AKB48伝説となるイベント「10年祭」を完全レポ
2005年12月8日にスタートしたAKB48が、今年で10周年を迎えた。 10周年を記念した特別なイベントが12月6日、都内のとある会場で開催された。このイベントに参加するには、2008年に発売された「AKB48 2nd Anniversaryスペシャルフォトアルバム」購入者であり、そこに封入されていた「AKB48劇場オープン10年祭」の招待券を持っているファンを対象としたイベントである。 必然的に、まだAKB48が国民的アイドルグループとなる前の、スタート当初から支えたファンが大集結。会場は古参の「レジェンドファン」同窓会となった。 象徴的だったのが、ライダーと呼ばれる不慮の事故により亡くなってしまった当時を支えたファンのために、この10周年祭では何と「ライダーの席」まで用意されるという粋な計らいを見せてくれた。亡くなったライダーに対して、秋元康氏は『ライダー』という楽曲を作り、AKB48のレジェンドソングとして今も愛されている。 イベントの始まりは、現役メンバーによるパフォーマンスからスタート。会場を見て気になった点は、客席の光景が現在とまったく違っていたところだ。ペンライトを振りながら観るのがいまのスタンダードな観戦方法だが、客席でペンライトを振っているファンが今日はほとんどいない。それもそのはず、初期からのファンは道具を使わずに手拍子にフリコピ(メンバーと同じフリをする)をして観るのが普通だったからだ。 そんな懐かしいファンたちの姿を目の当たりにしたメンバーたちからは、自然に笑顔が出ていたようだった。 会場中に懐かしい空気ができた後には、過去の映像で10年を振り返り、それぞれの代表曲を当時のオリジナルメンバーにて披露となった。『フライングゲット』では前田敦子がセンター、『ヘビーローテーション』では大島優子がセンターを務め会場を盛り上げた。 そして、この日に集まったファンが一番の楽しみとして待っていたであろう各期のメンバーが再び集まり、当時の曲を披露する企画へ。1期生は2005年12月8日に産声を上げた時のオープニング曲でもある『パーティが始まるよ』を披露。2期生は当時のチームKの代表曲の『転がる石になれ』を歌ったのだが、イントロが流れた瞬間に、当時のチームKを盛り上げていたKリーガー(チームKを応援していたファンたち)が立ち上がり、Kリーガーを代表する存在でもあるごろーさんもMIXを発動。そこに、戸賀崎元支配人も登場し、当時を思いおこさせる瞬間となった。ステージで歌っているメンバーも当時を思い出したかのように、最高の笑顔でパフォーマンスを見せてくれた。 続いて3期生は初のオリジナル公演「パジャマドライブ」オープニング曲でもある『初日』を披露。柏木由紀や渡辺麻友が中心に当時の空気を作り出していたが、その中でもひと際目立っていたガングロで金髪の女性がいた。古参ファンでも誰だかわからないメンバーだったが、それが松岡由紀だと判明。当時はどちらかというと地味なタイプだったが、その風貌の変わりようにはメンバーも驚きを隠せなかったようだ。 あの頃の劇場へタイムスリップしたような光景が続いていたが、ここで加入前にAKB48ファンだった指原莉乃が、この懐かしいステージを見て「私が大好きだったAKB48がここにあります」とコメント。すっかりファンに戻った指原は、いきなり客席に向かって「今日かちょすは来ているの?」と峯岸みなみファンで有名だったかちょすさんに呼びかけた。さらに「かちょすは今はさゆりんご(乃木坂46の松村沙友里)のファンだっけ?」とオチまで付け笑いを誘った。 懐かしさと楽しさであっという間に時間も過ぎてしまい、イベントは3時間が経過。最後はインディーズ時代のデビュー曲『桜の花びらたち』を現役メンバー19名と卒業生25名の44名によりファンも一緒に大合唱しイベントの幕を閉じた。 AKB48スタート当初は手探りで色々なことをやって失敗ばかりで、今回のイベントでも大島優子が運営の黒歴史と題して、かつての失敗を暴露したが、その失敗に対して、メンバーやファンが怒ることなく、みんなで試行錯誤しながら出来上がったのが今のAKB48である。いまや国民的アイドルとして、巨大なイベント会場でLIVEを行う彼女たちが、今回は「あえて」身内ネタや自虐ネタを披露したのは素晴らしいの一言である。そしてそれをしっかりと受け止めたファンも、勿論素晴らしい。 これも運営とメンバーとファンの信頼関係があったからこそできたイベントである。今後もこの信頼関係がある限り、さまざまな企画を見せてくれると思うのでAKB48には大きな期待が持てそうだ。 (ブレーメン大島) 写真(C)AKS