば、みんながふざけてるときも「しっかりしよう」って締めてくれる人でもあったので、そこは里保ちゃんがいなくなることによって、ちょっと緩くなってしまう部分があるんです。やっぱ9期で補っていきたいなって思いますし、後は、里保ちゃんが良く石田亜佑美ちゃんと2人で踊ってたダンス対決のパートが、なくなっちゃうっていう不思議な感じ…そういう、里保ちゃんがいないことで、なくなってしまうものが多くなると思うんですよ。例えば、もし奇数だったら、里保ちゃんのいた場所に誰か入るけど、単純にそこがなくなるんです。いまは、里保ちゃんなしバージョンで、大きなフォーメーションの変更とかもなく、割と結構キレイにできているんです。それが、ファンの方たちに、「なんか足りない」って思われないようにしたいな、と思いました。 -なんか違うな?と思われないように。 譜久村聖 Vの字の一番前に居た人がいない状態でのVの字になると、私たちもちょっと寂しい気持ちになるし、ファンの方たちもそう思ってしまうんじゃないかな?っていう心配があるからこそ、新曲も足りない感じを見せないように、頑張っていきたいなって思います。 -最後に、2016年はどうなっていくと予想してます?道重さんや鞘師さんと叶えられていない夢もあります。また、鞘師さんが抜けたことで、次のエースが注目されます。 譜久村聖 そうですね…今までは、エースって言われてた里保ちゃんが抜けて、「次は誰になるのか?」と予想されてると思うんですけど、私たちも、別に「鞘師里保がエースだよ」ってはっきりと言われてたワケじゃないから…。次のエースは誰だ?っていう話しとかもないからわからないんです。でも、だからこそ、真ん中の人じゃなくて色んな人を見てもらいたいと思うので、全員が同じ気持ちでいたらさらに変われるんじゃないかな?って思ってます。私がチームを引っ張っていくとか、守っていくっていうメンバーが増えていったら、2016年は変われると思います。後は先輩の卒業をたくさん繰り返してきたので、なかなか同じ体制でずっと長くやるってことが続いてなかったんです。だからこそ、2015年の延長線として、12人でまとまっていきたいっていう気持ちはすごいあります。秋ツアーで、スゴク頑張れて気持ちが固まれたなって思えたので、またお正月のハロコンからやり直し、ってならないようにそのまま上がってきた勢いで、2016年を過ごしていけたら、きっとモーニング娘。’16も、大事な年、良かった年って言えるようになるんじゃないかな?って思います。 -紅白に関しては? 譜久村聖 そこだけが目標ではないんです。でも、道重さんや里保ちゃんと叶えたかったことの一つではあります。大きい目標ばっかり目指してても、そこには行けないと思うから、目の前のことを頑張ることが大切だなって思いながら2015年はやってたんです。でも、目の前のことだけ頑張りすぎちゃって、今度は先が見えてなかったのかな?って反省もあるので、それは2015年に学んで、ちゃんと2016年に活かしていきたいです。